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戦国ちびっこ店長  作者: 東のマ王


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14話、お母様ふたたび。

ーーみたらし団子を家族で初めて食べた、翌朝の居間。


頼重「うぬぬ……。松千代、昨晩の『みたらし団子(三文)』は女子たちに大好評じゃったが……あの鉄の箱(券売機)に銭を入れてもお札(食券)と食材に変わるだけで、我が遠藤家の金蔵には一文も入らぬのが辛いところじゃな……」


作左衛門「左様でございます! 庵のポイントは貯まりますが、当家の現実の財布はあいも変わらず寂しいまま。これでは村を豊かにする活動資金が足りませぬ……」


松千代「ふぇ? お父たん、じいじ、またおかねないないなの? おだんご、すごく美味しかったのにぃ……」


お艶「(にっこり微笑んで)殿、作左衛門、それならあのお団子を、前回の牛乳と同じように外の領地で売り捌いてはいかがかしら?」


頼重「むっ、団子を外で売るだと? しかしお艶、あの団子は一皿三文の銭がかかるのだぞ。我が家にそんか余裕は……」


お艶「ですから、三文で仕入れたお団子を外の市場で六文で売るのですわ。ちまたで売られているお団子は硬くてボソボソしていますけど、松千代が出すお団子は驚くほどモチモチでタレも絶品ですもの。六文でも飛ぶような売れますわよ」


作左衛門「な、なんと……! 再びの転売! お方様、それは牛乳に続く素晴らしい商いでござる! 3文で仕入れて6文で売れば、1皿ごとに3文の丸儲け!」


松千代「わぁーい! お母たん、すごーい! まつちよ、券売機ぽちぽちして、お箱にいっぱいつめるね!」


ーー遠藤家の面々、前回の牛乳ビジネスで稼いだ現金を券売機にぶち込み、みたらし団子を大量に購入して箱に詰める。


券売機「ガチャガラガラガラッ! ……カシャカシャカシャッ! (調理場にお団子が次々と出現する)」


ーーその日の昼下がり、隣の領地の大きな城下町の市場。


権三「(声を張り上げ)さあさあ寄ってらっしゃい見てらっしゃい! 遠藤領の名物、神様から授かった極上の甘味『みたらし団子』じゃ! 食べればほっぺたが一瞬で落っこちるぞ!」


城下町の町娘「あら、遠藤領の熊みたいなお侍さんが、なにか珍しいお菓子を売っているわ。お団子……? でもなんだかツヤツヤしてきらきら輝いていて、見た事もない美味しそうなタレがかかっているわね」


頼武「(竹串に刺さったお団子を差し出し)美味いから食べてみろ! 三串で六文じゃ!」


城下町の町娘「六文? ちょっと高いけど、お給料も入ったし……はい、六文。……もぐもぐ。……っ!? ……(美味しすぎて、一瞬で目がハートマークになる)」


頼武・権三「……(ニヤリと顔を見合わせる)」


城下町の町娘「な、ななな、なんなのこの柔らかさはーー!? つきたてのお餅よりもモチモチで、この甘じょっぱいタレ、美味しすぎて本当にほっぺたが落ちちゃうわ! お侍さん! 後ろに並んでいる友達の分も、全部ちょうだい!」


権三「がはは! まいどありーーーー!」


ーー夕方、遠藤家の居間。畳の上に前回以上の凄まじい量の銅銭がじゃらじゃらと積み上げられる。


作左衛門「(ソロバンをパチパチ叩きながら大号泣して)と、殿ぉーー!! 儲かりました! 3文が6文になり、当家の金蔵がかつてないほど現ナマでパンパンになっておりますぞ! これも全て、お方様の素晴らしい転売の知恵のおかげにございます!」


お艶「ふふ、これでまた遠藤領を良くする為の資金がしっかりと貯まりましたわね。松千代、お外の女の子たちも大喜びだったわよ」


松千代「わぁーい! お母たん、すごーい! おだんご、みんなおいしいってしてくれたぁ?」


お艶「ええ、みんなお顔をきらきらさせながら食べていたわ。さあ松千代、今夜も美味しい夕飯を作って頂戴ね?」


松千代「うん! まつちよ、いっぱい『ちゃっ!』するね!」


こうして、お母様の天才的な商業センス(他領地に転売)によって始まったみたらし団子ビジネスは、遠藤家に莫大な現金(外貨)をもたらし領地の発展の基礎になるのでした。

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