箱館・小樽のドタバタ
実質開港前のドタバタです
お久しぶりの滝川先生、春までに帰れるでしょうか?
石狩開拓村の青島
集会場の、石炭を使った竈門の前で
「箱館から煉瓦職人も来て、レンガの需要も上がった。」
「燃料も石炭が来るようになって、アイヌとの薪の交渉も楽になった。」
村人
「そう言えば青島様、この石炭みたいな燃える石が出るらしいですよ。」
「川の上流にある、アイヌのコタンで聞きました。」
青島
「それは、一度詳しく聞きに行く必要があるな。」
まだ、青島はこの後の展開を知らなかった
その頃、酒井一之進小樽奉行所で
「小樽に通詞などおらんぞ。」
「どうせいと言ううんだ。」
滝川先生久しぶりの登場
函館と徳内村の往来が、冬でも多くなっていた
そのため、最近は冬の間箱館・徳内村間に賃馬車ならぬ賃馬橇が走っている
利用する際は、避難所で宿泊することもあり得る
薪一束か、同じ重さの石炭を持って乗るのが作法だ
晴れて問題がなければ、半日で着く
島本屋から手紙が来て、徳内と滝川先生に来てほしいと依頼が来た
徳内と滝川先生、賃馬橇で行く事にした
赤と黒の柱に挟まれた街道は、雪原の中でも迷わない
「徳内殿、セーターに毛糸帽子を被っていると存外寒く無いですな。」
「今日は晴れていますからね。」
「この分だと、昼過ぎにつけるでしょう。」
「しかし、私に何の用だろう。」
「徳内村の外に出るのは、久しぶりだ。」
島本屋の応接間に通された二人
和右衛門と六右衛門が入ってくる
「今度、箱館と小樽で薪炭と食料を異国船に販売しても良い事になった。」
「ついては、滝川先生に蘭語と英語で取引証書の元を作って欲しい。」
「石炭、木炭はこちらは貫目で測るが、向こうの秤はpondだ。」
「互いに分かる様に、換算表を作って欲しい。」
「他にも聞く事があると思うので、二、三日泊まって行ってほしい。」
本当に二、三日で終わるかどうか
徳内と滝川先生、顔を見合わせた
仕方は無いかと、了承した
島本屋
「それと、この御触れも蘭語に訳してほしい。」
改訂版 文化薪炭供与令が差し出された
二、三日では終わらないね
小樽の代官所
一之進と呼び出されたまま、開拓村に戻れない青島がいる
そこに徳内村から戻ってきた使用人が、報告を入れる
「徳内村に行って来ましたところ、徳内様と滝川先生は箱館に行って暫く戻らない、との事です。」
一之進
「先を越された!!」
青島、冷静に
「できた資料を貰えば良いですよ。」
「念の為、書式統一のため雛形を蝦夷地奉行に提出するよう、根回しお願いします。」
「それより、港湾整備の予算、どっから持ってくるんですか?」
箱館の港役人
滝川先生の作った、日・蘭・英・露対訳の入港許可書と出航許可書の草案を前に
これに記入して、蘭・英・露語での発音練習中
徳内と滝川先生
島本屋と高田屋にせっつかれて、今日で三日徹夜
顔を見合わせ
「寝たい!!」
幕府には、「文化薪炭供与令厳格化」の噂を聞いて、薩摩藩など雄藩から
「同様の厳格化を当藩でも行いたい」
この願い出に幕閣がどう対応するか、紛糾していた
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