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第二話 真城亜希

「七人の真っ裸の男が、あなたのお母さんを取り囲んでいたって?」


セリアは、この世で最も信じがたいことでも聞いたかのように、少女の言葉を繰り返した。


白雪は歯を食いしばり、強くうなずいた。セリアは目を丸くして、感嘆の声を上げた。


「あなたのお母さん……なかなかやるじゃないの。」


白雪は、友達が別のことに想像を巡らせていると気づき、慌てて訂正した。


「ち、違うの!そういうのじゃないの。あの男の子たち、みんな若く見えたから、そんなことじゃないの!」


セリアの頭の中には、女子高生にあるまじき十八禁の光景が浮かんでいた。畏敬と羨望を込めて言う。


「七人の若い男の子?あなたのお母さん、本当にやるじゃないの!」


「だ、だからそういうのじゃないってば!」


白雪は、秘密をセリアに打ち明けたことを極度に後悔した。


ひとしきり騒いだあと、二人はようやく「お母さん、なかなかやる」という話題を引きずるのをやめた。セリアは推測するように言った。


「つまり、あの日見たことがあなたの心に影を落として、それ以来ずっと男の子が怖くなったってこと?」


白雪はぼんやりと言った。


「たぶん、そうかな。そのときから、私、男の子がすごく怖くなったみたいで、彼らは恐ろしいって思うようになったの。」


「その七人って何者なの?お母さんに聞かなかったの?」


セリアはさらに尋ねた。白雪の顔はいっそう苦く歪んだ。


「うん……数日後に研究室で爆発があって……お母さんも亡くなってしまったの……」


「娘に浮気現場を見られて、恥ずかしさのあまり自殺したとかじゃないわよね……」


セリアは不適切なことを口にしたが、白雪が目に涙を浮かべて下唇を噛んでいるのを見て、すぐに口を閉じた。


「今のは出まかせよ。そんなことあるわけない。私が余計なことを言っただけ!」


「でも、疑問に思ったことないの?あなたのお母さんはあんなに優秀な科学者なのに、ミスで研究室が爆発するなんてことある?もしかして他殺なんじゃない?」


自分の失言を隠そうと、セリアは話題を変えた。白雪は憂鬱な顔で言った。


「分からない。あまりに突然で、私、頭の中が真っ白で。」


「そうなんだ。いつかきっと真相が分かる日が来ると思うよ。」


自分の好奇心のせいで白雪の悲しい過去を呼び起こしてしまい、セリアは居たたまれなくなった。


「でも、ありがとう。こんな秘密まで教えてくれて。」


白雪は首を振って言った。


「ううん、心の中にわだかまっていたことを話したら、私もずっと楽になった。お礼を言うのは私の方よ、セリア。」


「うん、ゆきちゃんの気持ち、よく分かる。私もお母さんのいない女の子だから。」


セリアは友達の手を握り、心から言った。


「でも、私は寂しくない。だって、何でも打ち明けられる最高の友達がいるもの!」


「セリア……」


セリアは幼い頃に両親を亡くし、幸いにもおばに引き取られて育った。だからある意味で、彼女と白雪は同じ境遇にあった。


「日本に来て、私が一番幸せだったのは、宮前白雪っていう女の子に出会えたこと。」


セリアは微笑んだ。白雪も感動して一緒にうなずいた。


「私もセリアに出会えて嬉しい。」


異国の友情は、往々にして同じ国の者同士のそれよりも不思議なものだ。セリアは五歳のとき、おばに連れられて日本に移り住み、流暢な日本語を話す。金色の美しい髪と外国人特有の白い肌を除けば、基本的に普通の日本人女子と変わらなかった。


本当に心を通わせられるのはこの少女だけ。いつも自分を檻の中に閉じ込めてしまう白雪にとって、セリアはまさに神様が遣わした天使のような存在だった。


「じゃあ、今日はどこで誕生日を祝うの?」


セリアは笑って尋ねた。白雪は困った顔で言った。


「私、すっかり忘れてた。それに、おばあちゃんとのバイトも約束しちゃったし。それにセリアからのプレゼントをもらえたこと自体が、最高のお祝いだよ。」


セリアは友達の責任感の強い性格をよく知っていたので、無理強いはしなかった。


「勤勉な子だって知ってたわ。よし、もうすぐ六時だから、バイトに行かなくちゃね。しっかり働いてきて!」


セリアは白雪の肩を軽く叩いた。少女はまるで強心剤を打たれたように勇気が湧いた。


「うん!」


二人は道路の交差点で別れた。白雪は話し込んで遅くなったことに気づき、急ぎ足で勤め先へ走った。結局五分の遅刻だったが、あの優しい店長のおばあさんは少しも咎めなかった。


