第33話:天才研究員の使い道。納屋暮らしと魔力ランプの小間使い
西日の茜色が深い紫紺の夜気へと溶け込み、常闇の森の木立が静かな闇に包まれる頃。
山小屋の素朴な木製丸テーブルの上には、秋の夜の冷え込みを忘れさせるような、湯気を立てる素朴なご馳走が並べられていた。
木椀の中に満たされているのは、千尋が丹精込めて仕込んだ自家製赤味噌のスープ――根菜たっぷりのすいとん汁だった。
昆布に似た旨み海草と干し椎茸の奥深い出汁の香りに、発酵大豆特有の香ばしく力強い芳香が重なり合う。具材は、家庭菜園で採れたばかりのみずみずしい白大根と長ネギ、そしてパン屋のセシルから譲り受けた「特選一番粉」を捏ねてちぎり落とした、モチモチのすいとん。熱々の汁の表面には、ほんの数滴の胡麻油風植物油が浮き、食欲をそそる油滴がキラキラとランプの灯りを反射していた。
「……な、何なのだ、この汁物は……。大豆を発酵させた東方の調味料のようだが……この出汁の抽出純度は異常だ。アミノ酸の結合状態が、寸分の雑味もなく安定している……」
長椅子からテーブル席へと引きずり出されたギルバート・アーセルは、銀縁眼鏡を鼻梁へと戻した状態で、木匙を持ったまま小刻みに震えていた。
偏頭痛の発作から解放され、頭蓋の奥が信じられないほど澄み渡っている今、彼の鋭敏すぎる感覚は、目の前の木椀から放たれる「生命の滋養」の波長を克明に知覚していたのだ。
おずおずと木匙で汁をすくい、口へと運ぶ。
ずずっ……。
「…………っ!!」
ギルバートの全身が、跳ね上がった。
舌の上に落ちた瞬間、味噌の円やかな塩気とコクが広がり、続いて出汁の豊かな旨みが喉の奥へと滑り込んでいく。
続いてすくった、一番粉のすいとん。
歯を沈めると、むっちりとした強い弾力がありながら、噛むほどに小麦本来の大地の甘みがじゅわじゅわと溢れ出してくる。大根は舌の上でホロリと崩れ、ネギの甘みが鼻腔を抜ける。
胃袋に落ちた瞬間、ジュワァァァッと、秋の夜道で冷え切っていた内臓が、内側から熱い手のひらで抱きしめられたかのように温もりに満たされていった。
「う……美味い……。何だこれは、細胞が……疲弊していた私の魔力循環が、内側から修復されていく……!?」
「美味しいなら黙って食べなさい。冷めるとすいとんが固くなっちゃうから」
向かいの席で、千尋は自分の分の椀を美味しそうに傾けながら、冷ややかに言った。
その足元では、白銀の子犬――ルゥが、薄めた汁を注いでもらった深皿に顔を突っ込み、ハフハフと器用にすいとんを咀嚼している。
そこへ――勝手口の扉が、静かに開いた。
「千尋、戻ったぞ。……裏庭の薪の補充と、お風呂の湯加減の確認は済ませておいた」
現れたのは、定時退勤の鐘とともに森へ駆けつけてきたアルヴィスだった。
黒いリネンシャツの袖を捲り上げ、首筋には薄く汗を浮かべた、いつもの「山小屋通い」の姿。その背後には、公務の書類鞄を抱えた副官ユーグが、穏やかな仏のような笑みを浮かべて控えている。
しかし――アルヴィスの姿を一目見た瞬間、ギルバートは手にしていた木匙を取り落としそうになり、椅子から転がり落ちかけた。
「……ひ、ひぃっ!? ハ、ハルデンベルク公爵閣下ぁぁぁぁぁっっっっ!?」
ギルバートの絶叫が、居間に木霊した。
無理もなかった。王都において、ハルデンベルク公爵といえば「氷の死神」と恐れられる帝国全軍の最高指揮官であり、貴族院の重鎮たちですらその冷徹な威圧感の前に震え上がる雲の上の存在だ。
