次なる指針 side アレン
「失礼致します」
落ち着いた、しかし芯のある声と共にエデンの後を追うようにしてゲストルームに入ってきたのは、額に一対の立派な紅き角を携えた女性だった。
彼女の装いは、この国の誰とも、そして俺たちの国とも違う、どこか異質で洗練されたものだった。
上半身は白いサラシの上から黒いショートレザージャケットを無造作に羽織り、艶やかな黒髪の隙間から鋭い視線を覗かせている。腰回りの無骨な革ベルトの下には、快活なショートパンツと、前が大きく開いたロングスカート。そこから覗くしなやかな脚とは対照的に、右腕には鈍い金属光沢を放つガントレットが嵌められている。
腰には身の丈ほどもある細身の刀、そして鉄塊を思わせる禍々しい棍棒を差している。
そして、衣服の隙間からちらりと覗く四肢の肌は、頭頂にそびえる立派な角と同じように、鮮やかな「紅」に染まっていた。
その特徴的な風貌からして、鬼島から来たことは明白だった。
俺はすぐに椅子から立ち上がり、背筋を伸ばして挨拶した。
「初めまして! 人間領のヒューメブルグから来ました、アレン・ウォーカーといいます。貴方をお送りするよう国の代表より仰せつかっております」
急場凌ぎで編成された凸凹部隊とはいえ、一応は国を代表して派遣された身だ。無礼を働くわけにはいかないと思い、緊張で少し強張った手を差し出し、握手を求める。
(この人が、噂に聞く鬼族……。っていうか、俺よりデケェな……)
俺だって180センチ近くはあるはずなのだが、彼女の頭頂部は明らかに俺の視線より高い位置にあった。身近な女性だとブリジットさんが俺よりすこし低い長身だが、年上の女性に見下ろされるのは初めての体験だ。初対面の圧倒的な存在感も相まって、胸の鼓動が早くなる。
しかし、そんな俺の内心の動揺を知る由もなく、鬼族の女性は快くこちらの握手に応じてくれた。
「初めまして。これから世話になる、セツナだ」
わざわざ右腕のガントレットの手装甲を外してから手を握ってくれるあたり、見た目の荒々しさに反して、ひどく礼儀正しい人であることが窺い知れた。
差し出された赤い手は、女性らしい細身なシルエットに似合わず、思った以上にがっつりとしていて固い。きっと、あの腰に下げた大刀や棍棒を日頃から振り回しているのだろう。だが、目の前に立つ洗練された佇まいの彼女が、あんな無骨な鉄塊を振り回す姿は、まだ上手くイメージが湧かなかった。
「君のような勇敢な者が迎えに来てくれて、とても心強い。はるばる遠方から足を運んでくれたこと、感謝する」
深い緑色の瞳が、真っ直ぐに俺を射抜く。綺麗でありながら、どこか野生的な荒々しさを感じるのは、やはり彼女の纏う独特な空気のせいだろうか。
至近距離でセツナさんの服をよく見ると、あちこちが煤と泥で汚れていることに気づいた。俺は失礼を承知で、気になったことを口にしてみる。
「あの、セツナさん……その衣服の汚れは?」
「あぁ、これか。これは、私のせいで多大な被害を受けた機械国に対する、せめてもの償いだ」
「償い、ですか……?」
首を傾げる俺に、エデンが横から鼻を鳴らすようにして補足を入れた。
「彼女もさっきまで、寝ずに街の被害確認や負傷者の救助活動を進んで手伝ってくれていたんだ」
その事実を聞いて、俺は心の中で深く感心した。まさか、一国の代表として来訪したお偉いさんが、自ら泥に塗れてそんな泥臭い作業を買って出るとは思わなかったからだ。
「……全く、脅威が去ったとはいえ、あなたは我が国にとって極めて重要な来賓であることを自覚してほしいのだけれどね」
ギアが困ったように、あるいは呆れたようにメタリックな肩を落とす。しかしセツナさんは怯むことなく、毅然とした態度で返した。
「いえ。少しお話を聞きましたが、あの魔人がこの街に攻め込んできたのは、私の身柄を要求するためだったとか。であれば、それぐらいの労働はせねば、私の中ではどうしても筋が通りません」
