45 Re:ゼロから始まる後宮スローライフ
――ったく、もうお別れかよ。
えっ?? と、読者は思っただろう。そりゃ、無理もない。まだ始まったばかりのレイレイの帰郷編ってのも、もう終わっちゃうのだから。なにせ、作者にこの帰郷編を続ける気が無いから。
なにかガラン村で事件の一つや二つでも起こしとけば話を続けられるのだから、残念ながら作者の技量ではその一つや二つが思いつかないよう。それに、舞台を村から後宮にした方が書きやすいので好都合。要は、めんどいのですぐにこの帰郷編を強制的に終わらせる。
てな訳で、だ。早くもレイレイは故郷を後にした。久しぶりの再会だった師匠とも惜しみながら別れを告げ、中央からお迎え役の武官――なんだか知ってる顔が来た。
「貴方は確か…園遊会の時、ギャラリーにいた…」
「こうして話すのは初めてだったな、レイレイ」
「はい。よろしくお願いします」
「よろしく。ガハクなっ」
そう――このパンク系ロック男子っつう感じの見た目をしたメロい武官は、レイレイのことを不細工だと心の中で思っているクソ野郎だ。よりによってこんなヤツが迎えに来るとは、レイレイもついてない。
――馬に乗って、後宮へと帰る。数キロ先にある後宮は、案外故郷から近かった。すぐにあの退屈なスローライフにとんぼ返りだ。ったく、でも仕方ない。なにせ、この小説のタイトルを忘れたか?
そうだった。この小説――後宮スローライフって、そう謳っているじゃないか。当然、後宮でスローライフしなきゃ話になんない。てな訳で、だ。再び始まる――。
「ああっ! スローライフ嫌だっ!!!」
「文句言うな」
「ヤダーッ!!!」
って、ち〇かわかよと、そうツッコミたくなる。レイレイってのは、毒の知識がある以外はホントにどうしようもないヤツなのかもしれない。とまあ、そんなこと前々から分かってはいたが。
こうして、レイレイは早くも後宮に戻るのであった――。




