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第26話「魔王と勇者の対面」

 翌日、行方不明になった愛娘のマオちゃんが心配であまり眠れ無かった魔王。

 寝不足ながらも、魔王軍を率いて人間達が住む近くの街に到着した。


 ――待っててね?マオちゃん、魔王(ママ)が今行くわ!


「魔王様!」

「何だ?マオちゃんが居たか?」

「いえ、どうやら――この街に勇者一行が居られる様です」


 ――何故?ここに勇者一行が居るの?――まさかマオちゃんを拐って人質に!?


 おのれ勇者め、マオちゃんは私が守る!

 そこへマオちゃんと手を繋いだ勇者アルスが現れる。


「あ、ママだ!」

「え?――マオちゃんのママって魔王なの!?」


 ――まさか、マオちゃんのママが魔王だとは――マオちゃんを返せばなんとかなるかな。


「ねえ?――マオちゃん?――ママが見つかったから、ママのところに帰る?」

「や!――お兄ちゃんのお嫁さんになるの!」


 マオちゃんががっちりと勇者アルスに抱き付いている。

 ――え、ええー、何を言ってるのこの子は?


 一方で魔王は、


「マオ様は、何故か勇者と仲が良いみたいですが?」


 ――マオちゃん、無事で良かったわ――ママ心配したのよ?


「何やら、マオ様が、勇者殿のお嫁さんになるとかなんとか」

「ふざけるな!」


 ――って、何で勇者とマオちゃんが結婚する話になっているの?――たった1日で何でそうなるの?――まさか、マオちゃんに手を!?――許さん!


 そこへマオちゃんが勇者アルスと一緒に魔王のところに来る。


「ママ?――どうして怒ってるの?」


 不思議そうに、魔王(ママ)を見上げるマオちゃん。


 ――一応、俺も挨拶して置こう。


「初めまして、お母さん!」

「お義母さんだと!?――勇者!――やはり貴様、マオちゃんに手を出したのか?」

「え?」


 ――なんか面白いから、このままにしてみよう。

 すかさずマオちゃんが、

「え?――マオは、寂しくてアルスお兄ちゃんとベッドに一緒に寝ただけだよ?」


 ――!?――とんでもない事言ったよこの子は。


「え?――マオちゃんが自分で勇者のベッドに入ったの?」

「うん、だってアルスお兄ちゃん優しいから――」

「……」


 ――マオちゃんがそんなうるうるした目でママを見詰めないで、ママ困っちゃうよ。

 ――自分で、自分のお婿さんを見付けたのねマオちゃん。


「いいわよ?マオちゃん!――ママは反対しないわ」

「勇者アルス君、マオちゃんを幸せしなさい」

「え?――ええー?」

「返事は?」

「は、はい!」


 ――放って置いたら、何故かマオちゃんとの結婚が決まっているな?――まあ、いいか。


 こうして、マオちゃんと俺こと勇者アルスに親公認で新たなお嫁さんが出来たのだった。

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