一難去ってまた一難
意外にも筆が進んだ
「タカミヤ・リュウジ訓練生、到着しました!」
「そんなに堅苦しくしなくて大丈夫だよ、私は艦長のカイル・コーヴィック、階級は大佐だ」
『こちらはダリル級62番艦キーロフ統制用妖精ノックスです、よろしくです』
艦長は見た限りまだ若い男性だが勲章の数から腕は確かなようで電子妖精は古い航空機パイロットの姿をしている。
「第1駐留艦隊所属だったが今は壊滅していてね、残っているのは本艦のみだ」
「艦隊は殲滅…?何かの間違いじゃ無いですよね?」
戦艦6隻空母2隻他巡洋艦多数の艦隊が1隻残して壊滅?何かの冗談だろ、そうであってくれ。
『残念ですが真実です、9日ほど前に別大陸に調査に出掛けた際に大規模のアンノウンとの交戦、その隙にアメリア残党軍が横から奇襲に艦隊の殆どがやられました』
「本艦に所属していたAR部隊が囮になってくれなければ今頃この船も残骸となっていたがね」
『それでも追っては幾つか来るもので、お陰で実弾兵装は全て打ち切り光学兵装しか使えません。それに砲身やレンズの磨耗で長くは戦えません』
「どうだけ激しかったんだ…」
「話がそれたね、本題に行こうか」
あ、そうだった。
「正直私は戦力になるなら処罰なんで下すつもりは無いのだかね、君が乗ってた機体の関しては私から処理しとく、帰路までの同行してもらうがね」
それにあの機体はもう用済みのハズだし勝手に乗られても大丈夫でしょう。
…何か聴こえたような。
「艦長、こちらに向かう所属不明機が」
「アメリアの追ってだろうね、今この場に居るのは手負いの戦艦と輸送艦だからやれると踏んだんだろう。第一種戦闘配置、ここを乗り越えれば我が家だ、さぁやるぞ!」
「「「イエッサー」」」
「タカミヤ君以下パイロットも出撃してもらうよ?」
「分かってますよ、任せてください!」
「頼りにしてるよ。整備員、機体の用意は大丈夫か?…分かった、整備は一通り終わっているが無茶はやめてくれと」
「了解!」
そうして俺は格納庫へ向かった。艦橋から格納庫への道が分からなかった為この船の乗員に案内してもらった、情けない…
「艦長、あのパイロットはともかくその部隊も者も一緒に出撃させるのですか?成績ならドロップシップに乗っていた者の方が上です」
「あの近くの残骸の数と機体の戦闘記録からに戦い慣れているっぽいからね、訓練だけ良くても実戦が駄目だったら目も当てられないよ」
「まぁ訓練直後のパイロットが一番撃墜されやすいですからね」
「リュウジは何回遅れれば気がすむんだ?」
「今回はしょうがないだろ、乗ったこともない戦艦だぞ」
「そうだな、機体は赤いのだぞ」
「ありゃ、マジか」
いや別に俺は大丈夫だが軍的に大丈夫なのか?計器とか機体の置かれ方的に試作機辺りだろうに。
「アインは?」
「整備員に機体の事で話を聴いてる、俺たちの中で一番損傷してるから整備しきれてないからその注意じゃないか?」
確かにこの戦艦に乗ってからそこまで時間は経ってないし整備は終わってないのかもな。
「あとリュウジの機体、空戦仕様になってるけど大丈夫か?重力下での空戦訓練はまだだったろ?」
「空戦仕様…AR-14と互換があるのかあの機体…空戦はまぁ宇宙と似た感じでやればいいだろう」
確か今の艦載ARはAR-14に全面的に更新されているから載せてるオプションや武装はAR-14の物だろう。
「お、話が終わったらしいな。アイン、何があったんだ?」
「リュウジか、機体の供給系に異常があってな無理やり飛ばすと機体が爆発するらしくてな、それの注意を聴いてた」
「あー、確かAR-8とAR-14は骨格は流用利くけど内部はそこまで無かったな確か」
積んでる動力の関係で無理だったよな。
「早く出撃してくれ!もう敵が目前まで来てる!」
「了解!さぁ行くぞ!」
急いで用意された機体に乗り込み起動し戦艦のレーダーから送られたデータに目を通した。
「かなり近いな、話し過ぎたな」
『リュウジが格納庫来るのが遅れたからじゃねぇのか?』
「すいませんでした、慣れない場所は迷いやすいんだよ」
『雑談はそこまでにしてさっさと用意しろ、赤いのカタパルトから射出するぞ!』
「ラジャー!くぅ!」
機体をカタパルトに乗せ合図と共に射出された、正直カタパルトによる出撃は初めてだから身構えたがそうでも無かった、昔の訓練のお陰かな。
『高速で接近する飛翔体多数、ミサイルです!』
「脆弱部に当たればいくら戦艦とは言えただじゃすまないよな!」
持ってきたビームライフルと頭部のガトリング砲でミサイルを撃ち落とした、大きさから外付けの対艦ミサイル、数からして。
『ARは三機、無人戦闘機が十二機です』
「厄介なのはARだ、そっちを優先して叩く!」
『敵を見つけたようだな、俺も加わる!』
『こちらも出来る限りの応戦するが後ろには気を付けろ、戦艦に手加減はできん』
「了解!」
『ARはリュウジに任せる!この中じゃお前が一番ARとの戦いに慣れてる、こっちも無人機をやったら加わる!』
「木偶の坊にやられんなんよ!」
『電子妖精以下の人工知能に負けるかよ』
『レーダーを反応、一直線に向かってくる機体が二機!』
「そりゃ前に出てたら狙うよな」
操縦菅を握り直し向かってくる機体を直視した、機体はスカイレイダーM2、空戦に強い奴だ。
サーベルを左手に小型ミサイルとマシンガンで牽制しながら接近してきた奴に盾で防ぎ爆煙で奴の横に回り蹴りを入れその背後をライフルで撃ち抜いた、まず一機。
『もう一機か速いな』
「そりゃどーもッ!」
もう一機の方がミサイルで仕留めに来たがそれをガトリング砲で迎撃しながら降下する、盾はさっきので吹き飛んだのでもう守りは使えない。
読み通りサーベルで突っ込んで来たが空振りに終わりライフルで撃ち落とそうとしたが無人機の特効でライフルを持ってかれた。
「なっ!?」
『リュウジありゃヤバイぞ、爆薬満載のカミカゼだ!』
「そこまでして戦艦を落としたいのか…!」
アメリアの無人機は詳しくないが戦闘機の速度で体当たりはヤバイ、ライフルはもってかれたしガトリングは弾が厳しい、サーベルと僅かな弾でやるしかない。
MF-46M2、スカイレイダーM2。アメリア主力ARのスカイレイダーの改良型で前身で問題だった機体強度を克服しついでに光学兵器の使用が可能になった。下半身に中心にスラスターを増設され動力炉の出力を高めた事によって重力下でも高い運動性を確保した、その分操縦が難しくなっており戦闘を行うには電子妖精の補助がない限り人間の操縦は不可能に近い




