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「役目を果たせない女より、ベルの方がずっと魅力的だよ」
それはシリルと話をしようと訪れた扉の前で、中から聞こえてきた台詞だった。
「ふふ。でも2人のことは純愛夫婦として有名なのよ?隣国でプロポーズした場面は人気の演劇としても知られているじゃない」
「あぁ、あの頃の俺はまだ君に出会っていなかったから。ベル、君に出会っていたらあんな女なんて目になかったよ」
「なら、私にもティアラを贈ってくれる?」
「もちろんだ。君に似合うティアラを贈って俺の妻にしよう」
中で楽しそうに話をする2人の会話に、自分の心がゆっくりと冷え切っていくのが分かる。
「…貴方がそのセリフを言うのね」
大切に思っていたものが全てゴミクズのように感じて、ルチアの心にどろどろとした感情が一気に溢れ出していくのがわかった。




