表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
盾にされた私、異世界ではただの猫です  作者: 蛇目菊 欲狐
第1章
51/72

44-広場に芽吹く、ひとつの居場所

ひょいと彼女たちの前に乗り出し、広場全体を見渡す。


「……恩猫様? 何を……」


カトレアの声がかかる。


振り返って視線を合わせ、再び広場へと向き直る。


「……何かされるのですね。広場の皆をこちらに集めてまいります。少しお待ちください」


察したカトレアがすぐに動く。

アンネリーゼと串焼き屋の女性もそれに続き、街の人々へ声をかけに向かった。


――


「皆、移動完了しました」


その声を合図に、私は動き出す。


収納から鉄くずの山を引き出す。


それを土魔法で変形させ、伸ばし――

広場全体を包み込むように、ドーム状の骨組みを形成する。


さらに植物を生み出し、骨組みに絡ませるようにツタを這わせていく。


内側には薄く土を敷き、芝生を作る。


「これは、一体……」


周囲からどよめきが上がる。


「恩猫様は……こんなものまで生み出されるのですね……」


アンネリーゼが呆然と呟く。


カトレアは静かにドームへ歩み寄り、そっと触れた。


「……? ただの植物じゃない……

……これは、魔力持ち……!?」


――そう。


最近わかったことがある。


自分の魔法で生み出したものには、魔力を宿せる。


そしてそれは、ただの素材ではなく――

“機能”を持つものへと変わる。


アンネリーゼの足元を、ちょんちょんと叩く。


「……恩猫様?」


気づいた彼女の前を歩き、ドームの入口へと向かう。


植物のカーテンを開き、中へ入る。


中は柔らかな芝生に覆われ、

光が葉の隙間から差し込む、穏やかな空間になっていた。


まるで、小さなキャンプ場のようだ。


「見事ですね……」


カトレアが静かに息を漏らす。


そのまま、私はドームの中心へと進んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