13話、女子組の夢、とろ〜りみたらし団子。
ーーお昼下がり、お蕎麦屋さんのカウンター席。
鈴「松千代! 小窓から村のおじさん達がたくさんポイってしてくれたから、光る板(液晶パネル)のポイント、いっぱいたまったんじゃない!?」
お艶「ふふ、鈴は昨日からずっと新しい甘味のボタンが出るのを楽しみにしていましたものね」
お初「松千代様! 神の文字(パネルの数字)はいかがですか?」
松千代「うんとねぇ……あっ! たまったぁ! ここをね、ぽちっとなー!」
液晶パネル:【20,000PT消費:サイドメニュー『みたらし団子』を解放しました】
ピピっ♪ と可愛い電子音が鳴り、券売機の『かけ蕎麦』の下の段に新しく『みたらし団子 三文』のボタンが眩しく点灯する。
鈴「あーーーっ! 新しいボタンがピカッて光った! 松千代、お財布から三文出すから、これポチしていい!?」
松千代「うん! 鈴ねぇね、ぽいっと、ぽちっとしてー!」
鈴「えい! (三文を入れてボタンを押す)」
券売機「ガチャガラッ! ……チャリン。カシャ(食券が吐き出させる)」
ーーほわんと光が走り、調理場の手元に香ばしい焼き目のついたお団子に、琥珀色のとろ〜りとしたタレがたっぷりかかった『みたらし団子』が3串、お皿に乗って出現する。
お初「わぁああ! なんて甘くて香ばしい匂いなのでしょう! お団子がきらきら輝いています!」
お艶「まぁ、お醤油の香ばしい匂いと、黒砂糖のような甘い匂いが一瞬にしますわね。とっても贅沢なお菓子だわ」
松千代「できたぁ! みたらしだんご、どうじょ! タレが着物につかないように、気をちゅけてね!」
鈴「いただきまーす! もぐもぐ。……ふにゃああ!!」
お初「す、鈴様!? ほっぺたを両手でおさえてどうされたのですか!?」
鈴「お、お団子が……すごく柔らかくて、もちもちなの! それでね、このとろとろのタレが、あまくて、ちょってしょっぱくて、美味しすぎてほっぺたが落っこちちゃうーーーー!」
お艶「どれどれ……まぁ、本当ですわ。このお団子、つきたてのお餅よりも柔らかくて、歯切れが良いのですね。このタレの絶妙な甘じょっぱさは、一度食べたら止まらなくなりますわ」
お初「(我慢できずにお小遣いを出して)私も我慢できません! ガチャガラ、ポチッ! ……あむっ。……んんん〜〜〜! 幸せです! 夕飯前なのに、何串でも食べれてしまいそうです!」
松千代「うわーー、みんなお口のまわりに、タレがいっぱいついているよぉ!」
鈴「お母様もお初ちゃんも、お口の横が茶色いよぉ! あははは!」
お艶「あらあら、お恥ずかしい。でも松千代、夕飯時に村の女の子たちや子供たちに出したら、きっと大喜びするわよ」
松千代「うん! 小窓から『はい、どうじょ!』って、するね!」
女子組が現代の「みたらし団子」にメロメロになる姿を、松千代はにこにこと嬉しそうに見ながら元気にそう答えるのでした。




