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東京魔術特区の意味2

「なにも答えない...か、それじゃあお前たちに一つ歴史の授業だ」と剣さんは発した。

「そもそも東京魔術特区と呼ばれるようになったのは俺が25とか、そんぐらいのときからだ。」その言葉に東風は「ぼくたちが生まれる前には魔術特区に変わっていたんだね」と返した。

「あぁそうだ。それまでは東京魔法特区と呼ばれていた。じゃあ、なぜ魔術特区になったか。これは簡単だ。『魔法』より『魔術』の方が使われるようになったからだ。魔術特区になる前はそもそも、環境のエネルギーを使う発想があっても効率が悪すぎて普通に使った方が強いまで言われていたんだ。だけどある日、突然『魔術革命(まじゅつかくめい)』が起きたんだ。」その言葉に雫が「『魔術式の創造』...」と言葉を零す。「そうだ。魔術式により効率が爆発的に良くなったんだ。そうしてそのあり余すようになった莫大な魔力を、また消費するように概念系の魔法術が使われるようになった。そうやって今の『東京魔術特区』が生まれたんだ」その言葉にぼくは「結局なにを言いたいんだ?」と聞いた。「魔法対策課は腐ってる、だから俺とは違うお前ら『東京魔術特区』の人間を入れようとしてるだけだ。で入るか?」再び問われたその問いに答えたのは「ぼくは面白そうだから入るよ」という東風の声だった。ぼくが疑問に思ったことを発した「そこにぼくを入れる理由は?そこの2人より弱いぼくを入れる意味がないだろう。ましてやそこ2人で事足りると思うのだけど」

...少しの沈黙があった。やがて放たれた言葉は「その理由はお前が一番わかっているだろう」という言葉だった。「強制か...」とぼくは呟く。

そうして魔法対策課もとい、魔法術対策課にぼくたちは到着する。

────────────────────

魔法術対策課の部屋に入るとそこには、水色ロン毛で眼は多分黒だろうか?そんな男と赤髪で赤眼の女がいた。年は多分同じぐらいだろう。ぼくたちは席に座らされた。まだ人数が揃っていないらしい。(この二人どっかで見たことがあるようなきが...)こんなことを考えていたが結局それは無意味に終わった。

...それから少し時間が経った。

あの男女以外にも4人の人が入ってきた。(感覚的に全員マスター級以上はあるだろうか?)

「パンッ」と手を叩く音が聞こえた。「全員揃ったから話をする」剣さんがそう話し始めた。「まず最初に言っておく。ここにいる奴は全員マスター級の実力があるだろう。だからと言って実力が均衡してるかと言われたらそうじゃないけどな。お前らには3人で1チームとなってもらう。」そう言われぼくは雫、東風とチームを組まされた「とりあえずだ。今組んだチームでとある任務に向かってもらう。」

その場にいたほとんどが「任務?」と聞き返していた。「あぁ、そうだ。その任務はチームごとに変わってくる」その言葉に「じゃあ私たちの任務ってなんでしょうか?」と雫が聞いていた。「雫たちの任務は...」

────────────────────

ぼくたちは剣さんから1つの任務を受け持った。それが「臨魔研究会の拠点の制圧か」

ぼくは電車に揺られながらもそう言葉を放つ。

なんでこうなったんだか...「いやー大変な任務を渡されちゃったねー」と東風が言う。雫も「そうだね、ちょっと大変かも」と零した。

(ちょっとどころじゃないだろ)と思ったがその考えを閉まっておくことにした。「というか零くんマスター以上の実力って...」と聞かれたが「あの人の勝手な予想だ。」と言う。ここでは隠した理由は簡単だ(別に教える理由がないもんな)と考えた。

「魔道襲撃...臨魔研究会の仕業か?!?!」といった、前とは少し違う記事をスマホで見ていた。「障壁電術か...」と言う言葉に雫が反応した。「その...もしかしたら私は今回役に立てないかもしれない」そう不安げに言葉を吐いていた。その言葉に東風が「きみほどの実力者がそんなに自信をなくしてどうしたの?」と聞きかえしていた。「零くんが言っていた障壁電術...本来の私ならそんなのを関係なしに相手に技を放つ事ができるんだけど、前に臨魔と一回戦ったことがあるの。」

(あの電車内での魔道襲撃か...)とぼくは思い返す。

「そのときかな...上手に魔法が発動しなかったんだよ...」と彼女は小さく言葉を吐いていた。(あのとき、雫は魔法を放つ事をできていた気がするが...)彼女には聞こえてない。けどぼくの心の声に返すように「魔力が暴走しかけて...その、普通の人に魔力を向けただけで技を放っていたの...」なるほどな、つまりあれはわざとではなかったらしい。 

と考えていると「ぼくと零くんがメインで立ち回って、雫さんは援護できるならして欲しいかな、魔法術が使えなければ一般人と変わらないからね、できるなら安全な場所につれていった方がいいんだけど」ぼくはその言葉に(魔法術が使えなければ一般人...か)

「ダメだよ!私のせいで任務が失敗したら...」と雫が喋る。その言葉にぼくは「いざとなったらぼくが雫を安全なところに連れてくよ」と言う。

「まぁきみがそこまで言うならぼくたちが止める権利もないか...」と東風が納得していた。

そんな話をしていたとき...

「ギギィィィ...キュィィィ」と悲鳴のような、あの嫌な音が響いた。それと同じタイミングで「『障壁電車』か...」

(タイミングがいいのか悪いのか...)

「雫さん、大丈夫かい?」東風がそう言葉を掛ける。「魔法がつかえない...」と小さく声をすすりながら、絶望したかのようにその少女は吐いた。(たかだか3日で雫の魔法術を押さえるように魔術を調整してきた?)とぼくは心のなかで考える。通常魔法や魔術を改良する場合には、最低でも1週間ほどは掛かるのが常識だ。「幹部レベルの襲撃かな...」とぼくは空に向かって言葉を放っていた。

零の日記

─────────────────────

雫自身に魔法術の自信があったのだろう。実際彼女は自他共に天才と認めている。アセット級...限られた席に座れている。そのことですらすごいのに彼女は俺たちと同じ高校1年生だ。

だけど高校1年生。悪意を向けられたら凹んでしまう。そんな純粋な心を彼女はもっていた。多分実際は高校に入る前から不安や悪意は向けられてきたんだろう。だけど俺たちはそのことを知らなかった。

「魔法がつかえない...」彼女にとって魔法、魔術は自信の源だったんだろう。だからその事実に気が付いてしまったとき『絶望』をしたんだろう。

泣いていた。その事実に胸が苦しめられた。

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