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今更、愛を誓うのですか?  作者: 黒塔
第1章 ならば2人で
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-5 ジュール視点



「っ…様…、旦那様」



ジュールは誰かからの呼びかけにゆっくりと目を開ける。がんがんと頭が痛むジュールだったが、自分の足元にワインボトルが転がっているのを見て理解する。



(あぁ、そうだ。ベルが道中でワインを飲みたいとねだってきたから、馬車の中で開けて…そのまま眠ってしまったようだな)



隣で眠るベルの姿を見ながら、無邪気な寝顔に少しだけ口元が緩むジュール。小柄で可愛いベルの姿を見ると、つい自分の妻であるディーナと比べてしまう。


小麦色の肌を持ち、女性にしては長身で、剣術も学んでいるために体も適度に引きしまった健康的なディーナ。緑の艶やかな髪はいつもきっちりとまとめられていることが多く、長くなびく髪が好きなジュールにとっては不満に感じる部分でもあった。



(それに比べてベルはふわふわと小動物のように髪をおろしていて、いつも花の甘い香りがする)



ベルの髪に触れ、そのまま彼女の髪にキスをするジュール。眠っているベルの姿を見ると、胸が締め付けられるような愛おしさを感じていた。




「旦那様、荷物は全て玄関ホールに運び込みましたので、荷馬車の方は先に帰らせました。私共も屋敷に戻って次の用事があるため、旦那様を降ろした後は失礼させていただきます」



ジュールにそう声を掛けてきたのは側近であるハワードであり、時間を気にするようにして懐中時計に視線を落としていた。こいつはディーナが採用した優秀だという男だったが、時間やお金に神経質なのがジュールにとっても不満な人物だった。



(ハワードが帰るなら面倒な小言を聞く必要はなくなるな。ディーナだって機嫌悪そうにしていたが、途中でお土産も買ったことだし、帰って渡せば機嫌を戻してくれるだろう。息子たちへのプレゼントもベルが渡せば、この機会に仲良くなることができるはずだ)




ワインに酔っていることもあり、馬車に乗り込んだ時よりもずっと楽観的に物事を考えられるようになっていたジュール。まだ眠ったままのベルを起こそうとすると、彼女が甘えるような仕草をしたことからも仕方ないと横抱きにしてやることにした。



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