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027-地球の異変

 九月になり、新学期が始まった。

 僕は校舎の屋上に寝っ転がり、少しばかり秋めいた空を眺めている。

 始業式やらホームルームやらは三十分程前に終わり、既に半数以上の生徒は下校した……まあ、そんな頃合い。


 因みに、優子先生のあだ名が”オナラ”になっていた。

 しかも、もの凄い勢いで広まっているみたいだ。

 だから、本人の耳に入ってしまう日もそう遠くはないと思うんだ。

 ホント、アイツは口が軽いよ。


「くふふふ……来たか」


 屋上の出入口……その上にアイネスが現れた。

 彼女のお氣に入りである黒のミニドレスが風に靡いている。


 この場にアイネスを呼んだのは僕……。

 実は、学校でもちょっと氣になる事があってね。


「……やっぱり何かあったのね」


「ああ……くふふふ……そっちは一段落ついたようだな」


「ええ、レプテリアンが地球上から消滅したのは紛れもない事実……そんな結論に至ったわ。多分、昨日皆の前で話した、あたしの推論は正しかった……今後は色々と注意した方が良さそうね」


 アイネスの推論では、アレがああなってコレがこうなって理論の挙句に何やかんやが何やかんやで……要するに、惑星イアと地球が繋がっている、と……まあ、そんな感じだね。

 だから、【プルルン星人一網打尽作戦】によって惑星イアからプルルン星人が完全に消えた事により、地球からもプルルン星人と同一の種族であるレプテリアンが消えた、と……。


 まあ、超頭脳明晰なアイネスが導き出した答えだしね。

 そのまま鵜呑みにする氣満々だけれど……僕の脳ミソだと、惑星イアが過去の地球って事になっちゃうんだよね。

 でも、絶対に違うよね?


 だけれど、それはそれでちょっと面白そうだよね。

 だってさ、もしそうだとすると僕は――――!

 

「くふふふ……つまりは、我こそが地球の創造主……そういう事なのだな?」


「ええ、そうなるわね」


 ――ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえっ!!


 絶対に超不機嫌顔で「はあ?」ってリアクションが返って来ると思っていたけどね。


 上半身を起こし、まじまじとアイネスの顔を見つめる僕……。


 コイツ実はアホだった?

 馬鹿と天才は紙一重って言うし……。


「くふふふ……」


 特に意味はないけどね。

 こういう時ってさ、笑っておけは意外と何とかなるよね。


 すると、高所から飛び降り、こちらへと向かって歩き出したアイネス……。

 真っ直ぐに僕を見つめながら片方の肩紐を外した。

 黒のミニドレスが無数の光の粒となり、少しだけ秋めいた風の中に霧散した。


 そして何故か、ビキニアーマー姿となったアイネスが僕の真ん前で片膝を突く……。


「ステファン、貴方こそが創造主よ」


「そ、そう……だな…………うーん……」


 ……何これ?

 僕、揶揄われている感じ……?


「アイネス・ダークネスの名に懸けて……あたしの総てを貴方に捧げると誓うわ」


「むふふふ……」


 僕としては「じゃあ、エッチなポーズしてみて!」って返したいところだけれど……。

 ちょっとそういう雰囲氣じゃないかな。


「ありがとう、ステファン……」


「ん?」


 ああ……もう地球と惑星イアの関係なんてどうでもよくなっちゃった。

 それについて考えたところで、この脳ミソじゃどうにもならなそうだし……。


 って言うかさ、何に対するお礼?

 アイネスの奴、超マジな感じなんだけれど……。


「……こうして貴方の世界に現界できた事――――――それこそがあたしの一番の宝よっ!!」


「――――っ!」


 ああ……何だか凄く氣分が盛り上がって来ちゃったっ!


 ……いいんだよね?

 本氣で創造主ごっこを楽しんじゃっても許されちゃう場面だよね?


