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赤翼物語  作者: ヤタガラス
37/42

灰狼艦長

私生活でドタバタしてた

「いやー驚いた、夕方にあんな艦隊に出くわすとは」

「軌道エレベーターで見てたが凄かったぞあれは、綺麗な編隊を組ながら星に着陸するところは良かったぞ」

「昨日そんな所に行ってたのか…」

今?教官から話があるから呼ばれたんだよ、結構な数呼ばれたっぽいが。休みをくれ。

「エドガー疲れはないのか?」

「無いわけじゃねぇが、まぁ話聞いてりゃ大丈夫だろ」

「それは休憩に入らないと思うぞ」

「ははは」

愛想笑いで流された、まぁいいか。

「まだ大丈夫か!?」

「大丈夫だよ、まだ教官は来てないぞ」

「他の奴を見ろよ、まだ雑談してるぞ」

「それもそうか、ははっ」

「で今度は何なんだ?また墜落した輸送艦の調査か?」

「あーあるかもな、まだやらなきゃいけないのも残ってるだろうし」

物資の回収に落とした元凶の討伐、船が落ちた場所が海を挟んだ大陸だから行くまでが今の航空機じゃ行きづらい。アルバトロスは数が少ないし軌道エレベーターからはドロップシップが耐えられない。

「衛星軌道から撃ちこめたら楽なんだろうなぁ」

「空から撃ち込んでも地上戦力の完全な排除は難しいがな、大戦じゃリベントがそれをやっても何度も痛い目にあってるし」

「制空権取っても油断しちゃいけないって事だな」

そう話していると会議室の扉が開き教官が入ってきた、誰か連れてるな誰だ?

「待たせてすまなかった、予想以上に話がこんがらがった。それで今回呼んだのは輸送艦撃墜事件の元凶を叩く為の参加者を募る為だ。もちろん今回も先日行われた調査任務同様亡くなるかもしれない、参加は強制しない」

そもそも何故訓練兵を前線に出そうとするんだ、と小さく言った。ほんとその通りだ、敗戦間際の軍かよ。

「失礼ですが教官、そのお連れは」

「あぁ紹介しよう、第3星系外調査艦隊の司令官のセルジューク大佐だ」

「しばらくここに駐留することになったセルジュークだ。おっと、気楽にいてくれて構わない」

本星からの援軍では無かったようだ、調査艦隊がわざわざこの星に来たのは補給の為だろうな。

「本題に戻るが今回の作戦二週間後、参加する者は一週間後までに参加申請してくれ」

「そう言う事だ、参加してくれるなら心から歓迎する」


「参加するのかリュウジ」

エドガーが聞いてきたな。

「そう言うお前も参加する気じゃないか」

「報酬出るしな、そっちは何が理由よ」

「いや、指名されたから仕方なく。あの後セルジューク大佐が直接頼んで来たんだよ」

「マジかよ、何でだ?」

「リュウジの親父さんが第1機動艦隊のAR部隊の副隊長だからじゃないか?」

「俺は親父みたいに強くないぞ」

なんだよその何言ってんだな目は。

「強いかも知れないが俺は他人に初歩的な事を教えられる程度の実力しかないぞ」

「重力下で滞空しながら戦闘した奴のセリフじゃねぇな」

「そもそも速い機体を相手に出来てる時点で弱くねぇよ」

「お前らも相手にできたろ…」

あれは機体に助けられたようなもんだし。

「けど司令官から直々に指名か、親の事とは言え凄いな。それほど期待してるって事だろうし」

「そうかぁ…期待に応えられるように善処するよ」

あっちから訓練兵である俺を選んだんだ、ちゃんとやらなきゃな。

「タカミヤ君は居るかね?」

エドガー達と話していると調査艦隊のパイロットらしき人が来た、用事があるようだ。

「あっはい、ここにいます」

「大佐から話があるようだ、ついてこい」


「何故大佐から直々に俺を指名したんですか?」

「私にはまだ言われてないのでな、答えられん」

今は大佐がいるオブシディアン級の艦橋へ向かっている、なんでここまで来てるんだよ基地にいた方が良いだろうに。

「船の中はあまり変わりませんね」

「量産性の向上の為に少しでも流用してるんだろう」

話すことねぇ…全長640mもある戦艦の中の移動は長くなる、無言でついていくのもあれだと思ったが話題が出ないなぁ。

「その方は?」

「艦長、この方は大佐が指名した訓練兵です。使えると思いますか?」

歩いているとこの艦の艦長に出くわした、灰色の獣人(セリアン)で少女!?いや亜人は見た目より歳が経ってる事があるから

それかもしれない、そうであってくれ。

「初めましてタカミヤ_であってるわよね?この船の艦長をやってるリディア・グライエフ中佐よ、よろしく」

グライエフ…第2機動艦隊の提督と同じ名字じゃないか、もしかして。

「ニコライ・グライエフの娘ですね」

「おうふ」

家族揃って軍にいるんですね、俺と親父みたいな境遇だぁ。そうじゃ無くて確かニコライ提督は確か亜人じゃ無かったよな、リディア中佐は獣人(セリアン)だ。けど初対面で出生について聞くのはナンセンス過ぎる、詮索はやめよう。

「へぇ~私と歳が変わらないのにアメリア軍残党相手とは言え数機のARを落としたのね」

「それ以前にこの前あった第23宇宙要塞へのアンノウン襲撃時に数体の中型アンノウンを討伐しています」

「機体性能に助けられただけです」

実際そうとしか言えない、訓練と違ってあの時の敵は本気でこちらを殺しに掛かってきた。訓練で使っていた旧式で戦っていたら死んでいたかもしれない。

「自分の実力を過剰評価しないのね」

「周りの実力がありますから」

「普通訓練兵が戦闘経験を積んだアンノウンに勝てないからね?残党とは言え正規のパイロット相手に勝てるものじゃ無いからね?」

「それにその歳で立ち向かう度胸も並みの方にはできませんよ」

「パイロット訓練生なら向かうことぐらい可能だと思います、私の訓練団の方が数人出ました。それに出撃命令もありましたし」

あの時はエミリーと話してる最中だったな。

「それを入れても君は積極的に向かったそうじゃ無いか、一度機体がやられてもあの赤いポンコツで戦った」

今なんと?

「あ、あの機体がポンコツですか…」

「そうだ、ベースはAR-14なのだが新型兵器の運用試験用に組み上げられた物なんだ。出力上限が撤廃されていてね、下手に動かすと動力がオーバーフローを起こして花火になるポンコツなんだ」

「扱いやすかったから新型かと」

「それは旧式の機体しか乗ってこなかったからだろう?あれの元はAR-14だ、動かすだけなら楽だろう」

マジかい。そう言えば以前カロスとの決闘AR-14に乗ったが確かに操作が似ていたな。

「何故あれを扱えたんだ?そもそもあの機体は普通のパイロットじゃ乗れない様にされていたハズだ」

「それが私にも何がなんやら」

ほんと何ですか乗れたんですかねあれ。

「まぁともかく今回の残党掃討戦は頑張ってくれ、期待してるよ」

「はい!」

そう答えたら大佐の事を中佐から言われ場所を案内されすぐに向かった。


「…はぁ、威厳出てた?」

「良くできましたお嬢」

「やっぱり慣れないわこんな接し方」

「ですがその方が凛として誇らしいです」

「照れるからやめてよ…」



女の子を喋らすのなんかむず痒くなる、なんでだろ

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