↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
122/123

第121話

ウィスブール家攻略戦、激化!

 地下収容施設での戦い

 シャーリーとネムも巧みな連携で合成獣(キメラ)を1体ずつ的確に沈静化していく。


「ちょっと痛いだろうけど、ちゃんと元の姿に戻してあげるから、大人しくしててね!」


 そしてアラタも剣を構えると、ゴーレムは多数の魔法陣を展開。

 アラタも周囲への配慮の為に、その全てを斬り裂く。


(此処じゃあ、檻にまで被害が及ぶ!こいつを安全な場所へ押し出すしかない!)


 アラタがゴーレムの後ろ方向へ走ると、ゴーレムもその後を追っていき、そして出口に着いた所でアラタは宙返り、そしてゴーレムの背中を蹴り飛ばし、手前の広い部屋へ押し出す。


「実戦形式の実験の為に設けられた部屋だ。此処なら思いっきり暴れられる」


 ゴーレムも受け身を取って向き直り、左腕を突き出して、前腕部の砲門を展開。

 アラタはマシンガンの弾丸を避けながら駆けて行き、跳躍して剣を振り下ろす。

 ゴーレムは砲門をしまって魔力の盾を形成。

 剣を防いで亜空間から取り出した剣を斬り上げる。

 アラタも避けるが、着地した所を魔法陣に包囲され、魔力弾を一斉掃射される。

 土煙が晴れた所でアラタは防御壁を解除。

 炎、闇、土と斬撃を飛ばすが、ゴーレムも剣で叩き落していく。

 オーラを解放したアラタは一気に距離を詰めて剣を振り下ろす。

 しかしゴーレムは魔力を練って剣を振り上げて防ぎ、そのままアラタを弾き飛ばし、天井に叩きつける。

 アラタが落下してきた所に、ゴーレムは砲門を展開し、魔力を収束、アラタ目掛けて撃ち込む。

 壁に叩き付けられてへたれこんだアラタにゴーレムが近づいていく。


「…仕方ない。こっちもこれを使うしかないな。デュランダルの奇跡の力を!」


 立ち上がったアラタは剣を突き出して輝かせる。

 その光景にゴーレムも足を止め、状況を分析する。


「俺にこの力を使わせたんだ。ここから先は、さっきまでにはいかないぞ!」


 そう言ったアラタはその場を超高速で駆け回り、ゴーレムも周囲を見回す。

 アラタがゴーレムの懐に現れて剣を振り上げ、ゴーレムも防ぐが腕が吹き飛ばされる。

 ゴーレムも魔力弾を放ってアラタも距離を取り、ゴーレムも腕を修復させていく。

 ゴーレムが剣を構えると、刀身に魔力を収束させていく。


「…良いだろう。ならばこちらも全力で終わらせてやる」


 そしてアラタも刀身に魔力を収束、お互い斬撃を飛ばすが、アラタの遥か巨大なそれにゴーレムは呑まれ、そのまま大破していった。

 ゴーレムが残骸となった事を見届けたアラタもオーラを解除、その場にへたれこむのだった。


「…ふぅ、何とかなった。まさかこんな形でデュランダルの力を使う事になるとは。ここから先も、こう言う事になりそうだな」


 そう言ったアラタも立ち上がり、シャーリーとネムの所に戻るのだった。




 カイトVSゴードン

 カイトの振るう剣の軌跡と、ゴードンのレイピアと共に流れる軌跡が書斎の中で流れゆく。

 ゴードンの連続突きをカイトが剣で防ぎ、後ろへ吹っ飛ばされ、本棚の本も落ちる。

 カイトも迫る突きを弾き、ゴードンを蹴り飛ばす。

 そこからカイトは突進して剣を振り下ろし、ゴードンはレイピアで防ぐ。


「中々やりますな」


「こっちだって王宮騎士の弟なんだ。この程度、どうって事はない!」


 お互い剣を弾いては交わすを繰り返し、カイトの横なぎをゴードンはバック転で避ける。

 そして着地と同時に刺突、カイトも剣を逆手に持って受け流し、背中目掛けて剣を振るうが、ゴードンも向き直って防ぐ。

 そして剣を弾いて、カイトの腹にレイピアを刺し、カイトも血を吐き出す。


「かはっ…!」


「若者よ、貴公の剣は確かな物ですな。しかし、所詮は凡人と言った所ですな」


「舐めるな…!僕だってアルフォード兄さんやエミリア姉さんに追いつくんだ…!この程度の事で、こんな場所なんかで、足を止められるかぁああああ!」


 カイトも拳を握って、勢いのままゴードンを殴り飛ばし、レイピアも引き抜かせる。

 そしてオーラを解放して突進。

 ゴードンのカウンターを受け流し、その身体を斬り付ける。

 カイトがゴードンの背後で膝を着いて止まると、ゴードンの身体が斬り裂かれ、傷口から血を噴き出し、ゴードンも後ろへ倒れ込んでいく。


「お見事です、若者よ…」


