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今更、愛を誓うのですか?  作者: 黒塔
スピンオフ 第1章
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「姉さん、風邪を引くよ」



そう声を掛けられて、ルチアの肩に温かな上着が掛けられる。ルチアはそこで自分が暫く考えに耽っていたのだと気づいた。


ミリウスとのお茶会の後、どれだけ時間が過ぎていたのだろう。ルチアは困ったような表情の弟のデリックと目が合う。



黒い瞳と長く綺麗にまとめられた黒髪が特徴のデリック。そんな彼は成長期でもあるせいか最近はぐんぐんと身長を伸ばしており、ルチアに掛けられた上着もずっと大きく感じた。







ここは王都から遠く離れた公爵家の領地に作られた屋敷であり、結婚後のルチアとミリウスが共に領地を支えていく場所として与えられた屋敷でもあった。結婚はもう間近だが、ミリウスはここの領地をあまり良くは思っていないのか、月に一回の顔合わせのときだけわざわざ王都からやってくる。


そうしてお茶が終われば早々に王都へと帰ってしまうのだ。



公爵という立場からも王都で色々と仕事をしている両親と、貴族の子息たちが集まる学園に通っているデリックも王都にある屋敷で暮らしているため、現在この屋敷で過ごしているのはルチアと数人の使用人だけだった。






「今日は隣国で流行しているっていう紅茶を買ってきたから、姉さんの感想を聞かせてよ」



そんなルチアを気に掛けるようにして、デリックは週末のたびにこの屋敷へと顔を出してくれている。王都からここまでほぼ半日、馬車だと遅いからとデリックはいつも本来は道路として使われていない道をわざわざ馬を飛ばして会いに来てくれていた。



お茶会だけで早々に帰るミリウスとは違って、王都でも色々と忙しい時期なのにも関わらず、わざわざルチアを気にかけてやってきてくれる優しい弟でもあるのだ。








ちなみに、デリック=ラジェイア公爵(5年前の姿、シスコンでいつもよりも甘め)です!


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