島本屋、長崎に向かう
やっと、島本屋とショーンが再会しそうです
ショーンは唐人屋敷の実態を調べていた
思った以上の広がりを持つ流通網に驚いた
「これは、長崎に居る人間だけでは回せないな。」
「大物が潜んでいるのは間違いない。」
「それも多分複数だ。」
「しかし、どうやら日本の廻船問屋との繋がりは薄いようだ。」
自分が自由に日本国内を歩けない
同様に、清国商人も自由に動けないのかもしれない
島本屋と繋がりが付いた幸運に感謝した
箱館にいるという高田屋と、どうにか繋がりが持てないか
ショーンは、島本屋との再会の日のために資料を作るのだった
「島本屋は、必ず来る。」
「その時に彼を説得できれば、日本との交易が大きく変わる。」
冬の間は、廻船問屋は比較的暇になる
少し前まで冬は船を港に係留するか、陸にあげて補修をしていた
島本屋和衛門は、長崎に行くなら今しか無いと思った
定期航路が動き出してから、商いの機会が増えてきた
春から本格的に荷が本格的に動き出したら、動けなくなる
六右衛門を連れて行くかどうかは、迷った
万が一の時は、当主と後継ぎが同時に居なくなるからだ
おりよく、初の民間西洋船が竣工した
試運転として、米子まで行く事になった
商売の荷を積んでいないから、道中無理をする必要はない
幕府の西洋船の船頭を、引き抜いて今回の航海にあてる
「ここは少し冒険をするか。」
和衛門は、六右衛門を連れて行く事にした
「帰りは別々にして、あいつに長崎で仕入れをさせてみよう。」
西洋船の航海は、想像以上に速かった
羅針盤と六分儀で、沖走りを多用できたからだ
船体が脆弱な弁才船は、よほど好天に恵まれないと、そうそう沖走りはできない
和右衛門の感覚では、あっという間に米子までついた
そう思った
ふと横を見ると、六右衛門が何やら計算をしていた
六右衛門
「これだと、弁才船が新潟に着く頃には、西洋船で米子まで着ける。」
「相場の動きにそれだけ早く、対応出来るな。」
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