「お腹は減ってないかい?先に何か食べるかね?」


「いいえ、チョコレートを飲んだばかりです。」


白雪は軽い足取りで店の中へ入っていった。外でのあの恥ずかしがり屋の姿とはまるで別人だった。店名の入ったエプロンを着け、手際よく箱を外へ運び出す。隣の活魚屋は夜市をやらないので、毎日六時に店を閉めたあと、雑貨屋がその場所を借りて商売することができた。


「ゆきちゃん、今日は何か新鮮なものがあるかい?」


セリアに話した通り、こういう古い雑貨屋に買い物に来るのは年配のおじいさんやおばあさんばかり。それなら恥ずかしがり症の白雪でも何とか対応できた。


「今日はね、りんご。卸売市場で売れ残ったのを半額で引き取ったの。ほら、スーパーだと百円で売ってるやつ。」


田村雑貨店は独特な経営の店で、常備の商品のほかに、近くから安い品物があればそれも仕入れていた。だから夜六時以降は、たいてい一番の稼ぎ時だった。


「そうかい、じゃあ一ダースちょうだい。ついでに醤油はあるかい?」


「醤油は切らしてるから、ちょっと待ってて。隣の店から取ってくるね。」


客の便宜を図る古い商店は、日本にももう多くは残っていない。


白雪はここでとてもよく働いた。実際に見なければ、学校では寡黙な宮前白雪と同一人物だとはとても信じられなかった。


「今日もお疲れさま。家に帰ってまだ宿題があるんだろう?」


夕方まで忙しく働いたあと、店長のおばあさんが優しく言った。白雪は頭の汗を拭い、楽しそうに言った。


「疲れてないです。最近宿題も少ないし、すぐ終わります。」


それから白雪はテーブルを整え、奥の小さな厨房からおかずを運び出した。雑貨屋は夜市が忙しく、皆、店を閉めてから一緒に夕食を食べるのが習慣だった。少女にとって、田村雑貨店は、家よりも家らしい場所だった。


三人がテーブルを囲むと、年老いた店長が食べながら笑って言った。


「ゆきちゃんは本当にいい娘だ。うちに子どもがいれば、嫁に迎えたのに、もったいないことだ。」


白雪は顔を赤らめて言った。


「おじいちゃん、からかわないで。まだ学生なんですから。」


「本気だよ。見ての通り、俺たちもこんなに年を取って、跡継ぎもいない。雑貨屋ももうすぐ店を閉めるだろう。」


店長は感慨深げに言った。


「おじいちゃん、そんなこと言わないで。本当に引退する日が来るまで、ずっと手伝いますから。」


白雪は心からそう言った。実際、少女にとってこの「家」を失ったら、これからの日々をどうやって生きていけばいいのか分からなかった。


一人暮らしを決めたあと、生活費を稼ぐために、白雪は覚悟を決めて外へバイトを探しに出た。しかし対人恐怖症の彼女が仕事を見つけるのは至難の業だった。田村雑貨店に出会って、ようやく足場を得たのだった。


「じゃあ、お先に失礼します。おじいちゃん、おばあちゃん、早く休んでくださいね。」


食後、白雪は食器を片付けて一人で帰っていった。少女が独り暮らしだと知って、店長のおばあさんは一緒に住もうと提案したこともあったが、白雪はどうしても他人と一緒に暮らすのが慣れず、その好意を断った。


四万円の家賃は、十五歳の少女にとって大きな負担だったが、白雪はそれでも自分の努力で解決する道を選んだ。


時刻はすでに夜の十時。毎日同じ道を歩く白雪は、いつも言いようのない恐怖を感じていた。もともとの恥ずかしがり症のほかに、何者かに見張られているような直感があったのだ。


このことはセリアにも話していなかった。証拠のない直感にすぎないし、自意識過剰と思われたくないからだった。


私なんかに監視される価値があるの?お金も地位もない普通の学生なんて、そんなことありえないはずでしょ。


しかし今日はその感覚が一際強く、白雪は思わず足を速めた。角にさしかかって、彼女は突然立ち止まり、勇敢に振り返った。


やっぱり……あなただったのね!


