40 四妃
毒見が終わり、妃達の食事会が始まった。後宮の四妃が寒空の下、楽しくわちゃわちゃ食事をする――って、どうやらそんな楽しい感じでもないらしい??
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藍玉宮のアイリン様は貴妃であり、後宮の四妃の中では最も位が高い。それ故、心に余裕があるのだろうか――最下位でかつ出所も特殊でまだ幼い賢妃・コウリン様に対しても、かなり好意的な態度を見せている。ほら、今だって笑いながら一緒に楽しく食事をなさっている。
対して、だ。四妃の中で二位――淑妃であるシードゥ様は、コウリン様に冷たいご様子。紫玉宮というミステリアスな宮殿に住む彼女を一言で表すならば、クールビューティ。紫色のハーフアップ、切れ長の目、乳白色の肌といった容姿で、まるでディ〇ニーのヴィランのような見た目をしている。齢二十五であり、四妃の中で最もお姉さんであり、まだ幼いコウリン妃に対してはやや厳しいご様子だ。
そして、ラスト。四妃の中で三位――徳妃であるオウラン様は男勝りな性格であり、四妃の中で最も態度がでかい。今だってほら、胡坐をかいて食事をなさっている。黒い前髪をすっきりと後ろに流し、額を全面的に出したおでこ出しスタイルは、彼女の男勝りでサバサバした性格そのものを表していると言える。また、切れ長の目、やや褐色の肌といった容姿。齢二十二であり、シードュ妃よりやや年下、アイリン妃よりは年上といったところだ。
とはいえ、やはりこの気品の高そうなお姉さん方の中だと、齢十二でまだ幼いコウリン妃はぶっちゃけ場違いのように思えても致し方ない。アイリン妃がなんとかコウリン妃と会話をしようと試みてはいるが、幼いコウリン妃とはどうもジェネギャがあり話がかみ合わないよう。
コウリン様…大変だなと、レイレイは思った。彼女の侍女である自分がなんとか手助けをしてやりたいとは思うが、今は気高い妃達の食事の場。どうも新米侍女である自分がしゃしゃり出るような場面ではない。残念だが、ここはコウリン妃自身に頑張ってもらい、傍観者になるしかないと、レイレイは妥協した。
にしても、だ。レイレイが一番気になるのは、淑妃であるシードュ様。彼女はたびたびコウリン妃に冷たい視線を送るが、それだけである。静かで、一言も発せず、ただ淡々と冷たい目で食事をとる。
――この妃、何かが怪しい。