「……アイネス・ダークネス」


 僕の言葉に答えるかのように首を垂れたアイネス……。


 直ぐに顔を持ち上げ、こちらを真直ぐに見つめて来た。

 何だかいつもよりも瞳がキラキラしている……。


「くふふふ……創造主たる我が命じる……」


 琥珀色の猫目が大きく見開かれた。

 瞬きすらしてはいない……。


「君には――――――僕の創造主ごっこに一生付き合ってもらうからねっ!」


「――はっ!」


 ――き、氣持ちいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいっ!!!


 本人の承諾を得ちゃった!

 もう遠慮なんてしなくてもいいんだよね?


 


~五分後。


 創造主ごっこも一段落ついた事だし、そろそろ本題に入らないとね。

 それにしても、今日のアイネスは凄くノリがいいよ。

 こっちも否応なしにモリモリのモリに盛り上がっちゃうよね。


「さて……そろそろ本題に入らせてもらっても構わないかな?」


「うふふ……そうだったわね。確か……担任の女……優子先生だったかしら? 彼女のあだ名がオナラになっていた件よね?」


「――な、何で知ってるの?」


「だって、この学校の学校裏サイトが大賑わいなのよ? 嫌でも知ってしまうわ」


「あ……そうなんだ。僕、そういうの見た事ないし……」


「そうね……貴方のような変わり者にとっては地獄の掲示板でしかないわね」


「――や、やっぱり僕の悪口も書いてあったりするの?」


「うふふ…安心しなさい、既に仇は取っておいたわ。暫くはトンカツが半額よっ!」


「――な、何がどうなったらそうなるのさ!」


 悪口を書き込んだ生徒からカツアゲとかしていない……よね?

 トンカツとカツアゲ……何となく語呂がいいし……。

 コンパニオンカツ……ってか?


 うーん……とりあえずこれ以上深堀するのは止めておこっと。


「おほん……では、そろそろ本題に入らせてもらっても構わないかな?」


「ええ、勿論構わないわ……確か、優子先生のあだ名がオナラになっていた件よね?」


「――そうじゃないだろがっ!」


「あははは……ごめんなさい……でも、あたし……何だかとっても幸せな氣分!」


 うん、僕もすっごく幸せっ!


 あれ?

 何の話をしていたんだっけ……?




~更に五分後。


 僕が通う中学校に怪しい女子が居た。

 同じクラスに在籍する佐田莉緒……少なくとも夏休みが始まる前は存在していなかった生徒だ。


 そんな彼女がいきなり生徒会長になっていた。

 しかも、中学校のアイドル的存在として君臨していた。

 だけれど、生徒や教師の誰一人として違和感を感じてはいない様子だった。


 惑星イアからプルルン星人が一掃された事でレプテリアンが地球上から消滅した件……。

 それと何らかの関係があるのかもしれない。

 と言うか、それ以外は考えられない、のだけれど……。


「そろそろアイネスの考えを聞かせてくれるかな?」


「……存在していなかったはずの生徒が存在していた……それ程不思議な話ではないわね」


「そうなの?」


「うふふ……少し端折り過ぎたわ。あのね……」


 僕達が惑星イアから帰って来ると、この世界からレプテリアンは消滅していた。

 社会的に重要な地位についていた奴等までもが綺麗サッパリ消えていた。

 通常であれば、世界中がパニックに陥っても不思議ではない状況……と言うか、そうなって当たり前のはずだ。

 だが、それでも世界は何事もなかったかのように回っている……。

 

 その理由は、一瞬にして地球が変わってしまった訳ではないからだそうだ。

 実際の変化は遥か昔に起きており、その結果として現在が在る、と……。


 要は、タイムパラドックスとかいうやつ……かな?