「全く、とんだお転婆なお嬢さんだ」
ギアは小さく電子音を鳴らすと、今度はエデンの方を向いた。
「エデン、君もここへ来たということは、通信施設の状況は?」
「あぁ、ひとまず仮復旧は完了した。本格的な回線修繕はこれからだが、最低限の通信網は通っている」
「お疲れ様。人間領への連絡と、臨時の合同会議の件はもう伝えてあるかい?」
「一旦こちらの状況を軽く共有し、これから緊急会議を行いたい旨をアルバニア殿に伝えた。向こうも急ぎで面子を集めてくれるらしい。……開始は30分後だ」
「流石だね、助かるよ。――じゃあアレン君、フェリクセン君とセシル君を起こしてきてもらえるかい? 本格的な話は、全員が揃ってからにしよう」
「了解しました」
ギアに促され、俺はすぐに部屋を後にし、フェリクセンとセシルが泥のように眠る部屋へと急いだ。
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「ふぁあぁ……くそ、全然寝足りねぇ~……」
背後を歩くフェリクセンが、顎が外れんばかりの大きなあくびを惜しげもなく披露していた。
2人を叩き起こして、共に先ほどいた部屋へと向かう道中。
「そう言うなって……。俺だってまだ上手く頭が働いてないんだから」
「でも私たち、これからの会議ですごく怒られるのかな……?」
少し心配そうに、セシルが眉を下げて落ち込んでいる。まぁ、命令にない越境を勝手にしたのは紛れもない事実だ。
「そこはギアさんやデンドロビウムさんが一応庇ってくれるらしいけど……『最後はきちんと自分たちの口で説明しろ』ってさ」
「だよなぁ……最悪、帰国したら長期の謹慎処分かな」
「ちょっと、怖いこと言わないでよ! ……あ、そういえばフェリクセン、ピピの様子はどうだった?」
セシルが思い出したように、もう一人の大事な仲間の安否を尋ねる。ピピの様子見はフェリクセンに任せていたのだ。
「あぁ、そっちは大丈夫そうだったよ。ただ、デンドロビウムさんが『もう少し時間をくれ』って言ってた」
「ふーん、あの人のことだから何か考えがあるのかな? まぁ、あの人に任せておけば安心か」
「ところでアレン、もう鬼の人とは顔を合わせたのか?」
フェリクセンの問いに、歩みを止めずにゆっくりと俺は頷く。
「あぁ。すごく真面目で、筋の通ったいい人そうだったよ」
セシルが覗き込むように俺の隣に並んだ。
「へぇ~、なら私たちもそこまでビビらなくて良さそう?」
セシルの不安を示していた顔色が、期待へ変わっていく。
「むしろ、拍子抜けしちゃうかもな。俺たちの身近にいるブリジットさんや、さっきのエデンさんの方がよっぽど威圧感があって怖いよ」
「なら安心だな……お、この部屋か?」
「そうそう、みんな待ってるから早く入ろう」
扉の横のパネルを軽くノックすると、シューという気圧音と共に自動扉が左右に開いた。
「「「失礼します」」」
「お疲れさま〜! 待ってたよ!」
部屋に入るなり、デンドロビウムさんが満面の笑顔でふりふりと手を振って迎えてくれた。
「よし、全員揃ったね。では、人間領ヒューメブルグとの通信が繋がる前に、先に軽く前打ち合わせをしておこう」
ギアが円卓のテーブルに軽く手を置き、落ち着いた重みのある声で場を遮る。
「ここで会議を行うのですか? ……素晴らしい技術ですね」
部屋の設営を変えることなく、空中に青白いホログラムモニターをいくつも浮かび上がらせて準備を進める機械人デウステクスたちの手際や技術を見て、セツナさんが感嘆の声を漏らした。これまで長く鎖国していた鬼島の人からすれば、無理もない驚きだ。いや、実際は俺たち人間からしても、彼らの科学技術は目を見張るものがある。
「あ、セツナさん。先に確認しておきたいのだけれど、あの魔人――ユーグという男に見覚えはあるかな? おそらく、君たちの島を襲撃した張本人だと思うのだけれど」
