箱館奉行の苦悩
西洋船の試作船はできたけど、和船とは操縦の仕方が異なります。
問題山積、奉行はどう動くか?
箱館奉行の前に幕府御用船の船頭と、西洋船建造の奉行所の担当者が座っている
「和船の船頭では、船が操れないと。」
御用船の船頭、頭を低くしたまま
「西洋船には、帆が6つ、帆柱が二つございます。
「和船は普通帆も帆柱も一本でございます。」
「御用船は、帆と帆柱は、二本ございますが、前の帆柱と船首につながる三枚の帆はございません。」
「しかしながら、この三枚の帆こそ操船の要。」
「その塩梅は、お恐れながら頂いた指図書だけでは分かりかねます。」
箱館奉行
「では、どうせいと言うのか?」
船頭
「できますれば、オランダの舵取りをこちらに呼ぶか、私を長崎に使わしてください。」
書物を読んで船が動かせるなら、船頭は要らない
船の仕組みが変われば、動かし方も変わる
船頭の言う事はもっともだが、奉行の決断はどうなるか?
奉行所の執務室で、奉行が沈思黙考中
「なにしろ問題が多すぎる。」
「石狩の開拓村の問題は、徳内に申しつけたが、島本屋から食料品の請求書が来ている。」
「西洋船は、試作船は出来たが本番を作るには予算が足りない
そもそも、試作船が動かせない。」
船頭を長崎に送るか、オランダ人を呼ぶか決めなければならない
お役御免を申し込みたいが、まだまだ隠居するわけにはいかない
船問屋の衆から、連名で根室沖でのロシア船発見の報告が上がっている
根室の松前藩の残党も、何やら怪しい動きがあると報告が来ている
そこに、箱館沖でロシア船発見の報告が入った
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