ドリミア視点
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ドリミアは銭湯から足早に退散した。すれ違う通行人が身を引くほどの威圧感を放っている。
「あり得ない……。ブラッドウルフだぞ。Lv.3の冒険者が集まった冒険者パーティーでも壊滅する可能性がある魔物相手に、あの二人だけで、打ち勝ってしまった」
唇を引き絞り、奥歯を噛みしめながら右肩を摩る。
「思っていた以上にナイフが深く刺さっていたか。傷が残っているとは思わなかった。傷を負ってこず、痛みもほぼ感じていなかったら体が鈍感になるんかな」
手のひらに爪が突き刺さるほど強く握りこぶしを作る。傷を負ったそばから再生し、血は流れなかった。
「よりにもよってレオンくんに見られるとは。何もかも上手くいかない……」
髪を掻きむしり、額に静脈が浮き上がる。
ドリミアは西大通りを突き進み、王都の風俗街に足を運ぶ。
多くの呼子が彼の姿に手を振る中、彼は見向きもせず人気のない虎人が運営するキャバクラに入店した。
「いらっしゃい。今日はずいぶんとイラだっているねえ。それと、あれはあんたの知り合いかい?」
大人の余裕と深みがある虎人の嬢が店の奥に視線を向ける。
パックスがソファーに座っていた。まだ若い虎人の嬢たちに囲まれながら、胸や尻を盛大にお触りする。
「ああ……。高い酒を出せ。体力の多い女も」
「はいはい、そうがっつくなよ。らしくもない。心配せずとも、私が相手してやるよ」
虎人の嬢はドリミアをパックスの近くに連れて行く。
「今回も失敗しちゃったみたいですねぇ。まあ、あれはさすがに俺も予想外でしたけどぉ」
「やはり、あの二人の才能は本物だった。加えて、確実に潰さなければならなくなった」
「状況が深刻そうですねぇ。身バレしちゃいましたぁ?」
「まだ気づかれていないが、時間の問題だろう」
ドリミアはパックスと少し離れた位置のソファーに腰掛けた。
「気づかれる前に、一人を消す。今回だって、どちらか一人では、生き残れなかったんだ。ならば、二人を離れさせておけばいい」
「もう、作戦は決まっているみたいですねぇ」
「今度、Lv.2の冒険者たちを集めて一七層に向かう。大規模なレベル上げ研修とでも称して」
「……もしかして、あの手記に書かれていた状況を再現するんですかぁ?」
パックスはお触りしていた手を止めてしまうほど、ドリミアの話に耳を傾ける。
「今回の件で手記に書かれていたブラッドウルフの習性が嘘ではないとわかった。ならば、調査団並の数を一七層に連れて行けば、化け物が現れる可能性はゼロではない。そこに彼女を連れて行く。何も起こらないならば、その時は皆でレベル上げと行こうじゃないか」
ドリミアは隣に座ってきた若い虎人の嬢の肩に腕を回し、足を組む。
嬢の胸をおさわりして、歪んでいた表情が気持ち悪いほど柔らかくほどける。
「ドリミアさんのレベル上げの極意。俺も使わせてもらっているわけですけど、簡単に《アビリティ》が成長していきますねぇ。もう、Lv.3になってしまいそうですよぉ」
「ちんたらちんたら、魔物を狩っていても効率が悪いからね。今回もパックスくんに手伝ってもらうよ」
「とうとう、あの乳牛女を青髪野郎の前で抱けるんですねぇ。内容はなんですかぁ?」
「レベル上げ研修の前に、パックスくんは『聖者の騎士』たちと一八層に向かってくれ。私たちが下りていく拍子を見計らって休憩しているLv.2の冒険者たちと一七層に上がってくれ。そうすれば、人が一七層に一気に入ることになる」
「なるほど、わかりましたぁ。じゃあ、今日はドリミアさんの奢りってことで、いいですねぇ」
パックスは虎人の嬢の胸を鷲掴み、首を舐めながら笑う。
「ああ、もちろん。ここの子達は虎人で体力があるからね、人間よりも楽しめるよ。強い人間が大好きだから、ご主人様呼びさせて足でも舐めさせればいい。喜んで舐めるよ」
ドリミアは嬢の服の内側に手を滑り込ませ乳を掴み、強く揉みしだきながら用意された酒を飲む。
虎人の嬢たちは微笑みを浮かべているが、誰一人として凛々しく鋭い目だけは笑っていない。
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