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第七章 業火
――美しい薔薇には棘がある。
俺は燃え盛る建物の中で、ふとそのような言葉を思い出した。建物とは裏腹に、人生の灯火が消えてしまいそうな状況で思うことではないだろうが、そう思わずにはいられない。
俺と彼女以外にとって、今にも俺を飲み込まんとするこの炎は、祭りの最後を彩る華々しいフィナーレでしかないのだから。
終わりを悟って、未だ燃えていない建物の中心で膝に顔を埋めたところで、ガチャンと何かが壊れる音がした。
――美しい薔薇には棘がある。
俺は燃え盛る建物の中で、ふとそのような言葉を思い出した。建物とは裏腹に、人生の灯火が消えてしまいそうな状況で思うことではないだろうが、そう思わずにはいられない。
俺と彼女以外にとって、今にも俺を飲み込まんとするこの炎は、祭りの最後を彩る華々しいフィナーレでしかないのだから。
終わりを悟って、未だ燃えていない建物の中心で膝に顔を埋めたところで、ガチャンと何かが壊れる音がした。