テーブルに両の手を置き、ちょこんと頬杖をつくデンドロビウムさん。いちいちその仕草があざとく感じてしまうのは、彼女が人間ではなく、高度に計算された精巧な機械であることを知っているからかもしれない。
セツナさんはホログラムに映し出されたユーグの静止画を見つめ、静かに首を横に振った。
「いえ……。私も先ほどギア殿とモニターのログを見ていましたが、完全に初見の男です。彼が、私の故郷を……?」
「ふーむ。では、彼らが君たちの島を執拗に攻め立ててきた明確な理由は……?」
「それについても、私……いえ、民の誰もが分かっていないと思います。島を預かる私の兄も、他の集落の者たちも理由がまるで見えないと不可解がっていたくらいですから」
セツナさんが不思議そうに言葉を返す。お兄さんがいるのに、外への代表として出てきたのは彼女なのか。デンドロビウムさんが身を乗り出して、意見交換を続ける。
「確認なのだけれど、セツナ君が島を出撃した段階での、現地の戦況はどうだったのかな?」
「私が出立する頃は、まだ一進一退の攻防でした。確かに負傷者は増えていましたが、あのユーグという魔人も戦場にはいませんでしたし、向かってくる全員がただの魔素の塊である一般的な魔人でした。私自身も前線でそれなりに暴れていましたから、それは間違いありません」
細身の綺麗な見た目に反して、彼女はかなりの武闘派らしい。
「ですが……やはり、どれだけ切り付け、なぎ倒したとしても進軍してくる異形の物量に対し、いくら屈強とは言え我々も命ある生身の種族。ジリジリと防衛線を押し込まれ、このままでは戦況がジリ貧になると判断したあたりで、私は、外部に助けを求めるため島を後にしました」
やはり、圧倒的な物量か。戦いにおいて「数」というのは、それだけで絶対的な暴力だ。
「なるほど。では、君という戦力がいなくなった後に、一気に前線が押し切られた可能性は高い、か」
ギアの言葉に、セツナさんは痛ましそうに目を伏せる。
「ええ。それに……兄の性格を鑑みるに、これ以上民を無駄に犠牲にするくらいなら、自ら降伏の道を選ぶでしょう」
「ふむ……」
今の話を聞いて納得をみせるギア。それに対して、デンドロビウムさんがぶかぶかの袖からぴょこんと手を挙げた。
「ねえねえ、さっきからちょくちょく話に出ているお兄さんって? 一緒にこっちにこられなかったの?」
「兄のラセツは盲目でして、昔から身体もあまり強くはないのです。元々は私が族長として全てを仕切らせていただいており、兄はその相談役という形をとっていました。他国との交流を持つと決断してからは、私が『外交』、兄が『内政』を担当するという運びに急遽変更致しました……」
「あれま……それは申し訳ないことを聞いてしまったね」
デンドロビウムさんが眉を下げて謝るが、セツナさんは小さく首を振って微笑んだ。
「いえ、お気になさらず。……ちなみに、剣の腕だけで言えば、兄は私など足元にも及ばないほど立ちますので、身の安全についてはあまり心配しておりません」
「目が、見えないのに、ですか……?」
今まで黙って隣に座っていたセシルが、驚きのあまり思わず声を漏らした。はっとなって口を押さえているがもう遅いぞ。
「ふふっ、私もいつも驚かされるます。なんでも体内の魔素コントロールを超高速で循環させる術を会得していて、瞬間的な戦闘能力ならば凄まじいものがありますから。……まぁ、身体への負担が大きすぎて10秒くらいしか戦えないので、ここぞというタイミングは選びますが……」
「ど、どんな腕前かちょっと見てみたいかも…」
確かに。盲目でも剣の腕が立つってどんな化け物だ、と思ってしまうが、鬼という種族だからこその為せる技なのかもしれない。
「一旦、話を戻そうか」
ギアが咳払いのような駆動音を鳴らし、ホログラムのデータを切り替える。その映像を見て、セツナは顎に手を当て、首を傾げた。
