内外価格差
幕末に金の大量流出が起きます
その原因は、銀と金の交換レートの違いでした
この当時の長崎の取引は、金立てだったのでこの問題に気付いていたのは、長崎会所の実務者くらいでしょう
ショーンから酒手を貰っていつものように、大月良庵邸の前で離れる長崎奉行所の使用人
この後、日本を揺るがすきっかけになる事が話し合わされるとは、微塵も思っていない
島本屋は、滝川先生の入出港に関する書類の草案を持って長崎にきた
島本屋
「まずは、草案を確認してください。」
「りんも、英文と和文で差異がないか、確認してくれ。」
ショーン
「わかりました、詳しく調べるので、三日ほど時間をください。」
島本屋
「先に実際の注文と決裁方法を、決めときたい。」
「最初は、実物決裁から始めたい。」
「お上は、金での決裁をかってにやる事は、間違いなく、目をつける。」
「問題は、他の船の決裁だ。」
「お上に渡す運上金は、小判、金で払う必要がある。」
「最近よく見かける、鯨とりの船じゃ金貨なんて持ってないだろうか」
「そこで、お前さん達の方で信用状を発行して欲しい。」
ショーン
「為替の裏書きですから?」
その時、りんが何かに気づいたようだ
「お二人ともすいません。」
「金貨でのやり取りなら良いのですが、銀貨だと異国の方が安いです。」
「今まで鯨取りの船に渡した量だと、銀貨になるのですけど?」
「金貨でもらうと一枚分が銀貨だと5枚です。」
「でも日本で一両分の銀は、銀貨で約15枚です。」
幕府が貿易を管理している時には、わかりにくい問題だった
史実でも、幕末に大量の金流出が起きた
為替の話は、一旦お預けにしてこの対策を話し合う事になった
議論の末、方針が決まった
ショーン
「では、港の取引では金貨と為替は最初のレート通り、銀貨に関してはレートを倍にする。」
「できる限り為替取引に持っていく様にする。」
島本屋
「箱館と小樽の問屋衆には、この条件を徹底する。」
「この事を漏らさないように、徹底する。」
「その根回しは、私が責任を持つ。」
大月良庵が、ここで口を挟んだ
「幕府はこの不均衡を、気付きませせんか?」
島本屋
「気付いても、対策をとるまで時間がかかって、手遅れになるでしょう。」
大月良庵
「幕府には知らせないのですか?」
島本屋
「知らすと、褒められるどころかお縄です。」
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