【秘封活動記録】「第1話-月-」「第2話-祝-」の感想
この記事は、京都幻想劇団様の「秘封活動記録」の視聴後の感想を載せた記事として書いています。
秘封活動記録の制作サークル、京都幻想劇団様 リンク先→https://t.co/uxK8l3IyOc
【感想 ①第一話-月-】
第一話では、第一次月面戦争がメインで届けられながら同時並行として、秘封倶楽部の二人が月に思いを馳せるというストーリーでした。
最初に驚いたのは声優さんが豪華だなという部分でした。
メリー役の花澤香菜さんはすぐに分かったのですが、蓮子役は喜多村英梨さんだったり、同人アニメとしては異例なほど豪華でした。
正直な感想としては、第一話の序盤は冗長に感じてしまう部分もありました。
秘封倶楽部という存在自体が、世間一般からやや外れた活動をしているオカルト集団という位置付けなので、二人の会話の内容もそういった内容になるのは当然なのですが、いかんせんそれをそのままアニメにすると一般人には分かりづらい、長ったらしい説明口調になるという事情があるのかもしれません。
一方、物語全体の話の展開は非常に上手く、月側の描写は情報を小出しにしながら終盤に情報を収束させていたので最後まで面白かったと言えます。
過度な説明という観点に関しては、冒頭の秘封倶楽部のいる世界に対しての説明はややありましたが、もっとも説明したくなるであろうロマン溢れた第一次月面戦争あたりの説明は非常に洗練されていて、極めて良かったと思います。
というのもこの秘封活動記録は実は12話構成だそうで、そのため秘封倶楽部はこれからも長期にわたって登場する。だからその世界についての説明はやはり最初に説明しておきたい。代わりに、毎話変わる主題に対しての説明は削っても問題はない。
といったように、説明でも削れるところと削らなくても良いところの区別があらかじめ綿密についていたのかなと思います。
そのような経緯からか分かりませんが、具体的には第一次月面戦争についての紫の目的や八意永琳の腹の中、蓬莱山輝夜のセリフなどがなかったように思えます。
第一次月面戦争には大勢の幻想郷のキャラクターが関わっていて、それらすべてのキャラクターがセリフを話したりしてしまうとどうしても情報量が多くなってしまう。
だから基本的に萃香に一任させ、幽々子、紫は重要人物でありながらセリフは少なめ。そのほかのキャラクターはセリフは話させない。このような各キャラの物語における役割分担が意識して行われていて、それによって試聴していても混乱しませんでしたね。
ちなみに個人的な話ではありますが、幽々子と紫が個人的に仲が良いというのが私の考えでして、それがこの作品の描写でも同じだったので、
「解釈一致だなぁ」
と思いながら見ていたりもしました。
一方で、萃香に関しては、この作品では妖怪たちを引っ張る大将のような存在で、しかも敵の大将に果敢に飛び込んで戦闘するという人物になっているのですが、
私の個人的な萃香への見解としてはどちらかというと、無邪気な鬼。
つまるところ、そもそも私は鬼という存在に対して、大人の人間のような欲にまみれた存在とは対照的に、人間の子供のような無邪気で悪意のない妖怪であろうという考え方でして、
だからこそ萃香というのは戦ったり、大将になるというよりも、そういう戦闘を遠くで眺めているだけであったり、もしくは盃に注いだ酒をこぼさないようにハンデをつけた上で戦闘するなどの少し遊びを効かせた方法を取るように思えてしまうのです。
まぁでも他の妖怪は本気で侵略戦争をしているのに、萃香だけそんな甘ったるい行動をとっていたら、その行動のために物語の主軸に外れた説明や描写を入れなければなりませんから、採用はできませんよね。
それに実際に大江山の鬼伝説やその他諸々の伝承を読んでも、暴れん坊というのが鬼の性質において、主流だし、この作品の萃香への扱いは最初から正しいとも思われますね。
「東方儚月抄」や「東方文花帖」などの公式書籍に記載されている第一次月面戦争への描写に忠実ながら二次創作特有の作り手の独自性を盛り込んでいてい非常に完成度が高いと感じました。
【感想 ②第二話-祝-】
こちらは題名を見た瞬間に、早苗の話だろうなと思ってみたのですがその予想は当たっていたようです。
題名は、風祝という早苗の役職の文字である祝が使われていたのかなというふうに考えています。
こちらは、秘封倶楽部の二人が長野に行き、東風谷早苗が元々住んでいた諏訪地区で話を聞くというお話になっています。オリジナルキャラの早苗の姉の弥生さんが大いに活躍していました。
個人的に、この姉という存在は大勝利だったように思います。姉妹という関係性を投入するだけで一気にドラマになる。才能の格差による扱いの格差から生じる無邪気な姉妹の関係性の変化。
そこらへんが見ていて特に面白かったです。
ただし、構成上仕方のない部分なのですが、やはり冗長になってしまう。
第二話では、戦闘シーンは存在せず、物語における山場のシーンが弥生さんが泣き出すという部分くらいでしたので、物語全体に動きや派手さがありませんでした。
少なくとも私は若干感じました。
しかしこれも、秘封倶楽部という存在が、「人にアタックして伝承や過去の話を聞く集団」という位置付けですから、構成上仕方のないことだと思います。
京都幻想劇団様の独自の内容として、
元々、八坂神奈子と洩矢諏訪子様は実際にその名前で存在し、建御名方神やミシャクジサマなどは、彼女らが幻想郷へ去った後に改変されてしまった歴史で語られている名前というのがありました。
私自身としては、そのような捉え方をしたことがなかったので非常に新鮮で、
「神様に苗字のようなものがあるなんて不思議だなぁ」
とかいう浅はかな見方をしていたのも正直な事実なのですが、確かに、幻想郷へと消えた後の歴史改変的な可能性は十分にシナリオとしてあり得るし、それによってより一層独自設定である姉という存在が綺麗に描かれていたのかなと思います。
正直、役割的に姉がハマりすぎていて、終盤はもう原作にも実は姉がいたのではないか、と思うほどに成立していました。
【最後に】
ちなみに東方二次創作サークルという名目で勝手に立ち上げているサークル、霧雨巡録社の主催者を勝手に名乗っている暮葉畏啓というペンネームで活動している筆者ですが、
実は私も大学生での目標は自作アニメーションだったりします。
しかし予算の都合などの関係で難しいと今では考えていて、小説の短編やノベルゲームの制作を現実的な目標にしていたりしています。
ですから、実際に同人アニメとして自分たちの幻想郷への考えをアニメに昇華させるということにすごい憧れを持っているし、実際にやってのけた京都幻想劇団様を尊敬していたりもします。
来年大学生ということで、私ももしかすると(AIの進展などで)同人アニメを作れるかもしれないと頭の片隅で妄想しながら
受験勉強をしているワケになります。
ちなみに脚本に非常に憧れていたりもします。
ではみなさま、たまには涼しい幻想郷に足を浸からせて、この暑い現実世界を生き抜きましょう




