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戦国ちびっこ店長  作者: 東のマ王


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49話、スパイたちの密談と、秘密のミストサウナ。

ーー夜八時、お蕎麦屋さんが完全閉店した直後の『湯そば庵』のお風呂エリア。


お座敷風呂のすぐ隣の木壁が、松千代の液晶パネルの操作によって、ウィーンと静かに動き出した。


液晶パネル:【15,000PT消費:お座敷風呂の隣に、四畳の『美肌ミストサウナ』を増設しました】


ーーピピッ♪ と音がして、のれんの奥に、ほんのりと温かい綺麗な白い湯気が満ちた新しい小部屋がポワンと出現する。


松千代「おはちゅ、新しい『むしぶろ(ミストサウナ)』できたよぉ! お外のお猿さんおじさんと、もじゃもじゃおじさんも、ここに入ったらお疲れポンポンが飛んでっちゃうのぉ!」


お初「わああ、松千代様! 部屋中が温かくて、とても細かいお水の煙で満ちています! 息を吸うだけでお喉が潤いますね!」


ーーそこへ、浴衣を着た羽柴秀吉と柴田勝家、そして徳川家康の3人が、コッソリとお風呂場へやってくる。


羽柴秀吉「(小声で)……権六どの、ここだけの話、信長様には『遠藤領はただの不毛な山奥にござる』と嘘の報告を流しておきました。これで儂らは、もう数日はここに滞在して、あの美味いカレー南蛮を食べられますぞ」


柴田勝家「(同じく小声で)うむ、猿よ、よくやった。戦のないこの庵はまさに極楽……むっ!? なんだこののれんの奥の白い部屋は?」


徳川家康「がははは! 秀吉殿、勝家殿! 松千代様が新しく出してくれた『みすとさうな』だべ! 我ら三河の者もまだ入っておらん、いざ突撃じゃあーーーっ!」


ーーザザーーーッ。徳川主従と織田のスパイ2人、一斉に四畳のミストサウナへ足を踏み入れる。


柴田勝家「お、おおおおお……っ!? な、なんじゃこの心地よさはーーーっ!!!」


羽柴秀吉「(蒸気に包まれながら、一瞬で目を丸くして)我らの知る蒸し風呂(サウナ)は、薪の煙で目が痛くなり、息を吸うのも苦しい地獄のような場所ですが……ここは違います! 煙が一切なく、水の粒が驚くほど細かくて、お肌にしっとりと染み渡っていくようじゃ!」


徳川家康「(ベンチにごろんと横になりながら)そうだべぇ。息を吸うだけで、長篠の戦いでの喉の渇きが癒えていくようだべ……はふぅぅぅぅん(骨抜きになる)」


本多忠勝「(壁の向こうから)がはは! 秀吉殿、その部屋の中で、松千代様から貰った『おろなみんC』をグイッと煽ると、身体が内側から燃え上がるようにキマりますぞ!」


羽柴秀吉「(小瓶をプシュッと開けてゴクゴク飲み、蒸気の中で大号泣して)……ひゃあぁぁぁ、極楽……極楽すぎて、涙が水の粒と一緒に流れていくべぇ……。信長様は毎日冷たい部屋で『天下布武じゃ!』と怒っておられますが、お風呂上がりにこの白いお部屋で、シュワシュワの魔法の水を飲む贅沢など、逆立ちしても知らぬわぁ……」


柴田勝家「(汗をダラダラ流しながら、壁に頭をこすりつけて)拙者、もう岐阜の城には絶対に帰りたくありませぬ……。明日からは松千代様の仕込み(ネギ切り)を全力でお手伝いいたしまする……!」


松千代「(お座敷風呂の湯船でアヒルちゃんをぷかぷかさせながら)あはは、おじさんたち、お部屋のなかで真っ白になって、面白いお顔なのぉ! 仲良しで、きもちいいねぇ!」


お初「ふふ、織田のスパイ様たちが、すっかり遠藤領の『サウナ仲間』になってしまいましたね。松千代様」


信長が送り込んできた最高幹部たちは、現代の「ミストサウナ」の圧倒的な美肌・デトックス効果とお小遣い(オロナ◯ンC)の前に、僅か一晩で完全に骨抜きにされ、織田家への反逆……ではなく、お蕎麦屋さんの永住の常連客としての強い絆を結んでしまうのでした。

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