33 『寒い』と『肩こり』
「寒っ」
と呟きながら、胸に手を当てるコウリン妃。かっ、可愛いかよ。とも思うのだが、寒くてシンプルに可哀そうである。それに、なぜだかいつもより肩も凝ってるそうじゃないか。
なるほど――寒さで肩が凝っちゃうってことかと、レイレイはそう思った。
って、いや何言ってんだよと、ツッコみたくなる気持ちも分かる。なにせ、『寒い』ってのと『肩こり』ってのは一見接点のない事象のように思えるからだ。だが、世の中には一見関係のないように思えても、実はかなり関係のあるって場合が多々ある。そして、今回のこの『寒い』と『肩こり』ってのもその一例だ。
レイレイはこの一例を、こう証明した。
まず、なんども繰り返しになって申し訳ないが、コウリン妃は巨乳である(ド直球)。そして、そのたわわに実った豊満なバストってのは大部分が脂肪でできている。脂肪は血管が少なく熱を通しやすいため、外気で一度冷えてしまうと、その寒さっていうのが持続してしまう。
そして、その寒さによって胸の周囲の筋肉や血流が縮むと、血流が滞る。なるほど、な。これが最終的に、肩こりや背中の張りが悪化したりする原因になるっていう理屈な訳だ。
って、そんなこと思えば、巨乳ってのはたいそう大変じゃねぇかよと、つくづく思う。レイレイはふと、自分の胸を見た。ああまな板だ。でも、まな板だと肩は凝らないは動きやすいはで、案外結構良いじゃねぇかと、なんだか自信が出てきた。って、今回の話、ちょっと馬鹿すぎるわ。
ったく、胸の話でもう六百字以上も話しちまっている。この小説は極上の後宮ミステリーじゃなかったのかよと、久しぶりにメタ発言でもしてみるが、やはり効果はない。
胸が大きいと、他にも不幸が訪れる。冬は着込むので、厚着によって胸の谷間が蒸れるのだ。そのかいた汗が冷えることで、さらにバスト周辺が冷えて悪循環が起きてしまうらしい。
ああ――これで今回の話、終わり。次回からはちゃんとミステリーするからさ、ゴメンね。