その男が。
なぜ、こんな人里離れた森の廃屋で、部屋着のような薄着になり、泥を落とした素足にスリッパを履き、家庭的な汁物の匂いに鼻を鳴らしているのか。
「な、なぜ閣下がこのような場所に!? それに、その肌艶は何ですか!? 閣下の魔力過密障害と不眠症は、王立魔導院でも治療不可能とされた国家最高機密の難病だったはずでは……!?」
ギルバートが眼鏡をガタガタと震わせて取り乱す中、アルヴィスはサファイアの瞳を氷のように細め、ギルバートを冷ややかに睥睨した。
その目には、いつもの千尋の前で見せる大型犬のような無防備さは微塵もなく、他者を威圧する「冷酷な騎士」の光が宿っていた。
「……王立魔導院のギルバート首席か。……騒がしいぞ。千尋の家の空気を乱すな」
「か、閣下……!?」
「お前の頭痛が治まったのなら、直ちに王都へ帰れ。ここは貴様のような理屈屋が足を踏み入れていい場所ではない」
容赦ない追放宣告。
ユーグもまた、ギルバートの前に進み出ると、憐れむような目で肩を竦めた。
「ギルバート殿。お気持ちは分かりますが、ここは閣下と千尋殿の神聖な領域です。貴殿のうるさい理屈は、千尋殿の安眠の妨げにしかなりません。速やかに退去を」
「ま、待ってください!!」
二人の威圧に圧殺されかけながらも、ギルバートの研究者としての業が、土壇場で火を噴いた。
帰れるはずがなかった。
十年間、どんな高位の魔術でも、どんな高価な丸薬でも鎮めることのできなかった魔力過敏症の激痛が、あの枕一つで消え去ったのだ。
そして今、口にしたこの素朴な汁物が、体内の魔力粒子を奇跡のように平滑化させている。
この空間の正体を解明せずして王都へ戻るなど、研究者として死ぬことと同義だった。
ギルバートはアルヴィスの殺気をすり抜け、猛烈な勢いで千尋の足元へと滑り込んだ。
そして、パイン材の床に両手をつき、千尋のエプロンの裾をぎゅっと掴んで食い下がったのだ。
「お願いです! ここに置かせてください!! この空間の調律構造を解明しない限り、私は王都へ戻れません!!」
「ちょ、ちょっと! エプロン引っ張らないで! 破れるでしょ!」
千尋が眉を吊り上げて裾を引っ張り戻そうとする。
「頼みます、千尋殿! いや、千尋様!! この常闇の森の特定座標において、大気のアエテルが完全に平滑化され、エントロピーが不可逆的に減少しているこの現象……! これは現代魔導工学の根幹を揺るがす世紀の大発見なんです! 論文を書かせてください! 観測データを取らせてください! そのためなら、私は何でもします!!」
王立魔導院の首席が、床に額を擦りつけ、鼻水を垂らしながら懇願している。
もし王都の学会の人間が見れば卒倒するような醜態だった。
だが、千尋のリアリストぶりが、そんな熱狂的な言葉にほだされるはずもなかった。
千尋は腕を組み、冷めた目でギルバートを見下ろした。
「断ります」
「なっ……!? な、なぜですか!?」
「あのね、ギルバートさん。うちはサナトリウムでも研究所でもないの。ただの、私の住処よ。勝手に怒鳴り込んできて、土足で床を汚して、騒ぎ立てるような居候をこれ以上増やす余裕なんて、うちにはありません」
「や、家賃なら払います!!」
ギルバートは必死の形相で懐から分厚い革袋を引き抜いた。