白雪の心が沈み、下唇を噛んで、自分をつけてくる女をじっと見つめた。


「元気そうね、ゆきちゃん。こんなに遅くまで帰ってなかったの?」


黒い毛皮のコートを着た女は、隠れることもなく、あからさまに笑みを浮かべてゆっくりと近づいてきた。白雪はとても嫌だったが、それでも女の名を呼んだ。


「あなた……真城おばさん。」


「おばさん?今になってもまだおばさんって呼ぶの、ゆきちゃん、私をがっかりさせるわ。」


女はため息をついた。その偽りの態度は、誰が見ても芝居だと分かった。白雪は珍しく怒りを顔に現した。自分がこの女を母親と呼ぶ気になれないことを、彼女は知っていた。


真城亜希――白雪の継母であり、つまり父・宮前秀次の後妻だった。白雪は、母の死から一年も経たないうちに父が再婚したことを決して許せなかった。さらに、かつて両親の友人だったこの女が、自分の母親の代わりに収まったことを受け入れられなかった。


白雪は、真城亜希が研究室の爆発事件に関係しているのではないかと疑っていた。それもあって、十四歳になって外でバイトができるようになった日、白雪はすぐに宮前家を出て一人暮らしを決意したのだった。


「誕生日にまで家に帰って家族と祝おうとしないなんて、両親をがっかりさせると思わない?」


白雪は答えなかった。亜希はからかうような口調で続けた。


「女の子が外で暮らすのは楽じゃないでしょう。家に戻ってくることは考えないの?」


白雪は考えるまでもなく、きっぱりと答えた。


「あそこは私の家じゃない!」


「おバカさん、あなたは宮前家の一員なのよ。それは永遠に変わらない事実。それに、もうこんなに時間が経ったのに、まだその怒りは収まらないの?あなたの父親はまだ若いし、そばに女の人がいて世話をするのは普通でしょ?どうして彼を怒る必要があるの?まさか、亡くなったあなたのお母さんが、夫が一生独りでいることを望むと思うの?」


「お母さんのことは言わないで!」


白雪はいっそう怒り、その華奢な外見に似つかわしくない怒号を放った。亜希は気にした様子もなく、悠然と言った。


「若者には反抗期があるのは分かってるわ。無理強いはしない。帰りたくなったらいつでも帰ってきていい。宮前家の門は、いつでもうちの白雪のために開いているから。」


その軽薄な態度が、白雪をますます「二度と宮前家に戻るまい」と決意させた。母の遺言がなければ、宮前の姓を名乗ることすら嫌だった。


「じゃあ、引き止めないわね。夜道は気をつけて、女の子一人は……危険よ。」


亜希は口の端を上げた。この言葉は白雪にとって、気遣いの言葉というより警告のように聞こえた。白雪はこの女の底知れなさに、言いようのない敵意だけを抱いていた。


そう言い残すと亜希は背を向けて去っていった。白雪は、まずまずだった一日がこの女の出現で台無しになったと感じ、気分が一気に沈んだ。


世の中にどうしてこんなに嫌な人間がいるんだろう?


誰にでも優しい白雪にとって、真城亜希は唯一の敵だった。


去って間もなく、一人の男が亜希のそばに歩み寄った。どこかだらしない風貌のその男は、亜希とただならぬ関係にあるようだった。彼は笑っているとも笑っていないともつかない表情で尋ねた。


「何か聞き出せたか?」


亜希は不機嫌そうに首を振った。


「いいえ。あの子の表情は芝居には見えなかった。どうやら本当に何も知らないみたい。」


男は少し信じられないように顎を支えた。


「そんなことあり得るか?あの狂人・黒崎が、たった一人の外孫に何も残さないなんて?」


亜希もそれはありえないことだと思った。黒崎仁義は生涯研究に没頭したが、この外孫娘を非常にかわいがってもいた。自らが仕掛けた装甲戦争において、彼が白雪のために何一つ用意していないはずがあるまい?いや、きっとある、しかも最高のものを。


