忍者は聞いた!異世界とはなんぞや
今回は新キャラに視点を任せてみます。
シテンヲイタニツルシテギリギリニフトルカリーセットアッー!!
「ダボロロロロロロロロロロ」
唐突に目の前の少女が吐いた!
「・・・あぅ」
バサッ
かと思うと今度は昏倒した!
「・・・どうするニャ。半蔵の笑顔が不気味で倒れちゃったのニャ。」
ミィがジト目で半蔵を見る。
「いやミィもなかなか威圧的だったでござる。『ワタクシいまちょこ~っとだけ困ってましてぇ~。』とか言いながら笑顔で近づく輩なんて誰でも怖いでござろう。」
半蔵も負けじとただでさえ薄い目をもっと薄くしてミィを見る。
「そんな言い方してないニャァ!」
と、そこまで言い争ったところで半蔵が少女に向き直る。
「とりあえず介抱するでござる。嘔吐したまま放置すると窒息するでござるよ。」
「了解ニャ!」
ビシッと敬礼してミィが女の子の介抱に取り掛かる。切り替えが早いのも忍者の美徳である。
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チョロチョロチョロ・・・。
水のせせらぎで私の意識は呼び戻されました。
「うぅ・・・ここは・・・。」
私が目覚めたのは誰かの膝の上でした。
記憶が追い付かない。なにかとても恐ろしい夢をみていたような気がするのですが・・・。
「あ、起きたニャ。」
「・・・。」
夢じゃなかったみたいです。
そう、この方はさっきの悪夢のフィナーレを飾ったネコミミのお嬢さん。
「ヒィッ!」
「あっ、落ち着くニャ。ほ~ら怖くないのニャぁ~。ルゥ~ルゥ~ルゥ~♪」
ちょっとイラっとくる感じで頭をなでながら呼び掛けてきます。
でもなんだろう・・・。少しだけ頭から恐怖が抜けていくような気がします。
「あ・・あの、ここは・・・。」
「さっきの場所とそう離れてないのニャ。近くに湧き水があったから体拭いたりしてたニャよ。」
すぐ横を見ると、確かにお水が湧いてます。
「あ、」
そして首から下を見てみると私もあの紺一色の服になってます。
それともう一つ気になるのが・・・。
「あの・・なんだかスースーするのですが・・・。」
「ニャウ・・・。ごめんニャ。ミィ達はいろいろあって物資に限りがあるのニャ。ミィも今つけてないから安心するのニャ。」
このミィという名前の獣人さんと私が何をつけてないのかは恥ずかしいので明言しませんが、向こうも何かお困りごとのようです。
「お嬢ちゃんの服は今干してるからちょっとの辛抱なのニャ。」
まだ少し怖いのですが、自分たちも大変そうな中、見ず知らずの私にここまでしてくれるところを見ると、そんなに悪い人じゃないんじゃないか。と、徐々にそういうふうに思えてきました。
「ミィさん?あなたたちは何者で、どうしてこの森に来たんですか?」
「ニャフフフフ、よくぞ聞いてくれたニャ!」
私の頭を優しく下してちょっと胸を張るミィさん。
「ミィ達はぁ!」
「闇夜を駆け!」
ザザッ!
「悪を裁く!」
どこからともなく先ほどのもう一人がすごいスピードで駆けて来ました。
「「忍者だニャ(でござる)!」」
パパパーン!
決め台詞に合わせて二人の背後からちいさな爆発が起こります。
「・・・。」
ああいけない。思わず絶句しちゃいました。
「・・・にんじゃ?」
ムクリ、と起き上がって聞き返してみます。
「忍者なのニャ!」
キリッっていう音が聞こえてきそうな表情でこっちを見るミィさん。
「超カッコイイ職業だと思ってくれればいいニャ。」
・・・なるほどわかりません。
するともう一人の方が咎めるように口を開きます。
「貴重な爆薬をこんなことに使っちゃイカンでござるよ。」
あれ?この人たち物資に限りがあるんじゃ・・・。
「もう一方は?」
「同じく忍者の半蔵でござる。さっきは驚かせてしまって申し訳ないでござるよ。」
半蔵さんという方が私に向かって深々と頭を下げてきました。
「いえ、こちらこそ突然吐いて気絶した挙句ここまで介抱してもらっちゃって、なんとお礼を言えばいいか・・・。あとさっきは危ないところをありがとうございました。」
「気にすることはないでござる。して、そちらの名前は?」
思えばまだ自己紹介をしていませんでした。
「私はティナ。16歳のヒューマンです。」
私の紹介に何か不明な点があったのか、ちょっと不思議そうな顔のお二人。
「ヒューマン?ということは・・・この世界には人間以外の種族もいるんニャ?」
見るからに獣人のあなたが何をいまさら・・・。
「ご存じないのですか?この世界はヒューマン、獣人、エルフの三種の人類から成っているのですが。」
「うーむ、拙者たちこちらの世情には疎いのでござるよ。」
獣人やエルフを知らないとは、この方たちはかなり遠くの国から来られたのでしょうか。
とりあえず私はお二人にこの世界のことをいろいろお話ししました。
まずは先ほど言った三つの人種。
人口の大部分を占めるのがヒューマン。私もそうですが後述のエルフや獣人のような特殊な力を持ちません。だから私たちは独自の技術としての「魔法」を編み出しました。先ほど私が使っていた炎魔法もそれに当たります。
ヒューマンの次に多い獣人族。ミィさんのように一部のみ獣の特徴が発現します。生まれながらにして私たちヒューマンをはるかに超える筋力を持ちます。
最後にエルフ。彼らについては謎が多いです。不思議な力を使いますが私たちの魔法とは違うようです。
私たちが住む大陸は、全土にわたってアルス帝国という国が支配しており、その元にいくつかの小国が散在します。
「とまあこんな感じですね。」
あらかたの説明を終え一息つきます。
「ありがとニャ。」
「じゃああらかた聞いたところで、拙者たちは次のフェイズに移行するでござるよ。」
「次のフェイズ?」
「ニャウ。」
「うむ。」
私が首をかしげるのを見ると二人は明日の方向を向いて言いました。
「「家を建てるでござる(ニャ)。」」
見てくださった方、ありがとうございます。
今回は全体的に説明文みたいな感じになっちゃって、読んでて苦痛じゃなかったか心配です。
こう、必要な情報を面白く表現するってどうやんだろうね。