「あのユーグという魔人、私たちはモニター越しにしか見ていないのですが……結局、戦闘の途中で2人目として現れた『もう一人のユーグ』の正体は、一体何だったのですか?」
全員が最も気になっていたトピックだ。すかさずデンドロビウムさんが、再び袖を大きく振って発言する。
「はーい! 映像ログを徹底的に分析したんだけど……あれは魔素を高密度に凝縮して形成された、極めて自律性の高い『分身』だね。後から乱入してきた個体からは、強力な魔素の『コア』のような反応が検出されたわ」
「コア……?」
エデンが眉をひそめる。
「うん。まぁ、みんなにわかりやすい様に私が仮でそう呼んでいるだけだけどね。戦闘中はサンプルがなさすぎて詳細な分析ができなかったけれど、私たちの動力源である『人工魔素発生器』に酷似した、すべての源流となるエネルギー核があいつの胸のあたりにあることが分かったの」
「質問、いいですか」
フェリクセンが静かに手を挙げた。
「どうしたの、フェリクセン君!」
「それって、俺たちが今まで戦ってきた普通の魔人とどう違うんですか? あいつらは大体、適当に致命傷を与えたら霧みたいに消えていくじゃないですか」
その疑問に対し、デンドロビウムさんはビシッと人差し指を突き出した。正確にはだぼだぼな袖口だが。
「いい質問だね! 私たちが今まで各地で蹴散らしてきた、有象無象の真っ黒な『意思なき雑兵ども』には、そんなコアは存在しないわ。イメージとしては、ただの魔素の塊に足が生えているだけのようなもの」
なるほど。言われれば確かにそんな感じかも知れない。
「だから構造が脆く、致命傷となり得る一撃で簡単に霧散する。……だけど、ユーグ級の魔人は違う。そのコアから無限に等しい魔素を自己発生させているの。桁違いに出力できる魔素の量が違う。――だからね、このコアを完全に破壊しない限り、奴らは何度でも、なーん度でも蘇ってくるわよ?」
デンドロビウムさんはそう言って、お化けのように舌を「べ〜」と突き出し、ブカブカの両袖を左右にプラプラと揺らしてみせた。
(……本当に機械なのか、この人?)
あまりにも感情豊かで人間臭いその仕草に、俺は内心で半ば呆れ、半ば感心していた。
隣に座るギアやエデンが、まるで鉄面皮を絵に描いたような無機質さを保っているせいも大いにあるだろう。彼らの彫刻じみた静寂と、目の前でコミカルに動き回る少女型デウステクスの対比が、余計に彼女の異質さを際立たせていた。
「ふーむ。それは実に厄介だねぇ」
そんな彼女の可愛いパフォーマンスを完全にスルーして、ギアが幾何学的なヘルメットを淡々と傾ける。
「っていうか、その設計思想、なんだか私たち機械人の構造にそっくりで、ちょっと嫌になっちゃうよね〜。これが同族嫌悪ってやつ?」
「エデン、君の見解は? 実際に現場で奴を切り倒したのは君だ」
またもやスルー。ただ静かに打ち合わせの様子を眺めていたエデンへ、ギアが急に話を振った。
エデンは一瞬だけ驚いたような表情を見せたが、すぐにいつもの冷静沈着な面持ちに戻り、意見を述べ始める。
「……あぁ。デンドロビウムの分析で間違いないだろう。実際に刃を交えた感覚からもそう言える。――ということは、あの場にいた分身も、分身が発生させていた膨大な魔素も、すべては裏で『本体』が糸を引いて遠隔操作していた、ということか?」
「そういうことだね〜! まんまと騙されたわ! というわけで、我が国の機械人のセンサー能力には、全員分、即座に改良するから! これはもう決定!」
「そうだね、それは会議後に早急に頼むよ」
「私はもう自分のシステムには適用し終えたわ。次は貴方たちの番だからね?」
デンドロビウムさんはフンと胸を張る。相変わらず、この人の開発・最適化スピードだけは異常なほどに早い。
「ふむ……そろそろ時間か。……セツナさん」
ギアがゆっくりとセツナの正面を向いた。
