宇宙戦艦
ようやくです
『そっちは何機やった?こっちは二機だ』
『三機だよ、ちょこまかと飛び回って当たらねぇ』
「喋る程の余裕もっていいですねっ!クッソまだ増援だ、陸からだぞ」
『マジかよ』
『まだ残っているのにどんだけ来るんだ、こっちは三機なんだぞ』
レーダーに映った機影は四機、ほんとたった三機の為にここまで戦力を投入するんだ。もしかしてどうしても欲しいのがあるのか?
『型式分かりました!M-41ハウンドで規定の質量を越えている為重作業用と思われます』
『重装備型ってのもあるんじゃないんか?』
『パイロットのお陰で無駄に知識は蓄えているんですよ、現存する重装備型はリベントにある兵器博物館に二機だけでもうありません。重作業型は戦後に改修された物なので機体の丈夫さも相まって結構な数が残って研究や資料の為に数機だけ残して全て重作業型になってます』
『リュウジは暇人か?』
「授業や訓練の合間に見てただけだよ、それよりまだ飛んでいる機体に集中するぞ!」
まぁ休暇中も調べてたりするがな。
『あいよ!』
『陸の増援、森をなぎ倒しながら来てくれたお陰で場所がまる分かりだ』
「さぁ機体は…確かに作業用だが武装してるか」
そりゃそうか、それに原生生物が襲ってくるだろうし武装するよな。
『最後のスカイレイダーをやったぞ!残りのレイダーは撤退した感じだ!』
『なら後は浄化試合だな、勝ったな』
「気を緩めるな、警戒は続けて残りの奴をやるぞ」
こちらに進行していた先頭のM-41作業型がこちらを捕捉したようで砲撃し始めた、こっちのセンサーが観測した。先頭に続き他の機体も続けて撃ってきた。元が戦車砲っぽいから真っ直ぐ飛んでくるから気を付けなければ。
『うわっ足場が!』
『スラスター吹かして体勢を立て直せアイン』
足場が崩れたアインは機体を空中で立て直し着地させ砲撃に当たらないように素早く上へスラスターを吹かした、が別の所から来たビームによって撃ち落とされた。
「アイン!」
『スラスターを撃ち抜かれた!機体を動かすのには支障はねぇががそっちには上がるのには難しいそうだ』
『あの山から飛んできたな、もうここで戦闘を切り上げて俺らも撤退したするか?』
「通信が効かない、基地は別の大陸にあるからどこに退くんだ?まぁ機体を捨てて航続距離があるドロップシップに乗るって手があるが」
ギリギリだったが確か届いたハズ、重力下じゃ抵抗とかの関係で距離を変わるし。
『それがな、さっきの戦闘の残骸が俺らが乗ってきたドロップシップに当たってオシャカになった』
「まじか…」
丁寧に画像を送って来た、スカイレイダーの破損した脚部がドロップシップのコックピットに突き刺さっていた。どうしてこうなった。
『エドガー、リュウジ!話してないで加勢してくれ!避けるのに精一杯だ!』
「やっちまったッ!」
避けるのに精一杯と言っていたが一機はやったようだ、やれるじゃないか。
上から目視できた機体からビームライフルを撃ったが鈍重な機体ながらも避けた、たが数は互角、やれなくないはず。
『ドンガメの癖に狙いが正確だな!』
「大戦の生き残りなんだろうな、頭の固い古参程古い機体に乗りたがるからな」
『また熱源反応!?今度はでかいぞこりゃ!』
『識別反応は…友軍です、それも戦艦ですよ!』
「どこの奴だ?駐留部隊か本星からの増援部隊か、どっちでもいいが」
以前聞いた艦隊の艦かこの輸送艦の護衛艦か、どっちにしろどうして離れていたのか、リベントの戦艦の足なら追い付けるはずなんだが。
『そこで戦闘している友軍機!そこの輸送艦の者か?』
『違います、開拓基地からこの輸送艦の墜落事故の調査に来たパイロット候補です。やむを得ずこの船に積まれてたARで敵対ARと戦闘しています』
目視で確認出来なかったが戦艦は低空飛行していたようだ、まるで何から逃げるかの様な動きだ。艦種はRYBB-C1ダリル級宇宙戦艦のようだ、大戦後期の主力の量産戦艦だね。
『そうか、僅かながらだがそちらの援護を行う、詳しい話はこの戦闘が終わってからにしよう』
「了解!」
『ラジャ!』
M41の上を取った戦艦からの援護砲撃は残りのM41が逃げる暇もなく全て破壊した。下部の小口径砲や対艦砲、誘導レーザー、全て光学兵器だ。
「…これ俺たち必要かな?」
『こちらもこんなに早く片付くとは思わなかったよ…』
この後俺たち回収し森や輸送艦に隠れていた部隊も戦艦は回収された。
「しっかし助かったな、あのまま勝てても基地に戻れないからなら」
「ほんとだよ」
「リュウジ、やっぱり通信が効かなかったのはアメリアの妨害があったらしいぞ、今教官達が乗ってるアルバトロスと合流してそれを聞いた」
「やっぱか」
まぁあの場にアメリア残党軍がいればそうなるか。
「タカミヤ君達の部屋で間違いないか?」
「どうぞ」
今は空いている兵員室で休憩している、地上の施設に比べりゃ狭いが揺れやすいドロップシップやARに比べれば快適だ。
この声はコナーさんか。
「先の戦いは助かった、ありがとう」
「いいですよ、こちらも三人だけでは厳しかったハズですし」
「それに暗かったあの場所じゃ頼りになったしな」
怪我人に戦わせるのは気が引けたが本人がやる気だったししょうがないのかもしれない。
「それと艦長から君たちが艦橋まで来るように頼まれた、やっぱりあの赤い機体のことだろうか?」
「それかもなぁ…厳重に保管されてたし」
「どうやって動かしたんだよ」
「こいつが簡単にはプロテクトを解除してな、こっちは驚いたよ」
電子妖精が入った端末を指しながら答えた。
「本来はかなりの強度がありましてね、私では解除が出来ませんでした」
「コータスで無理だったのか、それじゃ凄いなその電子妖精」
「それじゃ艦橋へ向かいますね、待たせるのはまずいだろうし」
「そうか、首にならないことを祈るよ」
「ありがたいですね」
そうして俺達は艦橋へ向かった。
ダリル級宇宙戦艦。全長442mもある全空間対応型航宙戦艦




