上海で回想するショーン
グラスゴーから出てきた時のショーンは、商人としても人間としても大きく成長しました
しかし、アジアもヨーロッパも怒涛の時代はもうすぐそこまできています
ショーンは、上海で思っていた
「正直、俺は東洋人を見下していた。」
「ジョーンズが、長崎で娘を作ったと聞いた時は、軽蔑した。」
「しかし、長崎で大月良庵と会い、その縁で島本屋にあった。」
「二人とも、優れた人物だった。」
「二人のおかげで、りんと巡り会えた。」
「彼女がいなければ、今頃はスコットランドに帰る支度をしていただろう。」
「しかし、香港から長崎どころか、東アジア全体の商売が始まった。」
「商会長になるかならないか、なんて小さな問題じゃなく、想像もつかない大きな商売をすることになった。」
「これも、りんがいたおかげだ。」
「グラスゴーを出航する時には、想像もできなかった。」
「最近は妻も、すっかりりんがお気に入りだ。」
「混血児なんかと会いたくもない、と言ってたのにな。」
ショーンは、長江の上流を見ながら
「高から聞いた話では、この奥にも多くの町がある。」
「それが生み出す商流の大きさは、上海を見たらわかる。」
「しかし、心配なのは東インド会社だ。」
「オランダの旗を掲げているのは、ジャカルタと長崎だけになったと聞いた。」
「銃で脅すような商人は、商人じゃない。」
「オランダの影響が無くなった今、東インド会社はどう動くだろう?」
(ロンドンの連中とは、気が合わん)
ショーンの心配は、その後現実のものとなって行った
(りんには、ロンドンの怖さも教えておかないとな)
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