第26話『義妹、自由研究を“発掘型フィールドサバイバル”に変える』
夏休みも中盤。
気温35度、蝉の声全開。
静かな午後――俺は読書しながらつぶやいた。
「やっと旅行も終わって、少しは静かに過ごせるな……」
だがその幻想は、
玄関を叩くドタドタとした足音で崩れ去る。
「お兄ちゃん、スコップと虫取り網と、あとバケツ! 急いで!」
「いや待て、何が始まるの!?」
「今日から“自由研究クエスト・フィールド発掘編”だよ!」
「なにその地質調査みたいな響き!?」
◇
【自由研究サバイバル・ルール】
① 家の庭に“謎の遺跡(=妹が埋めた宝物)”が眠っている
② 限られたヒントから場所を推理して掘り当てる
③ 3個の“古代アイテム(=カプセル入りお菓子)”を発見すれば研究完了
俺:「それ、自由研究っていうか“発掘ゲーム”じゃないの?」
咲良:「いいの! 楽しんだ者勝ちだから!」
母:「プリントはちゃんと清書しなさいよー!」
もう完全に、家族公認になってるのが恐ろしい。
◇
義妹が埋めた“謎の遺跡”を求めて、
庭の隅っこでスコップを握る俺。
・ヒント1:「炎の塔の陰に眠る」(=物干し竿の影)
・ヒント2:「冷気の門の近く」(=クーラーの室外機の裏)
・ヒント3:「賢者の石は青き箱の中に」(=青い植木鉢)
最終的に見つけたのは――
① 錆びたコイン(昔の10円)
② ミニチュア恐竜フィギュア
③ カプセルの中に手紙「勇者へ。よくぞここまで来た」
「……うん、ちゃんと仕込んであるのが逆に腹立つわ」
咲良:「でしょ!? 今年の自由研究、完璧じゃない?」
「お前が楽しんでるだけだろ!」
◇
ちなみに、“報告レポート”は
タイトル:『兄妹で挑んだ! 我が家の庭に眠る謎の文明』
ジャンル:社会科 × 探検 × 冒険譚
挿絵:咲良画・兄が土をかぶってる図
……なんか、提出したら教師が混乱しそうだな。
◇
その夜、咲良が言った。
「次は“ベランダプール編”だね!」
「……夏って、こんなに過酷だったか……?」
こうして、自由研究すらサバイバルに変わった夏休みは、
まだまだ終わらない。
(つづく)
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——
ブックマーク & 評価★5 をぜひお願いします!
その一つひとつが、次の章を書き進める力になります。
読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。
「続きが気になる!」と思った方は、ぜひ、見逃さないようブックマークを!
皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。




