挿話 王と高の会話
商談も縁談も、手応えあったようですね
景文と詩燕の商談(+お見合い)が、ひと段落ついた後
王公司の大人の私室に、高と王が入ってきた
王、笑いながら
「景文のやつ、まだ気づいていないようだぞ。」
高
「お前さんの甥っ子にしちゃ、鈍いやつだな。」
王
「あいつには、商売しか教えてないからな。」
高
「若い頃のお前さんは、手が早かったのにな。」
「というか、気が多かったというべきか。」
王
「それはお前さんが、いつも考え過ぎるからだろう。」
「出遅れたと思うと、一歩引く癖があったからな。」
高
「そんなお前さんが、結婚したら嫁さん一筋になるとは想像できなかったよ。」
言った後、高は一瞬しまったと思った
微妙な沈黙が、二人に流れた
王、一口茶を啜って、何もなかったように
「しかし、娘さんは景文の事を気に入ってくれるかな?」
「あいつは、お前さんに似てちょっと慎重そうだからな。」
高
「詩燕は途中から、少し気づいていたな。」
「リン嬢を一緒に観劇に行かせたのは、どうしてだい。」
王
「あの子は人の縁を結ぶのが上手い。」
「それも、自然にな。」
高
「なるほど。」
「それは期待できるな。」
「お前さんの言ってた通り、面白い娘だな。」
王
「詩燕とも、友達になりそうだな。」
高
「多分そうなるだろう、詩燕と商売の話ができる令嬢は、上海にはいない。」
「財産に興味を持つ、令嬢は多いけどな。」
王
「さて、あとは若い連中次第だ。」
「今夜は昔話でもしながらゆっくり酒を飲もう。」
王は使用人を呼んで、酒席の用意をさせた
(高とは、若い頃安酒を飲みながらよく議論したな)
(景文と詩燕が結婚したら、親戚になるのか)
(縁とは面白いものだ)
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