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挿話 ショーン夫人の想い

ショーン夫婦は、今やりんの虜ですね

フィツジェラルド夫人は、少し後悔していた

明鈴が、りんの最近の動きを見て、不安がっていた

つい、もう直ぐ故郷に帰る予定だと言ってしまった

まだ子供の彼女に、更に不安を与えてしまった


そして、前の自分ならただのメイド見習い

ましてや東洋人の明鈴の気持ちなど

心配はしなかっただろう

やはり、りんと一緒に居たからだろう


スコットランドで、夫から親戚の男と日本人の間に落とし子がいる

そう聞いた時には、嫌悪感しかなかった


夫が、長崎でその娘と仕事をしていると聞いたときは怒りさえ湧いた。


一時的にショーンが香港に帰った際、その事を問い糺すと

「お前も会えばわかるよ。」

と優しく言われたときは戸惑った

そんなに優しく言われたのは、新婚の時以来だった


本人が香港に来た時

笑顔で挨拶された瞬間だった

イライラしていた自分が馬鹿らしくなった

(笑顔の素敵なお嬢さん、可愛らしい)


礼儀作法を教えると、すぐに覚えた


姿勢が良いので聞くと、故郷の村でサムライ(騎士?)の婦人に鍛えられた

と答えて来た

息子が聡明なのは自慢だった

りんはそれに負けず劣らず聡明だった

悔しいがフィツジェラルドの、血かもしれない


夫か優しくなったのも、りんのおかげが大きいようだ


息子がスコットランドに帰り、りんも故郷に帰る

香港の屋敷は寂しくなってしまう


せめて笑顔であの子を送り出してあげないと


それと、りんが残していった、明鈴は一人前にしてあげよう


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