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「ありがとう。あなたはゆっくり休んで」
ルチアはそうして騎士の男をねぎらい、使用人に屋敷でもてなすように指示を出す。そんな中、騎士の男はルチアを引き留めるように声を掛けてきた。
「…あの。言葉選びがきちんと正しいとは思えないんですが、でも…あの女を始末することはちゃんと…ちゃんとこの世のために正しい選択だと思います」
そう話し出した騎士の男は、困ったように頭を掻いて話を続けた。
「あの女、男を夢中にさせることに喜んでるんじゃなく、本当は男なんか興味なくて、傷ついた女の姿を楽しんでるんですよ。俺はこの仕事を引き受けたあと、いくら魔道具があるって言っても自分が狂って妻や子供たちに迷惑をかけるのが本当に怖かった」
騎士の男は真っ直ぐにルチアを見る。
「だからもう全部終わらせてください。あの女がいる限り、きっと多くの人が傷つくことになるから」
そんな騎士の台詞には、静かに頷くことにするルチア。
(あの女は、必ず私が…)
ルチアは決心するようにして、ぎゅっと強く拳を握りこむのだった。




