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定期航路の発展

定期船航路も、だいぶ発展してきました

他の港でも、評判になっています

豊治の改良型弁才船が、西洋船に先行して定期運行に入った

積載量より、対荒天性、航洋性を重視した改造だった


目立った改良点としては、船倉の上に移動式甲板を張った

船倉の両端に上にあげる戸をつけ、その間に板を敷いて行くと言う、簡易なものだ


それだけでも、荷の水濡れが、かなり防げるようになった

結果として、損料の発生は低くなっていた


乗客用の船室は無いが、甲板に乗って苫の下で寝るのを受け入れるなら乗船は可能だ


最初は荷の集まりも悪かったが、定期性の利点、防水性の高さが受け入れられてきた


「次は、西洋船での乗客運行だな。」

「命がかかるので、出航の判断と航海中の操船は優秀な船頭しかできない。」

「船を増やす前に、船頭の目当てをつけないと。」


高田屋嘉兵衛は、そう独り言を呟いた


野辺地の港で、雇われ船頭が噂話しをしている

「それが、箱館で流行っているセーターって奴かい。」


「おう、あったかくて良いぞ、最初は獣臭いと思ったが、海に出たら気にならない。」


「箱館って言えば、高田屋が常雇いの船頭を探しているらしい。」


「給金は良いが、帳面が細かくて、船頭勘定は無いらしい。」


「船頭勘定なしでは、間尺に合わない店よりは良いかもな。」



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