徳内村繁盛記 19世紀の新人類
この回は、徳内村の外部の変化が中心です
この変化は、徐々に徳内村内部にも影響を与えていきます
19世紀の新人類
シノッと妻のすみ
アイヌ語と和人語混じりの夫婦の会話
「来年、森の切り開きをしたいって、徳内さんが?』
「ああ、新しく蕎麦畑を作りたいので、斜面の日陰の場所で良いそうだ。」
「じゃあ、よいんじゃない。」
「それがそうも行かんのだ。」
シノッ、渋い顔をする
「森を勝手に明け渡したと、他の族長に言われると困る。」
言外に、和人と仲良くしすぎてると非難されている事を匂わす
「それでなくとも、最近は森に入らず賃仕事ばかりする若造が増えた。」
「確かにね。」
すみ、娘のトォレの顔を見ながら
「この娘には、森の掟をしっかり教えとかないとね。」
言外に他の部族長からの非難を受けないよう願っている感
「そう言えば、あんたの従兄弟のアシリレプが、コタンを出るって。」
箱館の島本屋の店先
体格の良い、理知的なアイヌの青年が立っている
主人(ふでの兄)は、ふでからの紹介状を読んでいる
「一年奉公ではなく、船頭を目指したいのか?」
「コタンは捨てるのか?」
青年、和人語で
「族長の女房が和人だと反発する者達がいる、俺がコタンに残っていると余計な争いが起きかねん。」
「それに海は面白そうだ。」
島本屋の主人の心の声
(問屋仲間からドラ息子を預けられたばかりなのに)
(しかしこの男、使えそうだな)
島本屋の応接間で、勝手に寛ぐドラ息子
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