 そしてゴードンが倒れ伏すと、カイトも力が抜けて、その場に倒れる。


「痛てて…。これはしばらく動けそうにない。スバルに治療して貰わなくちゃ…」


 カイトもすぐさま起き上がり、応急処置に入っておくのだった。




 レオニーVSアマンダ

 レオニーが椅子を蹴り飛ばし、アマンダも飛んできたそれを叩き壊す。

 接近したレオニーがサーベルを斬り上げるが、アマンダは腕を掴んで投げ飛ばし、壁に叩きつける。


「私も得物を出しておかないとね~」


 そう言ったアマンダはスカートをまくって中に手を突っ込み…。


「おい、ちょっと待て…!お前、何処から何を出そうとしてんだぁああああ!?」


 そしてハルバードを取り出したのだった。


「何よ、そんな大声出して?」


「絵面の問題だよ!文章だったから良かったものの、挿絵があったらマズかったぞ!」


「失礼な子ねぇ。人の事を公衆の面前で痴態を働く露出狂みたいに」


「存在そのものが変態でしかない女装親父に言われたくないわ!」


「さて、それじゃあ行くわよ!」


 そう言ったアマンダはハルバードを構えて突撃。

 レオニーも横へ跳んで回避、後ろの壁が大穴を開ける事となった。


「何て威力だ…!?当たったらひとたまりもないぞ…!?」


「まだまだ行くわよ~!」


 そう言ったアマンダは横なぎし、レオニーもテーブルを転がって回避。

 アマンダがテーブルを踏んで傾けさせ、レオニーもその拍子に空中に放り出される。

 レオニーが天井に激突した所をアマンダはハルバードを天井に突き刺して、宙吊りになり、振り子の勢いでレオニーにニーキック。

 レオニーも肺の中の空気を吐き出す。

 それによってレオニーは床にうつ伏せで落下、アマンダも着地する。


「さ~て、お嬢ちゃん、このまま大人しくやられてね~。大丈夫、痛いのは一瞬だから」


「笑えねぇな…!アタシだって元は海賊だ!この程度で音を上げる気はねぇよ!」


 そう言ったレオニーは床に着いた手から影を伸ばし、アマンダも仰け反って避ける。

 立ち上がったレオニーはオーラを解放、振るわれたサーベルをアマンダは防ぐ。

 そこからアマンダはハルバードを振り抜いてレオニーを弾き飛ばし、遠心力を乗せて更に振るう。

 しかしレオニーも受け流して懐に入り、腹にエルボー、アマンダも身体を曲げる。

 そしてレオニーも蹴り上げて、仰け反った所を頭を掴んで床に打ち付け、アマンダを気絶させた。


「ふぅ~、疲れた~。ちょっと休むわ」


 そう言ったレオニーもその場でへたれこむのだった。




 フェリシアVSピュリファ

 ピュリファが降らせる風の弾幕の雨を、フェリシアが躱しながら接近していく。

 そして距離を詰めた所でフェリシアは拳を振るい、ピュリファも防御してノックバック。

 ピュリファは巨大な風の矢を発射して、フェリシアも跳躍で躱し、拳を振り下ろすが、ピュリファもバック転で躱す。


「中々の身のこなしですね。殴り甲斐があります」


「私だって、やられる気はありませんよ」


 ピュリファは腕を突き出すと、風のマシンガンを乱射して、フェリシアも横へ駆ける。

 弾丸の雨が止んでる隙にフェリシアは加速して接近。

 ピュリファは風の剣を振り下ろし、フェリシアも側転で回避して、しゃがんだ姿勢から拳を打ち上げ、顎を打ち抜く。


「10倍速。これにて終演です」


 そしてフェリシアは加速した状態で何度もピュリファに拳を叩き込み、背中を見せた瞬間に通常の速度に戻り、ピュリファは空中へ放り出される。

 そしてピュリファが屋根に打ち付けられると、そのまま意識を失った。


「…やれやれ、この程度ですか?全く相手になりませんね。しかし、負荷を掛けた身体を休ませなければ」


 そう言ったフェリシアも屋根の上で座り込むのであった。




 アルベルトVSマーティン

 お互いの剣の太刀筋が入り乱れ、打ち合う音が響き合う。

 マーティンの繰り出した突きをアルベルトは見切り、腹を斬り付けるが、マーティンもギリギリで身をねじって躱し、服を掠める事となる。

 アルベルトも瞬時に剣を斬り上げ、マーティンも防いだ剣を弾かれる。


「どうした?双性者(ジェミメイル)と言えど、この程度なのか?」


「そちらこそ、何故着いて来られる?私だって精鋭としての実力の持ち主だぞ?Bランク冒険者まではいなす事は出来る。」


「あぁ、それなんだが、俺も昔、次期国王に相応しい英才教育を施されていてな。その過程で、長老自ら手解きをしてくれたんだ。俺の力は、Sランク相当はある。そう、現役時代の父上と同じ様にな」


