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マルース、リンに目をつける

香港の魔女が、りんに目を付けました

屋敷の自室で夜鍋仕事中のりん

日本の廻船の書類とヨーロッパの貿易関係類書類のすり合わせを考えていた

ヨーロッパは、国が多いため、国境を越える取引のルールは厳格だ


まずインボイスで、取引内容を明らかにする

次に実際の梱包数、重量、寸法、ケース番号を記載したシッピングリストを作成する

そして、SI(Shipping Instruction)で船積み指示をする


廻船問屋だと、船頭が入荷と出荷を帳面につけるだけだ


ここから更に、荷積業者への指示書が作られる

これも、廻船問屋だと、船頭と沖仲仕の親方との確認だけだ


ヨーロッパの方式は、煩雑に見えるが間違いが少ない

とは言え、これをそのまま訳しただけでは、日本だと運用できない


取引が多くなる事を考えれば、日本のやり方を変えて行くしかない

一気に帰るのではなく、当面取引用品は限定される

必要事項だけ選択する、簡易版を考えた

そうなると、積荷の寸法重量も統一しなければならない


「これは島本屋さんに手紙を書いて、箱館と小樽の問屋で決め事をしてもらわないと。」


「決めることは多いけど、考えることが多くて楽しいな。」

「それにこうしていると、みんなの役に立っていると思える。」


(色々考えていると、甘いものが欲しくなるな)

(明日、店に行ったら柳さんか李さんにお菓子を買って来てもらおう)


ショーンは迷ったが、結局マルースの所にりんもついれていく事にした


マルース商会の応接室


マルース

「今日は何のようだい?」


ショーン

「この間の情報の、代金一部返済だ。」

「まだ、完全に決まったわけじゃない。」


マルース

「ところで、そちらのお嬢さんは何でついて来ているんだい?」


ショーン

「彼女が今回のキーポイントさ。」


ショーン、王公司での顛末を話す


マルース

「そのうち、噂に上るだろう?」

「それの何処が、返済になるんだい?」


ショーン

「その情報はまだ流れてない。」

「そして、あなたがこの情報を流すのは構わない。」

「当然情報料をもらうのは、あなたになる。」


マルース

「確かにそれだけで、三分の一くらいの返済になるね。」

「しかし、そちらのお嬢さんが王大人を説得したって言ったけど、どうやってだい。」


ショーン、ニヤリと笑って

「りんさん、王大人との対話を正直に話してあげなさい。」


りん、日本人だという事を除いて

王大人との会話内容と流れを説明する


マルース,呆然としている

「何だって!!」

「本当に、王大人が初対面のあんたを信用したのか??」


「嘘を言ってるようじゃないね。」


マルース、しばらく考え込む

ショーンに向かって


「わかった、半分返済にして……」


そう言いかけて、言葉が詰まった

りんの方をチラリと見た


考えがついたか

ニヤリと笑って

「このお嬢さんが、週一回うちに手伝いに来て貰えば、全額返済にしても良いよ。」


ショーン

「汚れ仕事はさせられない。」


マルース

「公明正大な仕事だけだよ、誓っても良い。」


ショーン

(りんから情報を引き出そうと思ってるな)

(下手に裏を疑われるような事がないだけ、その方が良い)

(それに、俺だけ振り回されているのも面白くない)


「りんさん、どうしますか?」


りん

「それで、お話がまとまるのだったら。」


週一回、水曜日にりんはマルース商会に赴く事になった

当然、張が護衛につく事になった


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