東京魔術特区の階級昇格試験1
~~~6月某日~~~
「ふぁーー」大きなあくびをする。
(結局横浜の会場に行くことに決まったんだよな)
────────────────────
昨日の会話(回想)
零「会場の場所どうするんだ?」
疾風「うーん横浜とかでいいんじゃない」
零「わざわざ都外に行く必要あるか?」
疾風「横浜の方とか色々あって楽しいでしょ」
零「遊びに行くわけじゃないぞ」
疾風「えー」
「ケチ」
零「はいはい」
「いいよ横浜で」
疾風「横浜駅集合でよろしく!」
────────────────────
「試験の時間が早いせいで、わざわざ早起きすることになったし」※現在AM6:00
クローゼットから服をとりだしてシャワーを浴び、身支度をする。
ちなみに服は私服。東魔高校の制服で行ったら目立つからだ。(横浜駅か...)
「ガタンゴトン...」と揺れる電車の車内で、スマホを見る。そこに一つの記事が目に止まった。
「魔道襲撃!臨魔研究会の仕業か?」これは昨日の...というか(写真にぼくが映ってるし...)
「はぁ...」と溜め息をついた。それに対して
「相も変わらず溜め息をついてるねー」と誰か呟いた。「バンッ」と気が付いたら真横を殴っていた。少し時間が経ってから「えっと...なんかすまん」
...
...
...
────────────────────
横浜駅に到着し、「その...ごめんな」
その言葉に「いやー突然殴られたときはびっくりしたけど大丈夫だよ、殴られたときはびっくりしたけど。」その返答に対し、
「いや、絶対恨んでるだろ」と返しておいた。
「まぁ、そんなことはどうでもよくて」いや、切り替えた怖、そんなことを思っていると「さっき、スマホで何を見ていたんだい?」
「あー、これだよ」とスマホを見せた。
「雫さんの記事か...」その言葉から少し経ってから気付いたかのように、「あーそういうことね」とにこにこしながら呟いた。それに対してあからさまに「はぁー」と溜め息を突いておいた。
試験会場は大体東京ドーム10個ぐらいの、特殊な魔術式が編み込まれた鉄筋コンクリートでできてる。
まぁ、ライセンスからアセットまで、多くの人に使われているし、こんなものか。
試験会場に着いた僕たちはさっそく受付の方に行った。
「階級試験の方はこちらです」その声が聞こえ、ぼくは東風と列に並んだ。
「これってぼくも受けないとダメか?」
「当たり前でしょ」即答された。
(面倒くせぇー)と思いながらも仕方ないかと思い、受付の紙に必要な情報を入れていく。
「では少しの待ち時間をいただきます。」やることもないので「マスター2ってどんな試験が行われるんだ?」暇を潰すついでに気になっていることを聞いた。
「筆記、魔力量、魔力精度、後は、マスターだから『実戦』があったかな?」その言葉に「実戦?」と返した。
「そうそう、模擬試合をするのと実際に戦うのでは結構違うからねー」とあっけらかんと言い放った。
「それではお先にマスター2の試験を受ける方どうぞ」と受付の方から声がした。その声に対して、「あんなガキがマスター2を受けるのかよ」
「へらへらした奴が受かるはずないだろ」と言う言葉が響いた。その言葉にぼくは(こいつがマスター級の実力あるとは思わないよな)と苦笑した。
「知らないって怖いな」とボソッと呟いた。お連れの方はどうされますか?「ぼくも見学していきます」と答え、そのまま試験官に着いていく。
どうやら東風は前の試験のときに魔力量、魔力精度がマスター2の基準を越えていたらしく、今回は免除となった。(すごいなこいつ)と素直に感心した。
実施される試験は見学が可能なのだが、
「人がとてつもなく多い」そう思った。東風が今回受けるのはマスター2、やはりみんなマスター級の実力をみたいのだろうか?ざっと見ても2000人以上が見学をしてる。それに、東風だけではなく他にも3人の受験者がいる。マスター級、やっぱり魔力量が段違いだな。3人の魔力圧が伝わってくる...そう3人だ。(なにやってんだ東風の奴...)そう思っていると、「それではマスター級クラス2(マスター2)の戦闘を始める!」と試験官の声が響く。どうやら実践は3回の戦闘を経て、戦績上位2名がマスター2に上がれる最終試験を受けられるらしい。
「ルールを説明する!
第一、殺人行為をした場合即失格と見なし、こちらで身柄を預かる。
第二、場外は失格と見なす。
第三、こちらで戦闘が不可もしくは、棄権をした場合、失格とする」ルールはかなり緩いんだな、と思っていると。
「第一回戦『東風疾風』対『暗川蒼太』はじめ!!!」という言葉と同時に「バンッ」という銃声が聞こえた。その音と同時に「がはっ...」という東風ではない声が聞こえた。
銃声は東風の方から聞こえていた。相手を見てみると、すでに倒れており、気を失っていた。「勝負あり!第一回戦勝者『東風疾風』」
(魔式武器か)
東風は雫と同じく『魔式武器』が使える。魔式武器は、武器自身に魔力を纏わせ力を行使したり、魔法式または魔術式が既に刻まれてる武器のこと。ただし、扱うのにもそれなりのリスクがあるらしいのだが(あれのリスクってなんだろうな)と苦笑いをした。
東風の魔式武器は『魔銃』そして多分、風魔法が刻まれているんだろう。
あいつが風魔法を得意とするからな、魔式武器と相性がいいんだろう。(弾丸は当たってない...けど)相手が命中したのは弾丸に纏わせていた風が破裂した衝撃波...「ホントに規格外だな」そう言葉を零した。
この戦いを見ていた人たちは、
「なんだあいつ、弾丸一発撃っただけだぞ」とか「風魔法...」と呟いてる奴がいたりと、周囲はざわめいていた。
この世界の魔法術
─────────────────────
(魔法術...魔法と魔術の総称)
魔法...そして魔術と言われて分かりやすいのが炎だったり、氷だったりとした、エネルギーや物質を扱うものだ。しかし、それ以外にも種類はある。例えば概念系の魔法術(魔術と魔法の総称)だ。空間を斬ったり、時間を止めたり、はたまた瞬間移動をしたりと、そこら辺の魔法術とは格が違う。オペレーターとマスターには大きな壁があると言われている。それが概念系を使えるかだ。使えるか使えないかで、それほどの差が存在する。




