表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The Tír na nÓg 〜ティル・ナ・ノーグ〜  作者: 佐藤つかさ
第二章 承
91/222

7-20

 陽の光は浴びると健康に良いが、虫眼鏡で一点に絞ると紙すら燃やせる熱量となる。

 実は同じ理屈を音でも再現できる。音も電磁波も厳密には同じ振動にすぎない。

 高らかな歌声は極めればガラスだって割れるのだ。

 音の持つ力を一点集中させて破壊力を上げる。それがフォノンメーザー砲なのだ。

 

 信じられないことに、それはアイリス――によく似た闇――の喉から放たれたものだった。

 

 

「……歌ってるっていうの!?」

 

 

 闇が歌うたびに、そこかしこが砕け散っていく。黒い茨ブラックブライアーの武器が弾け飛び、ライ麦畑の首無し死体カルタグラの金属片が宙を舞う。爆発と金属の不協和音が不完全な水路を満たす。

 

 

「騒音公害はなはだしいったら、ありゃしないっ!」

 

 

 闇の狙いが、リリーシャに定められる。――本気で撃つ気だった。

 だけどリリーシャに、防ぐような盾はない。 

 

「こんにゃろ……っ」


 リリーシャを中心に、風が地をはしり円を作る。その円はやがて天に延び柱となって吹き荒れた!

 ――それは竜巻だった。

 

 直線運動であるフォノンメーザーと、回転運動である竜巻の風が激しくぶつかり、互いを削り合う。

 だけどリリーシャには届かない。

  

 風も音も本質は同じ。大気の振動だ。

 気流による振動拡散で、超音波の威力を半減させているのである。

 

 リリーシャは風の魔法にマナをさらに注ぎ込む。

 そもそもどうしてこんなんことになったのか。アイリスに魔法をかけた張本人はすぐ隣にいた。

 

 

「これがあんたの力なの!? レーツェル!」


 

 金髪の髪をツインテールに束ねている少女はクスリと笑う。

 そして言った。

 

 

 

「……いやぁ、思ってたのと違うなぁ。……何アレ?」

 

 

 

 …………オイ、今て言った?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