紐を解くと、中から現れたのは、ずっしりとした黄金の輝き――王立魔導院の潤沢な研究費から引き出された、特級金貨の山だった。一枚で村の一軒家が買えると言われる最高額紙幣ならぬ最高額硬貨が、何十枚もジャラジャラと音を立てて床に転がり出る。
「金貨です! 研究費の予備予算から、望むだけの額を支払います! 金貨五十枚……いや、百枚でも差し上げましょう!!」
金貨の山。
普通なら、どんな平民でも目を眩ませて飛びつくような大金だった。
しかし――千尋は、その眩い黄金の輝きを一瞥すると、心底呆れ果てたように深いため息をついた。
「……あのねぇ。アルヴィスさんにも言ったけれど、そんな嵩張る金属の塊、こんな森の奥で貰ってどうするのよ?」
「え……?」
「市場へ行くのにも山を下りなきゃいけないし、こんな金貨の山を置いてたら強盗や盗賊が押し寄せてくる防犯上のリスクにしかならないでしょ。私の平穏な睡眠を脅かす危険物は、一切受け取りません。お金なんて、この森じゃただの重たいゴミよ」
千尋はピシッと人差し指をギルバートの鼻先へと突きつけた。
「うちの家訓、教えてあげましょうか? ――『働かざる者、食うべからず』よ。ここに居座りたいなら、現金じゃなくて、自分の身体を動かして『労働』で家賃を払いなさい!」
「ろ、労働……!?」
ギルバートは鳩が豆鉄砲を食らったような顔で絶句した。
幼少より魔導の英才教育を受け、ペンと魔導書以外の重たいものを持ったことのない天才青年に対し、事もなげに「肉体労働をしろ」と言い放つ一般人。
「……千尋の言う通りだ」
後ろからアルヴィスが、腕を組んで低く冷たい声で追撃をかけた。
「タダ飯を食らい、ただ空間を貪るだけの居候など、我が手で即座に森の外へ放り出す。お前にそれ相応の覚悟があるのか、ギルバート」
「ぐっ……か、閣下まで……!」
ギルバートは冷汗を流しながら、ぐっと奥歯を噛み締めた。
逃げ帰るか。それとも屈辱的な労働を受け入れるか。
だが、後頭部に残るあのカモミール枕の圧倒的な安らぎの記憶と、今も全身を巡るすいとん汁の温もりが、彼の足をこの山小屋へと強烈に縫い留めていた。
「……わ、分かりました……! やります、労働でも何でもやってやりますとも!!」
「よし、契約成立ね!」
千尋はパチンと手を叩くと、ニヤリと満足げに笑った。
◇
「さて、そうと決まれば、まずはあんたの寝床の確保ね」
夕食を終えた後、千尋はランプを手に、ギルバートを連れて小屋の裏手へと回った。
そこには、母屋の勝手口から十歩ほど離れた場所に、長年放置されていた小さな木造の「物置小屋(納屋)」が佇んでいた。
屋根は少し傾き、扉には錆びた鍵がかかり、隙間からは埃とカビの混ざった澱んだ空気が漏れ出している。中は使われなくなった農具や壊れた木箱が雑然と積み上げられ、蜘蛛の巣が張り巡らされた、まさに絵に描いたようなボロ納屋だった。
「……ひっ、こ、ここで寝ろと言うのですか!?」
ギルバートが引きつった声を上げる。
「こんな埃とカビの吹きだまり、私の魔力過敏症が再発して三分で呼吸困難になります!!」
「文句を言わないの。私がこれから手を入れるんだから、黙って見てなさい」
千尋はエプロンの紐を固く結び直すと、納屋の引き戸を力任せに押し開けた。
そして、両手を広げ、肺腑の底から息を吸い込む。
(いくわよ……【住空間の調律・集中換気モード】!!)
ゴォォォォォッ……!!
