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The Tír na nÓg 〜ティル・ナ・ノーグ〜  作者: 佐藤つかさ
第二章 承
40/222

5-3

 アンドリュー・ボルガンディア。

 

 ブリタニア帝国という遠い地から訪れた魔法使い。

 世界の名だたる魔法使いの頂点に君臨し、プルミエールのもよおしを引き受けている。この祭典は彼の企画だと言ってもいいだろう。

 五十を間近にして髪の生え際がやや後退しているが、長身でほっそりとした健康体で、貴族としての威厳を持ち合わせていた。

 目じりにしわが目立つが、爛々らんらんとした瞳の輝きはいまだに若々しさを保っている。

 

 彼に会っていないのにどうしてここまで顔立ちが分かるのかと言うなら答えは簡単だ。アイリスの目の前に彼の顔が刺繍ししゅうされた垂れ幕が掛けられているからである。

 その垂れ幕はそこかしこに飾られており、ゲストがどこを向いていても何らかの形でアンドリューの顔が目に飛び込むようになっていた。

 

「…………」

 アイリスは、暫く会場を観察していてわかってきたことがあった。

 プルミエールの会場は無駄のないデザインで、それでいて洒落ていて、放埓ほうらつさを感じさせる。

 アンドリュー・ボルガンディアが自分の富をたのしみ、それを見せびらかしたがっているのは明白だった。

 

「彼の敵は多そうだね」

 アイリスの声ではない。

 中世的な声。羊のような角を生やした少年だった。

 

 彼の姿が目に飛び込んだその瞬間、思わずアイリスは口に出してしまっていた。

「……げっ」

「斬新な挨拶だね」

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