 だから、僕達だけしか変化を認識できない。

 アイネスはそう考えているようだ。


「うーん……正直なところ半信半疑だね」


「あら……でも、貴方は惑星イア……つまりは地球の創造主……それは認めているのよね?」


「その辺も正直なところは……うーん……何と言うか、頭の中の整理が追い付いていないんだよね」


「うふふ……ヒューマンらしい反応ね。でも、その辺は時間が経てば何とかなるのよね?」


 ……そうだった。

 アイネスはファンタジー世界からやって来た存在だからね。

 脳ミソの造りも超スーパーな設定だったね。

 理解が追い付かず、頭の中がモヤモヤってな経験はした事ないのかもね。


「だといいけど……。となると、生徒会長の佐田莉緒は何の問題も無いクリーンな存在ってな結論になるのかな?」


「そうとも言い切れないわ。でも、タイムパラドックスによって存在するべくして存在している……それは間違いないでしょうね」


「なるほど……暫く様子を見てみる必要はありそうだね」


「一応聞いておくけれど、その佐田莉緒には不審な行動でもあったのかしら?」


「不審……って言うか、美人?」


「はあ?」


「いやさ、アイネスみたいにすっごく容姿が整った人間ってかヒューマンを僕は見た事が無いんだよね。どんな美人さんでもどこかしら氣になる箇所があるものだけれど……でも、生徒会長にはそれが少ないと言うか、僕が知るヒューマンとはちょっと違うと言うか……まあ、その辺りが氣になった点かな」


「……」


 あれ?

 何故かアイネスが盛大に赤面しているね。


 あ、この感じはエルフェスタ王国の王都で買い物をした時と似ているよね。

 となると……今回もオナラが出ちゃいそうな感じ?


 あ、僕風下だ……。


「…………あ、ありがとう……うふっ」


 ――ん?


 コイツ何んで急に「ありがとう」とか言ってんの?

 しかも、無駄に嬉しそうに……。


 あ……もしかして、我慢し過ぎたせいでオナラが脳ミソまで回っちゃった感じ?


「あ……うん…………ど、どういたしまして? で、アイネスはどう思ったのかな?」


「おほんっ……そ、そうね、あたしなりに生徒会長……佐田莉緒を調べてみるわ」


「うん、よろしくね」


「うふっ……想定外の収穫があったわ。じゃあ、あたしはこれで――」


 アイネスがスーッと消えた。

 転移魔法で何処かに飛んだようだ。

 彼女は色々と忙しいからね。


 にしても、想定外の収穫って一体何だろうね? 

 オナラが脳ミソまで回っちゃうと何か良い事でもあるのかな?


「よし、とりあえず僕もオナラを我慢してみよっと! あ……」


 脳ミソにビビっと来た。

 この感じは優凛からの念話だね。


『ねえ、ステファン、今大丈夫?』


『うん』


『良かった……ねえ、これからなんだけれど、時間空いてる?』


『うーん……まあ、急ぎの用事は入ってないけど?』


『じゃあ、十分……うーん、十五分後にあのトンカツ屋に来てね!』


『あ、ちょっ――』


 ……切りやがったよ。

 こっそり生徒会室の様子でも窺ってみようと思っていたのに……。

 まあ、いいけど。


 


~十分後。


 商店街は何時になく綺麗だった。

 ゴミ一つ落ちていない……とまでは言わないけど、それに近い状態だった。


 ああ……それだけでも氣分が良いよね!


 そんなこんなで、いつものトンカツ屋の前までやって来た僕。

 今はワイルドミーのエイリアスを纏っているよ。

 だって、これから優凛と会うからね。

 僕のままだとオッサン達に嫉妬されちゃうでしょ?

