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ココ・メアリの裏日誌  作者: ちゃむにい


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その8

6月7日


先月、落雷で折れた木が撤去されて更地になってしまったので、苗木を植えてみた。


6月8日


レイ=ケイモンド氏にもらった卵、孵化したと思ったら、火を吐く鳥が出てくるとは思ってもいなかった。


まぁ懐いているし、いいか、と思って育てることにした。喋りはしないが人の言葉を理解するみたいで、だめと言ったらうなずいた。


もう部屋の中で火を吐かないらしい。


ララバイと命名した。


被害:前髪と本数冊


6月14日


苗木、葉っぱという葉っぱを食べられた……何の虫にやられたんだろう。


6月15日


ギルドカード紛失者続出。どうやらカードを収集するコレクターが跋扈しているらしい。


再発行の手続きが思ったより煩雑で、犯人を呪いたくなる。


6月16日


行商人が来た。

ハシモトと名乗ったので、聞いてみるとやっぱりクラスメイトだった。


肩こりに困っていると言ったら、お茶の葉をくれた。目の疲労にも良いらしい。


100ルピー


6月17日


「そんなんじゃ、モテないぞ」と言われたので、「恋人はたくさんいるから、いいの」と答えた。

恋人イコール本のつもりだったのだが、それを聞いた勇者が今にも崖から身を投げる勢いで落ち込んだので「本命はいないから」と慰めたら、失言だったようだ。


「じゃあ……俺にもまだチャンスはあるんだよな?」

と言ってデコチューされたので、ギルドから追い出した。


勇者に同情は不要だ。


また1つ、私は処世術を勉強した。


6月19日


レイ=ケイモンド氏が来る。

火を吐く鳥の卵のお礼を言ったら、目を剝いた。

どうやら渡す卵を間違えたらしい。


孵った鳥は不死鳥とのこと。


寝返りして、潰したのに、ピンピンしていたのはそれのせいか。

体力があるのかと思っていたのだが、違ったようだ。


7月1日


先月末ぐらいから、トンボが大発生している。


毎日のように、部屋の中でトンボが大暴れしていて困る。


7月2日


サンブルクの広間に、歌の上手い旅人がいると聞いて、立ち寄ってみた。


たしかに上手いんだろうけど、


「どんぐりころころどんぐりこ~♪」


って歌ってるので、ずっこけた。


クラスメイトの誰かに歌を教えてもらったのかなと思ったのだが、名前を聞いてみると、金谷だと言う。

薄情なことだが、名前を聞いて思い出したことがある。

クラスで隣の席だった人だ。


「ゆっこさんですか!?」


めっちゃ嬉しそうに笑うその人を見て、とりあえず覚えているふりをした。


7月4日


岩清水さんが、掘り出し物を見つけてきたと言って持ってきたものが忘れられない。

通称「不幸の壺」

人の不幸を吸い込む呪具らしいのだが、不気味な壺だ。


触らぬ神に祟りなしだな。


7月5日


岩清水さんの名前、岩清水智子というらしい。

柳さんは白柳京香

ムラタさんは、……まさかのキラキラネームだった。


7月10日


ムラタさんの畑の前に広がる草原の中に、ツタがそこだけ生い茂っている奇妙なところがある。


気になって見に行ったら、小人の頭が見えた。


見なかったことにしよう。


7月11日


ギルドが請け負う地域の中に、限界集落と化した村があって、明日からは雨宮さんと共に視察しに行く予定だ。


7月12日


名物って書いてあったから、注文した。何の肉かは分からないが、値段の割に美味しかった。

店から出たところで、知り合いの冒険者とバッタリ遭遇したが、目を丸くされた。


「もしかして、食べちゃったんですかぁ……?」


嫌な予感がしたが、肉を解体する施設を案内されて、その予感は的中した。

この村は、魔物を食べるらしい。



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