なぜだろう。彼の金属の顔に表情があるわけではないし、発せられる合成音声のトーンもさほど変わっていないはずなのに、その場の空気がピリリと張り詰め、俺の心臓が不意にドキリと跳ね上がった。
「ギア殿、どうされました?」
その雰囲気が伝わったのか、セツナさんも神妙な面持ちで答える。
「君の意見……いや、『気持ち』を聞かせてほしい。これから人間領の代表者たちと回線を繋いで協議するが、君がどうしたいかによって、我々が取るべき方針のすべてが決まるだろう」
「私の、気持ち……ですか?」
「あぁ。非常に非情な現実を突きつけるようだが、現在の状況から推測するに、鬼島はほぼ完全に敵の手によって制圧されていると見ていい。現地に残された同胞たちが今どうなっているか、想像もつかない状態だ。……当然、君のお兄さんの安否も極めて危ういだろう」
「それは……っ」
セツナさんの息を呑む微かな音が、静かな室内に響いた。
すぐにでも島へ引き返し、力になりたい。彼女の表情を見れば、その痛いほどの葛藤は痛いほど伝わってきた。
「もし、国際的な正式の手順を踏むのであれば、一度当初の予定通りにヒューメブルグへ赴くのが最善だ。だが、あちらに渡れば、戦況の聴取や同盟の内容に関する手続きで、数日間は確実に書類と会議の中に拘束されることになる。……そうしている間にも、現地では事態が刻一刻と最悪な方向へ進むだろう。もしかしたらあの気分屋は、再度ここに攻撃を仕掛けてくる可能性もある。酷な選択を迫るが、君は今、この場で決断しなければならないだろう」
セツナさんは、じっと自らの拳を見つめ、それから俺たち3人を真っ直ぐに見つめた。
「長期的な目で見れば、まずは行くべきなのでしょうね。ヒューメブルグへ……」
「我々だけの判断で、君への全発的な軍事支援を行うことは可能だ。だが、我々もまた人間領と同盟を組んでいる以上、彼らを完全に無視して勝手な軍事行動を起こすわけにはいかない。……かもしれないがね」
ギアはフシューとどこか鼻息のように排気音を鳴らした。
「と、言いますと……?」
セツナさんが眉をひそめる。
「領土を侵され、正面から攻め込まれて頭に血が上っているのは、何もデンドロビウムだけではない、ということさ」
底冷えするような、冷徹な声だった。
先ほどまではどこまでも建設的で、冷徹なまでに冷静な分析に徹していたギア。その彼が、この出会いの中で初めて、明確な「怒り」という感情を覗かせた気がした。
「何が、最善なのでしょう……」
困惑の表情をみせ、悩んでいるセツナ。
その静寂の中、皆がセツナの答えを待っていた。
「後悔するくらいなら、行った方がいいです…」
そんな彼女を前に自然と、言葉が漏れてしまった。
「ア、アレン殿…?」
「アレン、どうしたの?」
俺はセツナとセシルの言葉にハッとする。
「す、すみません。出しゃばっちゃって……」
「いや、よければ聞かせてくれないか?」
「……自分は9年前に人間領で侵攻の足掛かりに滅ぼされた港町の出身です。当時の俺はまだガキで何もできない無力な奴でした。だから……セツナさんほどの実力があるなら行った方がいいと思います」
「ふむ――」
ギアたちは黙って俺を見ている。
フォン――。
だがその静寂を破るかのように空間が微かに振動し、中央の巨大なホログラムモニターが静かに起動する。
その青白い光の向こう側には、俺たちの故郷であり、これから対談する人間領の最高幹部たちの顔が、ずらりと映し出されていた。
どうも&初めまして!
みゃ~むらです。
今回もお読みいただき誠に、ありがとうございました。
皆様に一つ謝らなければいけないことがございます。
アレン編にて一つ話を飛ばして投稿していました。。。
申し訳、ありません~~~~~!!!!
全く気付かなかった…。
普段私、10話前後の書き貯めをしていて順番に投稿しては書いて、内容確認して~、みたいなサイクルで作業してるんですけど…。
見落としてた!!!
すみません!!
最悪やぁ…。
以後気をつけます。




