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第7話 拘束

私たちは、森へ帰ろうとした時に、背後を取られ、拘束されてしまった。

「王!人間を捕らえていきました。」

「うむ。顔を見せてみよ。」

王様がそう言うと、私たちは被せられていたものをとった。

そこは、とても大きな部屋で、王様らしき人がとても豪華な椅子に座って私たちを見つめていた。

「ほう…。いい顔立ちじゃな。ただ、ボディがのう…。」

「「それはわかります」」

「お前共々私にぶっ殺されたいのか」

「まぁまぁ…。」

その失礼な王様は、人間ではなさそうだが、人間に似ており、私から見て超絶イケメンだった。

「で。俺たちになんか用すか?」

「そうじゃな。実はな。私の息子の嫁が欲しくてのう。しかし、息子が同種族の子を嫌がってのう。いくら可愛くても同種族だから嫌だってうるさいんじゃ。だから、たまたまいたお主をわしの息子の嫁になってもらおうかと思ってのう。」

聞けば、王様の息子さんは優しく、家事もでき、能力もとても強い完璧な人だという。

「…どうかな?まず最初にお見合いをしてもらいたいのじゃが…」

「喜んでさせていただきます。」



「リカイと言ったかな?ここがこれからリカイが暮らす部屋じゃよ。」

そこはとても綺麗で可愛く、宿屋の狭い部屋で過ごしてきた私には勿体ないくらいの物であった。

「こ…ここがこれから私が暮らす部屋…!!」

「…さぁ。思う存分楽しんでくださいね。」

その声はとても低く、最初の頃の声と真逆であった。

しかし、そんな声はまぐれだと思い、これから結婚前提でお付き合いするという超絶イケメンの息子のことで頭をいっぱいにした。

カイラとハイラトには反対されたが、追い払って来たのでもう問題ない。

これからのハッピーライフが私を待っている!



…もう何日たったことか。

いくら待っても見合いの話はない。メイドや執事もあれきり来ない。あるのは冷蔵庫にある大量の食料と綺麗で可愛い部屋だけ。

それはとても寂しく、孤独を感じていた。

あぁ。こんなにも仲間って大事だったのか。

こんなにも安心って貴重だったのか。

霞んだ心はもう誰にも癒してもらえない。

すごく悲しい。寂しい。

「そうだ。脱出しよう…。そうすれば仲間に会える…。」

私はそう思い扉に近づく。

「…あれ?なんか声が聞こえる…」

私はその会話が気になり、聞き耳をたててみた

すると

「さて、そろそろ寂しさと孤独を感じるだろう。私たちでこっそり食さないか」

「でも、仲間の事を考えてるせいで完熟とまではいってないみたいよ。完熟じゃなきゃ不味いんだから。」

「そうなのか?ならまだ待つか。中の部屋に入ったら孤独や寂しさが無くなるかもだしな。もう少し待ってみるか。」

その声は執事とメイドの声だった。

「嘘…私、騙されたってこと…?」

「あぁ、にわかに信じ難いがそれが事実だ。」

急に聞いたことあるような女性の声が聞こえた。



ーその頃カイラたちは…

「はぁ…。やっと森から出られた…。」

「やっとじゃねーよ!こんなに早く森から出られたお兄ちゃんのおかげだだろ!」

「いや…今回ばかりはおかげじゃない。お兄ちゃんが色んなところ行くから…。」

「…まぁ、それもそうだが、あの人型モンスター。なんか気に食わないな。」

「そうだね。とりあえず、リーンに報告しよう。何かわかるかもしれない。」

「…そういえば、宿屋休業日なのにどこに泊まってるんだろう?」

「…どこだろう」



声のするところを見てみると…ウルカミが居た。

「ウ…ウルカミ?!」

「やぁ、久しぶりだねリカイ。」

「久しぶりって…。そこまでたってないでしょ。というか…どうしてウルカミがここに?」

「いや〜その…。」

あ、分かった。私と同じようにウルカミもイケメンにつられてきたのか。

「それにしても、この城にいるモンスターってなんなの?すごく気味悪いんだけど。」

「この城にいるモンスターは人型キャーロ。1番人間に似てるモンスターで、人間を騙して孤独にさせ、完熟したらその人間を食べるんだ。正直、ここまで似ているとは思っていなかったけどね。」

