第22話『義妹、川遊びをリアル水中サバイバルに変える』
朝――
旅館の朝食を終えた俺は、川辺に着いた瞬間から違和感を覚えていた。
「なんで、川辺にロープ張ってあるんだ……?」
「それは“水流の試練ゾーン”だからだよ、お兄ちゃん!」
案の定、義妹・咲良は今日も絶好調だった。
「今日は“川エリア・水の洞窟ダンジョン”だよ!」
「だから普通に水切りでもして遊べばよくない!?」
「甘いよ、お兄ちゃん。自然こそ最大のフィールドなんだから!」
この夏、俺が一度でも“普通”に遊べる日は来るのか――?
◇
義妹が用意した、川サバイバルルールは以下のとおり。
【MISSION】
① 川に浮かぶ“聖なる宝玉(=水風船)”を回収せよ
② 流木ゾーンを飛び越えて進め(※安全ロープ付き)
③ 指定の岩に貼られた“水の紋章(手作りシール)”を3つ見つけ出す
※ミッション未達成者には「ずぶ濡れの刑」
俺:「誰が許可したんだこの川辺全体のレイアウト!?」
咲良:「自然と調和しながら罠を仕掛けるのが、冒険者の腕の見せ所だよ♪」
……ほんとに何者なんだお前。
◇
その後、
・流れる水風船を本気で追いかけ
・バランスを崩して片足びしょ濡れになり
・木陰の岩にくっついた“紋章シール”を必死に剥がし
最終的に、俺はなんとかミッションをクリア。
咲良:「さすが、お兄ちゃん! 今日は“水の勇者”だね!」
俺:「もう帰って風呂入りたい……」
◇
しかし、試練は終わらなかった。
咲良:「ちなみに午後は“BBQサバイバル”ね!」
俺:「焼くだけにしてくれぇぇぇぇ!!」
どうやら、火属性ダンジョン(バーベキュー編)も待っているらしい。
こうして、夏の川遊びもまた、サバイバルで終わった。
そして俺の夏の体力ゲージは、
もうそろそろ限界に近い。
(つづく)
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