恩を忘れない
これでいいのか?ともんもんとしながら書いてた
「ただいま到着しました!」
「そうかしこまらなくて良いよ、私はセルジューク大佐だ。早速で悪いが本題に入らせて貰うよ」
一体何を言われるんだ。
「お礼を言いたくてね」
「お、お礼ですか」
「あぁ、昔君のお父さんに命を救われてね、あの頃は小さなの艦隊を指揮していたがアメリアの機動部隊にやられかけていた所を助けられたんだ」
いきなり昔話し始めたよこの人。
「私が乗艦していた船の艦橋をひどくやられてね、通信もままならない状況で何とか陸に不時着させた頃には君のお父さんは敵を壊滅させたんだ。その時にお礼を言いたかったんだがすぐに別の戦場へ行ってしまってね、それから何度も言おうとしたが中々話せる機会がなくてそうとしている内にこの艦隊の指揮を任された。お陰でもう生きている内にお礼は言えないと思っていたらこの星に息子が居ると知ってね、補給がてらこの星に降りたんだ」
「確かに親父は戦場を駆け回っていましたけどそんな事があったのか…」
正確には親父が所属していた部隊がいろんな戦場で戦っていた。負けられない大きな戦いには必ず出撃してたらしいしそんな話があっても不思議でも無いか。にしたって小さな艦隊を指揮していた人が今や調査艦隊の司令官とは凄いなぁ。
「だから私が亡くなる前に言っときたかったんだ、命を救ってくれてありがとう、と」
「それは一体?」
「先が長くなくてね、グライエフ提督が戦闘が多い私達の星系での配備では無くゆっくりやれる調査艦隊に配属してもらったのだ。軍人たるもの戦場で逝きたいものだったのだかね、最近は戦闘の指揮もままならない」
そう言うと胸のポケットから錠剤出して水分カプセルと一緒に呑み込んだ。多分症状を押さえる薬だろう。
「崩壊病、アンノウンとの直接接触をした者がなる病気でね、大戦後の防衛戦で運悪く接触してしまったんだ。当時はボロボロになる体をどうにか再生治療で補っていたが無茶をやり過ぎてね、今は発病しても薬で大幅に押さえることが出来るが私の既に遅れていてね身体はボロボロだ」
そう言って驚くほど細く白い肌を見せてきた、コンタクトも外して白濁とした瞳も見せた。
「それでもどうして」
「君のお父さんの事もあるがグライエフ提督にも恩があるからだよ、私を軍に誘ってくれたのは提督だ、あの方は何からなんまで私に面倒を見てくれた。だからその期待に応えなければならない、被爆した防衛戦も提督の乗る艦を守るように動かした私の責任だ」
当時のクルーには迷惑をかけてしまったがね、と付け加えた。
「今の艦隊を指揮しているのはリディア艦長でね、あの子の指揮はグライエフ提督を彷彿とさせるよ」
「その艦長はグライエフ提督の娘なのですか?」
「正確に言えば養子だ、提督曰く古い親友の忘れ形見らしい」
スッゴい重い話になってるんですけど。
「話が長くなってしまったね、すまなかった」
「いえ、こちらも聞き入っていたので大丈夫です。それと先程の指名は」
「あぁ、この話の為に指名したんだ。無理をしたくないなら降りても良いんだ、無茶をすれば私の様になる」
私も訓練兵を実戦に出すのは反対なのだがこの基地のお偉いさんがね、と言った。司令も疑問な思っているらしい。
「いえ、参加します」
「好戦的だね、君のお父さんにそっくりだ」
「そうですかね?」
「データが物語ってるよ」
守る物の為に出撃してるだけなんだがなぁ。
「今回の作戦に使われる機体はどうなるんですか?」
「まぁ気になるよね、AR-14が貸し出されるね。参加者が多かったら全員には渡らないけどね、新兵同様なのに旧式には乗らせたくはない」
「そうですか」
「君にはあの赤い機体が用意されているけどね」
「あの機体をですか?」
なぜポンコツが俺に渡されるんだよ。
「今AR-14と同等の性能まで戻す作業は命令してあるから大丈夫はハズだ、幸いAR-14の予備部品は大量にある。ただ予備部品で組み上げられる重要な部品が無いから機体を増やせ無いんだがね」
それでベースがAR-14のXSR-2_だっけ?が俺に渡させれるのか。
「君が参加しなかったら別のパイロットに渡すか予備機として保留するつもりだったが良かったよ、さしずめあの機体は君の専用機になるのかな?以前から乗っているんだろ?」
「あれは完全に成り行きですけどね」
「そうか、二度も偶然が起こるなんて、機体に好かれているのかな?」
「専用機か、驚いたなぁ」
今はエドガーと艦内の広場の一角で休憩中だ、船が大きくなるとこういう施設を積む余裕も出来るのか。
「おめぇの親父は特別過ぎる専用機乗ってるのに驚くもんか?」
「まさか俺が専用機持つなんて夢にも思わなかっただけだよ、それに性能はAR-14とそこまで変わらないし」
「けどあれ他の機体と違って赤いじゃん、それに武装試験用の機体だったんだろ?」
「その武装試験機能も今回の作戦で無くなるからAR-14と変わらなくなるぞ」
あらま、と返事を返してきたエドガー。しっかしよく動かしだけでヤバいあの機体を動かせたな俺。
「作戦に参加する艦艇の数はいくらなんだろな」
「調査艦隊は戦闘艦艇平均16から20、惑星調査艦艇は3隻だから12隻ぐらいじゃないか?」
「昨日の降下に調査艦艇が居なかったのはどうしてだ?」
「調査艦艇めっちゃでかいんだよ、なんせ本星からの支援無しに外宇宙に進出するから艦内に食料生産施設に居住区、調査機材その他もろもろで全長が4kmを越えているんだ。まぁアースや居住コロニーに比べればまだ小さいな」
今正規軍で最大の戦闘艦艇は決戦戦艦のアースで66km、確かにまだ小さい。余談だがアースは巨大な質量をもつ戦艦で惑星に近づけば地表がヤバいことになるらしく今は前回のアンノウン防衛戦の宙域に滞在している。
「スケールがデカすぎるなぁ」
「人類は宇宙に比べれば小さい過ぎるからな、船が大きくなるのはしょうがないのかもな」
「参加者はここにいるのかな?」
「二人だけですがね」
「こっちは用事があって来てな、俺は興味があってついてきた」
「よく許されたな…」
「作戦参加者って言ったら通してくれたんだよ」
「で、なに―」
話しかけて来たのはどうやらこの船、オブシディアンの艦長であるリディア・グライエフだった。
崩壊病に掛かったセルジューク大佐がなぜ肌や目を隠していたかと言うと崩壊病がアンノウン由来の必ず死に至る病気で徐々にアンノウンの構成物質に体が変化するため一部の市民が人間がアンノウンになると騒ぐため隠している




