その7
3月7日
雷雨
しかし、来客多し。
雨が降ろうが槍が降ろうが依頼はある。
ご苦労様です。
3月8日
今日も来客多い。
寂れてるくらいで、ちょうどいいのになあ。
3月9日
来客は少なかったが、珍客が数人来た。
なんか、いつもより疲れたな……。
もう寝よう。
3月10日
今日は天気も悪いし、写本をすることにした。
これは、とある商人に頼みこんで借りたものだ。
500年ほど前にギルドマスターであった貴族ベンジャミンが書いた古い日記だ。
人気があるため、けっこうなお小遣い稼ぎになる。
今までに4本写本したが、それぞれ異なる描写が多いのは気になるところだ。
お金があれば、私も写本でなく原本を買うところなのだが。
3月11日
ギルド内で落とし物を拾った。
不特定多数の人が来るところなので、落とし物が発生するのは仕方ないが、リアルな人形は困る。
こわくて落とし物置き場を横切れない……。
3月12日
人形は呪いの人形だった。
3月15日
呪いの人形の持ち主が現れた。拾ってくれたお礼にあげると言われても困る。
5月4日
ペギーの結婚式に行ってきた。
親の死に目にも行けない勤務実態の中、行けたのは奇跡だ。
幸せそうなペギーを見て、めっちゃ泣いた。
しかし、投げられたブーケを勇者が取ったのはどうかと思う。しかも、そのブーケを私に渡して「次は俺たちだな」とか、夢見がちな発言ばかりだったので、今思い出しても、身震いがする。
5月7日
家に帰ったらウェンディが洗濯物の上で寝ていた。
5月9日
散歩コースにある木に落雷が落ちて幹が折れた。 青々と葉を茂らすその木が好きだったからショックすぎる。
5月10日
ギルド所有の土地における有効利用について、ムラタさんが「任せろ」と言うから任せてみたら、見慣れた緑色の葉っぱが出てきた。
どう見ても、芋ですね。見事な芋畑です。ありがとうございます。
収穫が見込まれる秋には、地元の人を招いて芋煮パーティーにするとのこと。
本部の人が視察に来たら、どうやって説明しよう……。
5月12日
勇者が何か本を読んでいるから、気になって覗いてみた。
毒草大図鑑
なんか恐ろしいものを読んでいた。
どうやら、この長雨で手持ち無沙汰だったので、岩清水さんから借りたらしい。
「なにか読みたいなら、私の部屋にある本貸すよ」
危険な思考に染まる前に、健全な図書に誘導してみた。
ちなみに、問題の図鑑は古代精霊語で書かれているのだが、勇者は読めるらしい。 特に勉強したことはないらしいから、恐らくはチート補正だろう。
「ねぇ、これは読める?」
ギリセーフ。どうやら、日本語は理解出来ないようだ。
5月13日
徹夜だった。
朝日が目に痛い。
5月25日
白い鳥を拾った。
羽根を痛めて用水路の中で暴れていたから、救出するのが困難だった。
損害:買ったばかりの服
5月26日
拾った鳥だが、やけに馴れ馴れしい。
命の恩人だということを理解しているのだろうか?
回復してきているのは良いことだ。
5月27日
調べてみたら迷い鳥だったようだ。
飼い主は富豪のレイ=ケイモンド氏
報酬は5万ルピー
太っ腹の依頼主のおかげで懐が温かくなったが、
なぜかギルドメンバーを奢る話になってたかられた。
残金50ルピー
猫のおやつを買って、ルチアにあげた。
5月28日
鳥の飼い主が卵を持ってきた。先日のお礼だという。
どうやら、もうすぐ孵化するらしい。
いいものが出てくると言っていたので、ちょっと楽しみ。