「そんな馬鹿な!?そんな事が!?」


「さて、これ以上時間を掛ける気はないし、そろそろ終わりにしよう」


 そう言ったアルベルトは駆けて、防御に構えていたマーティンのレイピアを折る。

 そして瞬時に身体を斬り裂いていき、傷だらけになったマーティンはその場で倒れた。


「鎮圧完了。こいつらも貴重な情報源だ。縛り上げておこう」


 そう言ったアルベルトは先に倒れているメイドと執事共々マーティンを拘束しておくのだった。




 エミリアVSメノウ

 メノウが本棚の本を押し込むと、本棚が開いて斧が現れる。

 メノウが斧を取ると、エミリア目掛けて振るい、エミリアも跳んで回避。

 メノウの背後へ着地したエミリアが振るった剣をメノウは防いで弾き、斧をバトンの様に身体の上で回して、遠心力で振るわれた斧をエミリアは防ぐが、吹っ飛ばされて本棚に直撃。

 そのまま壁をぶち抜いて隣の部屋で剣を床に突き刺して、片膝で立つ。


「此処の事がバレたのは誤算だったが、まぁ良い。折角だし、エクスカリバーは貰っておくぜ!」


 メノウは斧を頭上に掲げて回し、跳躍して振り下ろし、防いだエミリアと共に階下へ落ちる。

 エミリアがメノウを蹴り飛ばし、風の斬撃によって屋敷の外へ放り出す。

 庭に投げ出されたメノウ目掛けてエミリアは炎を纏わせた刀身を振るうが、それに気づいたメノウも転がって回避。

 起き上がって風のオーラを解放する。


「スピードとパワーの両立。これが俺の斧の在り方だ」


「そう…。なら、私も本気で行かせて貰うわ」


 そう言ってエミリアもオーラを解放。

 そして一気に駆け出す。

 エミリアの振るった剣をメノウは仰け反って回避、そのままエミリアの足を掴んで投げ飛ばす。

 岩に激突した所でメノウは斧を振るい、エミリアが避けた後の岩を砕く。

 メノウが風の斬撃を連続で飛ばし、エミリアも回避するが、後ろの大木に背中をつける。

 メノウが頭上に掲げた斧を高速で回転させ、巨大な風の斧へと変貌させていく。


「高速で繰り出される巨大な一撃、こいつを避ける事は出来ねぇだろ!」


 メノウが突進して斧を振るうが、エミリアは横へ水の突きを繰り出し、その反動で斧を回避。

 大木を切った斧が地面に刺さり、エミリアもその隙に光の斬撃を一閃。

 それを受けたメノウは地面を転がり、仰向けの状態でオーラも消え、それを見たエミリアもオーラを解除して、メノウに歩み寄る。


「勝負ありね。大人しく投降しなさい」


「誰がするかよ…。かなりの痛手になっちまったが、仕方ねぇ…」


 そう言ったメノウは隠し持ってた転移結晶(テレポートクリスタル)でその場から消えて行った。


「逃げられたか。まぁ、この国で行なわれていた裏取引を阻止出来ただけ、良しとしましょう」




 こうして、マーティンとピュリファを始めとする屋敷に残っていた者達も逮捕され、持ち出されなかった証拠品も押収されていき、被験体達も保護される事となった。

 エミリア達も集まって事後報告をしていた。


「主犯のメノウに逃げられたのは惜しかったが、此処で行なわれていた不正を摘発出来たから良しとしよう」


「こっちも一部だけど、面白い研究データを見つけられたからね~」


「そのデータもシェーラと共有して分析し、ネウロにも被験体達の治療を手伝って貰う。取引相手のリストを押さえたが、金や研究データの大半を持ってかれたのは痛いかもな」


「けど、やっぱり怖いよね?信じていた人が実は悪党の1人だったなんて」


「それでも私達のやる事は変わらない。私達は人々の平和な暮らしの為に戦うだけよ」


「それに、相手が何者だろうと、戦うべき存在である事に変わりはないんだ。そうでもしないと、皆安心して暮らす事は出来ない。お前らもそこら辺忘れるな」


「さて、連中の取り調べについては、王宮の方でやっておくから、お前達は帰っていいぞ」


 こうして、ウィスブール家攻略戦を終えた一同は帰路に着く。

 アルテミシア王国に潜む悪意が1つ取り除かれる事となった。

ウィスブール家攻略戦、終幕!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。