りん、長江経済を知る
学者と商人に育てられたりん、その視野の広さは長江の広さに引けをとりません
りんのいる上海は長江の下流、日本人に分かりやすく言えば、揚子江の流域にある
長江と言うのは、日本人にも馴染みのある三国志で言えば
蜀のさらに奥から呉を通って、黄海に注ぐ大河を指す
古来より交易が盛んな土地であった
洞庭湖から長江に至る支流でさえ、日本であれば大河と呼ばれるだろう
しかし、りんはそんな広大さに圧倒される事はなかった
徳内から受け継いだ、地誌の記録
島本屋とふでから受け継いだ商人の感覚
それらは香港生活で、さらに磨かれていた
後世、りんの書いた香港・上海の地誌は貴重な資料として評価されている
商人としてのりんは
長江経済が必ずしも一ヶ所nで原料から製品まで一貫生産されているわけでは無い
絹で言えば、生糸から絹布、絹布の染色、最終的な商品としての衣料など
これらが、正に長江の流れを伝って作られていることを理解した
「日本にも、生糸や絹布はあるは。」
「蝦夷地で生糸は作れなくても、日本から買って絹布や衣装にすれば。」
「それに、長江って蝦夷地と長崎の距離より長く流れている。」
「島本屋様達の力で、廻船の動きも盛んになった。」
「生糸の染色や、織り機の資料を集めた方が良さそうね。」
「お茶は蝦夷地でも高級品だったけど、緑茶しかなかった。」
「紅茶や、烏龍茶も茶葉は同じだと言う。」
「この加工法も、調べておいた方が良さそうだ。」
りんは、詩燕と食事に出かけていた
「お肉は、蝦夷地でちょっと食べてたけど、やはりお魚の方が落ち着くは。」
詩燕にこのスープは何から撮ったのと聞くと
肉屋に連れられて行った
そこのあったのは、金華火腿だった
鹿肉の脚肉を見慣れていたりんも、ずらりと並んだ火腿には驚いた
「イギリスや中国の人は、お肉が好きね。」
「村に帰る時、お土産と作り方を持って帰ろう。」
高との細かい交渉を終えた日
詩燕は、恥ずかしげにもうすぐまた香港に行くかもしれないと、りんに告げた
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