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『義妹、今日も家の中でサバイバルしてるんだけど』  作者: AQUARIUM【RIKUYA】
第二章:『夏休みサバイバル編』
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第28話『義妹、夏祭りを“金魚ダンジョン”に変える』



 


夕暮れの空。

町内の夏祭りが始まる頃、俺――篠原悠真はひとつの警戒心を抱いていた。


(今回は…頼むから、普通に楽しませてくれ……)


だが、その希望は――

浴衣姿の義妹・篠原咲良が金魚すくい前で高らかに言った瞬間に消し飛んだ。


 


「お兄ちゃん、ここが“金魚ダンジョン・水の試練編”のスタート地点だよ!」


「お前、町内の夏祭りをRPGにすんなぁぁぁ!!!」


「いいの! 金魚=水属性の使い魔、金の魚たちだよ!」


もう金魚もびっくりだわ。


 



 


【金魚ダンジョン・ルール】


◎ 各屋台に“水属性アイテム”が配置されている(綿あめ=霧属性、ラムネ=回復薬、金魚=使い魔)

◎ 金魚を3匹以上すくえた者は、“金の釣り人”称号獲得

◎ 屋台で1000円以上使用した者は“ダンジョンマスターの祝福”を得る(=咲良が肩たたき券くれる)


 


俺:「お前、それ祭りじゃなくてフリーゲームの説明文みたいになってるからな」


咲良:「ふふっ、現実をファンタジーに染めるのが冒険者だよ♪」


近くの子どもたち:「咲良ちゃん、今日もなんかすごいね!」

母(浴衣):「金魚すくい、誰が一番取れるか競争よ〜!」


もうこの町、全体が義妹に毒され始めてる……!


 



 


バトル開始(※金魚すくい)。


・兄 vs 妹 vs 母

・道具は1人1ポイ(紙のアレ)

・勝負は1回、取れた数で勝敗決定


結果――


咲良:「2匹! 惜しいっ!」

母:「0匹……おかしいわね、昔は得意だったのに……」

俺:「……4匹」


咲良:「お兄ちゃん、まさかの覚醒!?」


俺:「やっと1勝できた……!!」


周囲の拍手に包まれながら、

なぜか得た称号:【金の釣り人(義妹命名)】。


 



 


その夜――

打ち上がる花火を見上げながら、咲良がつぶやいた。


「お兄ちゃん、今日の冒険……ちょっと泣きそうになるくらい楽しかった」


「そっか……じゃあ、来年も来るか?」


「うん! 次は“屋台ダンジョン・第二章”だね!」


「やっぱりそうなるんだな!!!」


 


こうして、夏祭りサバイバルも無事(?)に幕を閉じた。

俺の平穏はもう戻らない――でも、なんだかんだで悪くない。


 


(つづく)



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