千尋の手のひらから放たれた翡翠色の光が、納屋の内部へと一気に雪崩れ込んだ。
目に見えるような清涼な風の渦が巻き起こる。
旋風は床や壁にこびりついていた数十年来の埃や蜘蛛の巣だけを精密に巻き上げ、開け放たれた小窓から戸外へと一気に排出した。続いて、壁板や柱の木目に染み付いていたカビの胞子と湿気が、千尋の調律魔力によって分子レベルで分解され、清々しい木の香気へと中和されていく。
さらに千尋は、ベルントが縁側や木風呂を作った際に残していってくれた、香月木の上質な端材を小屋から運んできた。
「アルヴィスさん、ちょっとこの角材を持ってて!」
「うむ、任せろ」
アルヴィスが怪力で角材を固定し、千尋が手際よく金槌を振るう。
トントン、カン、カン!
わずか十五分足らずで、壁際に頑丈な木製の書き物机と、床から一段浮かせたスノコ状のベッドフレームが組み上げられた。
ベッドの上には、千尋が昨日までに天日干ししておいた乾燥牧草とカモミールをぎっしり詰めた麻袋を敷き詰め、その上に清潔なリネンシーツをピンと張る。
「……ふぅ。これでどうかしら?」
千尋がランプを掲げると、そこは先ほどのボロ納屋とは完全に別世界へと変貌していた。
室内には香月木の清々しい檜香が満ち、窓からは心地よい秋の夜風が通り抜け、机の上には読書用のスペースが整然と確保されている。
狭いながらも、静寂と清潔さに守られた、極上の「小さな隠れ家書斎」の完成だった。
「な……な、何だこれは……!?」
ギルバートは眼鏡の位置を直しながら、恐る恐る納屋の中へと足を踏み入れた。
息を吸い込む。
カビ臭さなど微塵もない。埃の刺激もゼロ。
それどころか、母屋と同じように、大気のアエテルが完全に平滑化された、極上の精神安定フィールドがこの狭い空間の中にも満ち満ちていた。
木製の机を撫で、干し草ベッドにそっと指先を沈めたギルバートの目から、ツゥと一筋の涙が零れ落ちた。
「……素晴らしい……。王立魔導院の私の首席執務室よりも……遥かに、静かで、清らかだ……。ここなら、偏頭痛に邪魔されることなく、いくらでも研究に没頭できる……!」
「気に入ったなら何よりね」
千尋は満足げに頷くと、懐から一枚の羊皮紙を取り出し、ギルバートの目の前へと突きつけた。
「さて、ここからが本題よ。ギルバートさん、あんたがここに住むための『労働条件』を言い渡します。条件は三つ」
「じょ、条件……?」
「第一に、毎朝の家庭菜園の雑草抜き。ハーブの根を傷つけないように、一本一本丁寧に手作業で抜くこと」
「ざ、雑草抜き……!? この私が土いじりを……!?」
「第二に、井戸からの水汲み当番。アルヴィスさんの水魔法を手伝って、かまどとお風呂用の木桶に水を満タンにしておくこと」
「み、水汲み……!? 肉体労働ではないですか……!」
ギルバートが悲鳴のような声を上げるが、千尋の表情はピクリとも揺るがない。
そして千尋は、エプロンの大きなポケットから、掌に乗るほどの小さなガラス製の道具を取り出した。
「そして……第三に、これよ」
千尋が差し出したのは、真鍮の台座の上に、卵型の丸みを帯びた透明なガラス球が乗った、手のひらサイズの可愛らしい卓上ランプだった。
内部には細い魔力水晶のフィラメントが仕込まれているが、今は光を失い、完全に冷え切っている。
「……これは、旧式の魔力蓄電式ガラスランプですね? 王都の一般家庭でも広く普及している、ごくありふれた生活魔導具ですが……これが何か?」
「これね、前の住人が小屋に残していったものなんだけど……すぐ電池切れ……じゃなくて、魔力切れを起こすのよ」
