上海との商談(お見合い)
商談だけじゃない、上海の高公司との面談です
詩燕は緊張していた
父親から、王公司との交渉をやってみろと言われたからだ
弟はいるが、元々商売に興味があり、父親の商会を手伝っていた
何度か、父親の代理として商談をまとめた事もある
しかし、王公司のような大手は初めてだった
王大人と父が、修行時代の昔馴染みとは聞いていた
それがあるので、逆にお互いやり辛いから
王大人の甥の景文と話せと言われている
王公司の応接間に通された
今回、日本の蝦夷地との交易のパートナーとして
スコットランドの商会のものも同席すると聞いていた
壮年の男性が、そのフィッツジェラルド商会の支店長だろう
しかし、その横にいる女性は?
景文
「皆さん揃われたので、開始したいと思います。」
「私が王景文、今回王公司の代表を努めさせていただきます。」
高
「私が上海の高公司の代表です。」
「そして今回の交渉は、私の娘詩燕が務めます。」
詩燕
「詩燕と申します。」
ショーン
「フィッツジェラルド商会香港支店長の、ショーン・フィッツジェラルドと申します。」
りん
「リン・フィツジェラルドと申します。」
景文
「それでは、はじめましょうか。」
詩燕
「ちょっとお待ちください。」
「そちらの、りん様はどのようなお立場ですか?」
りん、王大人とショーンを見てから
「今回は、蝦夷地の代表として参加させていただいております。」
「蝦夷地に特に問題がないようでしたら、王公司とフィッツジェラルド商会の判断に反対は致しません。」
詩燕
(え、この娘が蝦夷地の代表?!)
(でも、確かに王大人の前でも堂々としている)
(私なんか、内心ドキドキしているんだけど)
「左様でしたか、よろしくお願いします。」
基本的には、四者にとって不利益は無い話である
とは言え、王公司と同様蝦夷地と直接交渉を許すかどうか
その調整は、手間取った
最終的には、王公司とフィッツジェラルド商会とは直接取引はできる
しかし、蝦夷地とのコンタクトは必ず両者を通す事で決まった
詩燕は途中から違和感を覚えていた
確かにフィツジェラルド商会のショーンは、商談に集中していた
しかし、リン嬢は途中で何かに気付いたような顔をしていた
王大人も、商売相手とは別の品定めをしているような気がする
父親も、景文の言動をやけに気にしているようだ
大筋が決まった所で、王大人が会議を締めた
「大筋は決まったから、細かい所は後で二人で決めてくれ。」
「それで良いだろう、高。」
高
「そうしよう、では二人で昔話でもするか。」
王大人
「そうだな。」
「景文、せっかく若いお嬢さん二人がいるんだ。」
「陶梅花の演劇の夜の券があるから、ご案内してあげなさい。」
ショーンに向かって
「ちゃんと護衛の分の席と、天井座敷だけどボーイ二人分の席もあるから、構わんだろう。」
細かい所を詰めるのは、商談なのか縁談なのか?
誤字・脱字の報告
コメントお願いします