「もちろんそんなはずないわ。あの老人がなぜ今日を解禁日に選んだか、分かる?」


亜希が尋ねると、男は見当がつかずに首を振った。亜希は歯を食いしばって鼻を鳴らした。


「今日はゆきちゃんの誕生日よ。これで明らかじゃない。装甲戦争は、そもそもあの小娘のために仕組まれたものなのよ。」


「なるほど……」


「装甲戦争の十年の期限が来た。あの小娘の装甲機を早く見つけないと、勝つ見込みはとても低いわ。」


亜希は苦悩しながら言った。彼女は十二使徒の中で、自分が決して最も優秀な一人ではないことをよく知っていた。白雪の装甲機を手に入れてこそ、勝算があるのだ。


「じゃあ、どうするつもりだ?」


男が尋ねた。


「もちろん、他の誰よりも先に装甲機を見つけるのよ。でも、これだけ時間をかけて、まだ手がかり一つさえ掴めていない。」


男は少し考えて、提案した。


「それなら、聞き出せないなら、白状させるしかないな。」


「つまり?」


亜希は怪訝そうに問い返した。男は軽薄に言った。


「知らないのか?多くの人間は、銃を突きつけられて初めて、秘密を話すものなのさ。」


「銃を突きつけられて……」


亜希は男の言葉を繰り返した。


家に帰っても、白雪の気持ちはまだ落ち着かなかった。あの嫌な笑顔がずっと目の前に張り付いているようで、一日の楽しいことを覆い隠してしまっていた。


「考えない!お風呂!寝る!」


白雪は自分の頬を叩いた。ふっくらとした頬にうっすらと赤い跡が残る。1Kよりも狭い古い部屋は、若い娘にはぎりぎり生活できる程度で、しかも都心でこの家賃なら文句も言えなかった。唯一の不満は独立した浴室がないことだった。白雪は毎回、他の住人が寝静まった深夜になってからでないと、恐る恐る風呂に入れなかった。何しろ恥ずかしがり症の少女にとって、人前で脚をあらわにするだけでも不可能なこと、ましてや鍵すらない古びた浴室となればなおさらだった。


風呂で裸を見られることは、白雪にとって、死ぬしかないことだった。


「みんな寝たかな。」


夜の十二時、同じ階の住人が皆明かりを消したのを確認してから、白雪は着替えとバスタオルを手に、慎重に浴室へと向かった。木の扉に鉄の棒をしっかりと突っ張って、ガラスも大きく割れている窓を布で覆い隠して、ようやく安心して服を脱ぎ、シャワーを浴びることができた。


「シャーシャー……」


初秋の陽気はそれほど寒くなく、夜中に冷水を浴びても耐えられた。シャワーの水滴が白雪の肌に落ち、少女の一日の疲れを洗い流していく。


浴室の明かりはかなり薄暗かったが、それがちょうど白雪に安心感を与えた。何しろ彼女は、白い蛍光灯の下で裸になっているだけでも落ち着かなくなる、そんな恥ずかしがり屋の少女なのだから。


しかし、体に石鹸を塗っているそのとき、白雪は外の明かりが突然とても明るくなったことに気づいた。まるで夜が昼に変わったかのようだった。警戒心の強い彼女はすぐにシャワーを止め、タオルで体を包み、何が起きたのかと恐る恐る窓へ近づいた。


「な……何なの……」


近づくほどに、その光が二つの巨大な電球のようなものから放たれ、まっすぐ浴室に、正確には自分に差し込んでいるのが分かった。


「あっ!」


強い光が窓にかけた布を貫き、白雪は電球が大蛇のような巨大な物体の先に付いているのを見た。彼女はこんなものを見たことがなく、機械なのか生物なのかも分からなかった。恐怖のあまり反応することもできず、全身に鳥肌が立った。しかし考える時間はなかった。次の瞬間、蛇の頭が猛烈な勢いで窓に突っ込んできたのだ。古びた外壁が強い衝撃に耐えられるはずもなく、壁一面が一気に崩れ落ち、粉々になったレンガとなって空中に散った。


「ドドーッ!」


大蛇の頭は直接白雪に当たらなかったものの、その凄まじい衝撃で、少女は一瞬で外へ弾き飛ばされ、五階建ての高さから宙へ放り出された。


「わっ!わあ!!」

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