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【魔法少女リリカルなのは】「第五話ここは湯のまち、海鳴温泉なの」感想と考察

【感想と考察が入り乱れています】


面白かった。私が見てきた中で恐らく一番好きな回だ。第五話にして一番面白いと言える。

何が面白いか?始まった感が大いにあることだ。


今までは、魔法少女をしていたのは「なのは」だけで、ユーノは補佐的存在だった。今までの敵は毎回変わるためキャラ性が皆無だった。ほとんど一人壁打ちの状態に近い。


壁打ちの4話分で「なのは」の内面や感情の葛藤を深掘りしていた。外のノイズが少ない分、内側に集中できていたというわけだ。そのため私は、この第五話を見るまでずっと、『この作品は魔法少女の「なのは」と、日常生活を送る「なのは」の二つの関係を中心に描いている』というふうに考察をしていた。


それは間違いではないが、5話で大きな変化を見せたと言えるだろう。ちなみに既に第四話でその片鱗は見えていたのだが、本格的な開始はこの第5話だ。


【内容へ】


私はアルフが登場した時にすぐ使い魔だなと思ってしまったが、普通はすぐには気づかないだろう。

最初はただの女性から、獣の女性、そして使い魔へと微妙に情報量を増やしていく演出はかなり良かった。不可思議な存在をすぐに定義づけずにじんわりと見せていくことで、「なのは」と同じ驚きを感じることができる。


また、フェイトが「なのは」と大いに対称的であるところも良い部分だ。


住んでいる家庭環境やジュエルシードを集める理由の違いなどである。「なのは」は家庭も友達もしっかりしているが、フェイトは友達も家族も見当たらず孤独である。それ故に魔法少女における考え方も覚悟の方向も違う。また、口調も違う。今回の第5話では、「なのは」は驚いたり足を止めさせようとするなど相手に対して積極的で、一方フェイトは冷めた表情でジュエルシードを集めることだけを見ていた。


その対比が美しかった。




【アクションという演出】

フェイトは終始、攻撃が全て轟音と勢いが強く「強さ」を体現しているような魔法少女であるのに対し、「なのは」はよく分からないが、単純に強い魔法少女という描き方であった。


単純な魔力勝負では「なのは」が圧勝した。第一話から第4話までずっとユーノによって「なのは」は強いということをほのめかされていた私たちにとって、ここで「なのは」が勝利したことは今までの伏線をちゃんと回収しているといえる。視聴者の期待を裏切らない設計とも言える。


しかしその後、技術的な戦略の熟練度の違いによって「なのは」が負けてしまう。


このように、「なのは」の実力を正しく描写しつつ、それだけでなく新敵であるフェイトの圧倒的な強さも魅せている。


また、最後「なのは」の首元にフェイトが刃を突き立てるシーンだが、先にフェイトの顔をドアップで映してから刃を突き立てられている「なのは」と突き立てているフェイトを遠くから描写するということをしていた。


このフェイトの顔面ドアップを入れることでそれ以前とそれ以後の隔絶された区切りができたように思う。


『以前』では、「なのは」が単純な魔力勝負でフェイトに勝った様子を遠くにいたユーノやアルフが見ている描写が多めであった。

『以後』には「なのは」とフェイトの二人の語りがメインで描写されていた。


フェイトのドアップによって、これまでは魔法少女が宵闇で戦闘をするシーンだったのが、フェイトと「なのは」の対話へ自然に繋ぐことができている。


また、退場シーンも、今までの「なのは」では描写されてこなかった風を操るようにフェイト達が華麗に去っていく描写に「なのは」世界の広がりを感じた。

また、アルフが獣モードから人型モードに変化する時に、全身の表面の膜がガラスのように割れて変化するシーンなどでも私達は「なのは」やユーノとともに目を見開いて驚いたはずだ。


今まで、私達は「なのは」の心情や内面について主に深掘りしてきていたため、そこまで目新しい演出や描写はなかったといえる。だが、今回、強い魔法少女として生きてきたフェイト達の行動描写が異質なまでに新鮮で、私達は見慣れないその描写に驚いた。

作中では「なのは」やユーノも驚いている。


つまり「なのは」が感じたフェイトへの驚きや恐怖、そして不安を、私たちも共に感じられるのを目的とした演出であったという風にも考えられるかもしれない。






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