「しかもあんなイケメンだもんね〜」

「「ね〜♪」」

「でも、ここから脱出しないと食べられちゃうんでしょ?なら、早く脱出しようよ!」

「そんなこと言っても、扉は鍵がかかってるんだ。鍵がない以上、脱出できないでしょ。」

「うーん…。なにか連絡が出来れば…」

「あ!連絡なら、リーンからもらった携帯がある!」

「携帯?これ、フォンじゃない?」

「あ、これフォンって言うんだ。とりあえず、電話してみよう…あれ。」

「どうしたの?」

「リーンのフォン番号分からない…。」

「それは…もう使い物にならないね。」

「…ここはもう黙って待とうか。」

「そ、そうだね。」



〜ウルカミの家〜

「あ、そういえばリカイに渡したフォンに私の番号入れてなかったわ。何日経っても来ないし、念の為探しに行こうかしら。」

〜サバタ村〜

「あ!リーン!やっと見つけたあ…。」

とても疲れた顔をしながらカイラとハイラトが話しかけてきた。

「あ、カイラたちもう居たのね。あれ?リカイは?」

その質問にカイラたちは顔をくすめた。

「それが…人間によく似たモンスターについていっちゃった。」

「それってまさか、人型キャーロじゃないでしょうね?!」

「…分からない。僕だってあんなモンスター初めて見たし。」

「あぁ。俺もだ。」

「とりあえず人型キャーロじゃまずいから探しに行きましょう!」



〜深い森〜

「リカイ大丈夫だといいのだけれど」

「孤独にさせ完熟になったら人を食らうモンスターか。変なモンスターもいるんだな。」

「まぁ、今まではモンスターとなんて無縁だったからね。魔王が復活した今、色んなモンスターが出ているからこうなることもあるのよ。だから、見つけたらリカイをあまり責めないであげてね?」

「「…明日雪降る?」」



リーンたちは歩きまくった。

「…この森深すぎない?もうどれくらい歩いたのかしら。」

「こんなに深い森だったんだな。」

「それに深くなるにつれて険しくなって空気も澱んできてる…。なんか怖いな。」

だんだん険しくなる道。しかし、その出口は一向に見えてこない。

「城の場所さえ分かればいいのにな…」

「…城はこの下にでっかくあるよ。」

いとも簡単に場所を教えたのはハイラトだった。

「え、なんでわかんの?」

「だってスキル使ったもん。リーン!早くリカイたちを助けに行こ!」

「リカイたち?リカイだけじゃないのか?」

「うん。ウルカミもいた。」

「「…ありそう」」



〜キャーロ城〜

「わぁ〜!すごくひろーい!」

「しっ!バレちゃうでしょ」

「あっごめん」

私たちは今キャーロ城に侵入している。

無論リカイ立ちを助けるためだ。

あとついでにウルカミも。

警備がいると思えば全く居なくて、侵入作戦はスイスイと進んだ

「こんなに警備が弱いところ初めて見たぜ。困難でいいのかいら」

「そうね。まぁ簡単に助けられるなら楽でいいわ。」

そう油断していた時だった。

穴があった。

「わぁぁあああ!!」

先頭を歩いていたカイラが後ろを向いていたためその穴に気づかず落ちてしまった。

穴の真ん中にあるのはドア。

「真ん中にあるドアがリカイたちのいる部屋だね。」

「あら。そうなの?まぁ人型キャーロって飛べるからこれが人間用のトラップなのねぇ。」

大きな穴。

とても大きく普通の人間が通るには極めて困難なくらい大きかった。

「まぁ、私たちは飛べるからいいけどね」

その穴を軽々と越えてドアにたどり着き、開けた。

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