千尋は不満そうにランプを指で弾いた。
「私は戦闘スキルがないから、このランプに魔力を急速充填できないの。かといって、毎晩火を灯すのも油がもったいないし、煙が出るでしょ? 夕方の読書やお裁縫の時間に、手元を照らす明かりがどうしても必要なのよ」
千尋はギルバートの顔をまじまじと見上げた。
魔力過敏症を患うほどの、規格外の魔力量と繊細な魔力制御技術を持つ、王国屈指の首席魔導士。
その膨大な魔力リソースを、ただ頭痛で悶絶させて腐らせておくなど、コスト管理の観点から絶対に許されない。
「あんた、魔導院の首席なんでしょ? 無駄に魔力が余りすぎて頭痛を起こしてるくらいなら、その有り余る魔力を使って、このランプに毎日満タンまで魔力をチャージしておきなさい!」
「…………は?」
ギルバートの口が、ポカンと開いた。
「チャージ……充填、ですか……? この、安物の生活ランプに……?」
「そうよ。毎晩、私が読書をする前に、このフィラメントが優しく温かい山吹色の光を放つように、均一な魔力を流し込んでおくこと。……それが、あんたに課す三つ目の条件よ」
「ば、馬鹿な……っ!?」
ギルバートの理性が、再び激しい拒絶反応を示した。
「私は王立魔導院の首席研究員だぞ!? 戦略級儀式魔術の術式編纂や、国家防護結界の構造計算を担う、王国最高峰の頭脳だぞ!? その私が……平民の娘の読書灯の……魔力充電係をやれと言うのかぁぁぁっ!?」
ギルバートの絶叫が夜の森に響き渡る。
月数百円相当の、ただの家庭用充電器としての扱い。
天才魔導士としての誇りは、もはや粉微塵どころか分子レベルで消滅しかけていた。
しかし――千尋は、そんなギルバートの叫びを涼しい顔で聞き流すと、スッと踵を返した。
「あ、そう。嫌なら別にいいわよ。契約不成立ね。今すぐその荷物をまとめて、常闇の森の瘴気嵐と偏頭痛の渦巻く王都へお帰りください。あ、そのカモミール枕も回収するから返してね」
「あ、待って!! 待ってください千尋様ぁぁぁっ!!」
ギルバートは猛然と千尋の前に回り込み、両手でガラスランプをひったくるように抱きしめた。
枕を取り上げられ、あの頭蓋を割るような地獄の激痛へと逆戻りするなど、今の彼には死刑宣告に等しかったのだ。
「や、やります! やらせていただきます!! 雑草も抜きます! 水も汲みます! ランプへの魔力充填などお手の物です! 波長を完璧に平滑化させ、貴女様の視神経を一切疲れさせない、至高の読書光をお届けしてみせましょう!!」
「よろしい」
千尋は満足げに頷いた。
その様子を納屋の入り口で腕を組んで眺めていたアルヴィスが、フッ……と呆れたように鼻を鳴らした。
「……王国屈指の秀才が、完全に千尋の手のひらの上だな」
「まったくでございます、閣下」
隣のユーグも、深く頷きながら苦笑いを浮かべていた。
「ですが……あのように明確な役割と快適な環境を与えられた方が、あの偏屈な首席にとっても、この上ない救いなのでしょう」
足元では、ルゥがトコトコと納屋の敷居を跨ぎ、ギルバートの足元に置かれたランプをフンフンと嗅ぐと、「しっかり働けよ、新入り」とでも言いたげに、短く「わふっ」と鳴いてみせた。
こうして。
王立魔導院の若き首席研究員ギルバート・アーセルが、山小屋の納屋に居候し、千尋の快適なスローライフを支える「高性能モバイルバッテリー兼雑用係」として酷使されるという、奇妙で前代未聞の契約がここに成立したのだった。
秋の夜風が吹き抜け、母屋の縁先では風鈴が「チリン……」と清らかな音色を響かせていた。
山小屋の灯りは、また一つ、温かく頼もしい光を増していた。




