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教育は大切だ

シノッと妻のすみ

アイヌ語と和人語混じりの夫婦の会話

トォレの寝てる横で

「やはり徳内村の寺小屋に、通わせよう。」

「あそこに行けば、文字もそろばんも学べるし、ちゃんと帳面書きができる人間を増やさなきゃいけない。」

村での経済に、かなり銭が流入してきている

若者の中には、徳蔵村を超えて箱館に出稼ぎに行く者も増えてきた。

「トォレだけ行かせるのはな。」

部族外の長老どもの顔を浮かべながら、シノッが返す

「仲の良いスズも一緒に行かせれば。」


島本屋の座敷、和右衛門と番頭、船頭の三人

「で、あの二人はどうだい。」

「アイヌは良いけど、あの坊ちゃんはね。」

船頭、ハッキリと言う

「とは言え、三左衛門さんは伊藤屋から預かってんだから。」

番頭、やや困り気味に言う


徳内村の広場

まだ雪は残っている

りんにまとわりつくアイヌの娘が二人

トォレと友達のスズだ

二人とも、綺麗で優しいりんちゃんが大好きだ

二人は今月から、村の寺小屋に通っている

先月、シノッとすみ夫婦が束脩としてクマの胃を持って頼みにきた

文字を習いに、アイヌの若者が村を訪れるのは以前からある事だったが、子供が来るのは初めてだった


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