 それにさ、美少女体験って氣分転換にもなるんだ。


「――いらっしゃいませ! ……あ」


 うん……オッサンの氣持ちは分かるよ。

 見覚えのある顔に、つい反応しちゃったんだよね。


「何かしら?」


「な、何でもありません……あははは……」


「……まあ、いいのね。細かい事は氣にしないでいてあげるのね」


 先客は十人程……。

 その半数が優凛Tシャツを着ていた。


 狭い店内にこれだけ人が居るのはかなり珍しい。

 テーブル席がすべて埋まっていた。


 よくよく見てみれば店主のオッサンも優凛Tシャツを着ていた。

 Tシャツの袖口部分に”Yes,YUURIN!”としっかりプリントされていた。

 本人の前で口にすると瞬時に機嫌を損ねてしまう禁断のワードだ。

 耳にタコ過ぎて耐え難いらしい。


 キャベツを刻む音が完全に止まった。

 店主のオッサンがこちらをじーっと見つめていた。


「何かしら? 見つめ合うのは恋人達だけで十分なのよ?」


「あははは……え、えーと……お一人で?」


「これから約五分間だけはそうなのね。それと、ウチの席をちゃんと空けておくなんて……うふふ……良い心掛けなのね」


「あはは……た、偶々ですけど……」


「何か言ったかしら?」


「い、いえ……な、何も……あはは」


 カウンター席に座った。

 すると、店主がササっとお茶を出してくれた。

 何時もよりも素早い対応だね。


 あ……もしかして、警戒されてる?


「……そんなに構えなくてもいいのね。ウチ、商店街が綺麗だったから今日は機嫌が良いのね」


「ああ……中学校の生徒達が掃除してくれるんですよ。確か、夏休みの半ばくらいからだったかなぁ」


「あら、今時の中学生にしては随分と殊勝な心掛けね……親の顔を見てみたいのね」


「あははは……そ、そうですね。確か……放送部の生徒達らしいですよ」


「――ぶほぉー!」


 お茶を全部吐き出してしまった。


 確実にアイネスが絡んでいるよね。

 って事は、放送部の奴等は優子先生のあだ名をオナラにしたばかりか、僕の悪口まで……。

 つまりそういう事だよね?


「だ、大丈夫ですか?」


「え、ええ……まあ、何とか……」


「ところで、お客さんは……高校生ですよね?」


 前回、優凛と一緒にダブルヒレカツを食べたしね。

 彼女と同じ高校生だと思われても不思議ではないよね。


「違うのね。こう見えても優にマスターの十倍以上は生きてるのね」


「あははは……となると、四百をちょっと超えたくらいですか?」


「あら……意外と若かったのね。ウチは五百を超えているのね」


「あははは……随分とまあ……じゃあ、サービスする必要はないかな? 実は……」


 放送部の奴等が週三で商店街の掃除をしてくれているお礼代わりに、十代の学生だけを対象に半額キャンペーンをひっそりと行っていたようだ。


 ラッキー!

 あ……そう言えば、アイネスもそんなような事を言っていたよね?


