52/69
定期航路の発展
定期船航路も、だいぶ発展してきました
他の港でも、評判になっています
豊治の改良型弁才船が、西洋船に先行して定期運行に入った
積載量より、対荒天性、航洋性を重視した改造だった
目立った改良点としては、船倉の上に移動式甲板を張った
船倉の両端に上にあげる戸をつけ、その間に板を敷いて行くと言う、簡易なものだ
それだけでも、荷の水濡れが、かなり防げるようになった
結果として、損料の発生は低くなっていた
乗客用の船室は無いが、甲板に乗って苫の下で寝るのを受け入れるなら乗船は可能だ
最初は荷の集まりも悪かったが、定期性の利点、防水性の高さが受け入れられてきた
「次は、西洋船での乗客運行だな。」
「命がかかるので、出航の判断と航海中の操船は優秀な船頭しかできない。」
「船を増やす前に、船頭の目当てをつけないと。」
高田屋嘉兵衛は、そう独り言を呟いた
野辺地の港で、雇われ船頭が噂話しをしている
「それが、箱館で流行っているセーターって奴かい。」
「おう、あったかくて良いぞ、最初は獣臭いと思ったが、海に出たら気にならない。」
「箱館って言えば、高田屋が常雇いの船頭を探しているらしい。」
「給金は良いが、帳面が細かくて、船頭勘定は無いらしい。」
「船頭勘定なしでは、間尺に合わない店よりは良いかもな。」
誤字・脱字の報告
コメントお願いします