「ウチ……中身はまだまだ十代なのね。だから、念願の……特製黒豚ヒレカツ定食をダブル、ご飯大盛りで食べてあげてもよくてよっ!」


「あははは……毎度ありっ!」




~三十分後。


 僕と優凛は特製黒豚ヒレカツ定食を平らげ、お茶をすすりながら会話をしている。

 店内に居るオッサン共の熱視線を背中で感じている。


 静まり返った店内……。

 店主のキャベツを刻むリズミカルな音だけが響いている。


「つまり……どういう事なのかしら?」


「だからね、私の実年齢が週刊誌にバレちゃったの。そのせいで……」


 優凛が所属する芸能事務所はビニュ~ンという名称だ。

 タイムパラドックスが起きた事によりそうなってしまった。


 優凛の人氣は以前と然程変わらなく、今も超人氣グラビアアイドルとして活躍している。

 ただ、以前は巨乳を売りとしていたが、今は美乳を売りとしている。


 因みに、以前はかなり寄せて上げてをして物理的修正を施していたらしい。

 だから、地球に戻って来てからは、以前よりもセットが楽になったとか何とか……。


 そんな優凛ではあるが、本格的に秋を向かえる来月から路線を大きく変更する事が決定したそうだ。

 要は、イメージチェンジ……。

 本来は高校卒業後に……という話だったらしいけど、実年齢がバレてしまった事でそれが早まってしまったらしい。


「なるほど……にしても、二重ブラなんてものが存在していたとは知らなかったのね。それ何処で売っているのかしら?」


「それはね、大きめのブラを上から上手に被せると一時的に大きく見える禁断のテクニック……ねえ、ちゃんと話聞いてた?」


「そ、そうだったのね……アイネスに教えてあげたら泣いて喜ぶと思ったのだけれど……」


「あははは!」


「ちょっと笑い過ぎなのね」


「ご、ごめんなさい……」


「ウチに謝らなくてもいいのね。でも、あの女の目と耳は何処にでもある……そう肝に銘じて氣を付けるべきなのね」


「りょ、了解……」


 店主も客もかなり本氣で聞き耳を立てているようだ。

 異様なまでに静まり返った店内……。

 キャベツを刻む音すら聞こえては来ない。


「えーと……話を纏めると、水着やポーズが少し大胆な感じになるのが恥ずかしい……ってところかしら?」


「うん……まあ、そんな感じ」


「なら、折角だし、街角調査を行ってみるべきなのね!」


「はあ?」


 その場で起立し、店内を見渡す僕……。


「えーと……優凛が二十歳でショックだったオッサンは居るかしら?」


 ――――し~ん――――


「次……優凛の水着やポーズがもっと大胆になれって毎晩星に願っていたオッサンは居るかしら?」


「「「「「「「「「「「は~い!!」」」」」」」」」」」


 一氣に活氣が戻った店内。

 優凛Tシャツを着たオッサン共が抱き合っている。

 店主のオッサンは天井に向かってガッツポーズをキメると、凄い勢いでキャベツを刻み始めた。


「分かったかしら? 貴女以外は皆賛成なのね」


「あははは……そ、そうみたいね…………超恥ずかしいんですけど……」


「さてと……そろそろ場所を変えて美味しいお紅茶でも飲もうかしら?」


「うん、了解」


「マスター! 会計をお願いするのね」


「はい、只今! えーと……三千円+半額割引の千五百円で……合計四千五百円になります!」


 あれ?

 話が違うよね?


「はあ? どうして優凛の分は半額にならないのかしら?」


「あははは……だって、実年齢は二十歳だったんですよね?」


「――それは週刊誌が発売されるまでは誰も知らない情報(ネタ)なのねっ!」


「そ、そうかもしれませんが……でも、この店にもポリシーってものが……」


「あら、そう……」


 徐に店内を見渡す僕……。

 あ、ワイルドミーのエイリアスが勝手に動いちゃってるだけだからね。


 そして、片足を椅子の上に乗せ、威勢よく言い放つ――――。


「……じゃあ――――今回盗み聞きした情報を店内に居る全員の分も含め、マスターに百万円ポッキリで売りつけてやるのねっ!!」


「「「「「「「「「「「――――っ!!」」」」」」」」」」」


 再び静まり返った店内……。

 店主に注目が集まる。


 優凛だけは下を向いている。


「わ、わ、分かりましたよ…………じゃあ、今回は情報料込みで……さ、三千円ポッキリで」


「――はあ?」


「じょ、情報って高いですもんね…………こ、今回は十割引き……ぜ、零円で……あははは」


「あらそう……じゃあ、百万円は貸にしておいてやるのね。でも、トンカツの味が落ちたら耳を揃えて即刻返してもらうのねっ!」


「あははは……」


「仕方ないから定期的に味見をしに来てやるのね」


「……お、お待ちしております」


 申し訳なさそうに店主にお辞儀をした優凛……。

 だが、Tシャツのプリントに氣付いたのか、一瞬顔を歪めると、営業スマイルのまま足早に店を出てゆく……。


 兎にも角にも、特製黒豚ヒレカツ定食は絶品だったよ。

 半額の内にまた来よっと!


 にしてもさ、惑星イアでの事象がこの世界に与えたであろう影響があちこちで見つかったよね。

 となると、惑星イアってマジで過去の地球……なの?



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