第27話「魔王と勇者と人類の会談」
こんにちは、勇者アルスです。
今日は魔王と人類との今後の事についての話し合いをしています。
「我々、人類は平和に暮らしたいのです!なので魔王の進軍を止めて頂けませんか?」
政治的にも外交的にも振る舞う、王都キングダムウォールの第一王女のユイナ。
人類代表として、魔王との会談を設けたのだ。
獣人族の長のゼインさんと奥さんのレイアさん、エルフ族の族長のユリウスさんも同席している。
この俺、勇者アルスも同席しているのだが…、
「お兄ちゃん…なんだか難しいお話してるね?」
「う、うん、そうだね…マオちゃん」
魔王の娘こと、俺の婚約者のマオちゃんが、俺の膝の上にちょこんと座っているだ。
また、このパターンかよ?っていう感じだ。
しかも今回は、
「お兄ちゃん?次はレイナね?」
「え?あ、う、うん…」
「私もやらせなさいよ?アルス」
「え?エレイナも!?」
レイナちゃんとエレイナが、俺の膝の上を取り合いしているのだ。
そんなに良いものなのかな?
そこへ、
「あら、じゃあ私も良いのかしら?」
さっきまで向こうで話していた、ユイナ王女が目の前でニコニコ微笑んでいた。
「え?ユイナ王女様も?――うーんと、えーと?」
「私も婚約者にして頂こうかしら?」
「え?ええー!?」
「私では嫌ですか?アルス様?」
「め、滅相も御座いません!」
「では、よろしくお願いしますね?アルス様」
「え?あ、はい」
そう言って、元居た席に戻るユイナ王女。
なんだか凄い事に言ってた様な。
というか、俺の婚約者また増えたよ、しかもまさかの王都キングダムウォールの第一王女様のユイナ様って。
向こうの席でクスクス笑ってるし。
俺も普通に返事しちゃったしな――うーん。
「では、話を戻しましょう」
ユイナ王女が、再び話し合いに戻る。
「我々魔王軍としても、これ以上犠牲は出したくないからな、願ってもいない事だが…」
「それより、私の娘を…」
「ん?」
魔王がアルスのところに歩いて来た。
「マオ?――そろそろ私のところに帰って来ないか?」
「や!――アルスお兄ちゃんと一緒に居るの!」
「帰ったら、オモチャをたくさん買ってあげるから?」
「アルスお兄ちゃんがね?魔王――このネコちゃんとウサギちゃんのぬいぐるみを買ってくれたの!――エヘヘ」
「そ、そうなのね」
嬉しそうにネコちゃんとウサギちゃんのぬいぐるみを抱っこしながら魔王に言うマオちゃん。
するとすかさず、
「ねえ?アルス?私の分は?」
「え?エレイナも欲しいの?」
「アルスお兄ちゃん、レイナにも買ってね?」
「え?」
「私にも買って下さいねアルス様?」
「ええー!?」
何故か、エレイナとレイナちゃんとユイナ王女の分のぬいぐるみも買わないといけなくなったな。
やっぱり、女の子だから、ぬいぐるみが欲しいのかな?
まあ、いいか――この際だからまとめて買おう。
「わかったよ、じゃあ後で買いに行こうかな?」
「やった!アルスお兄ちゃん大好き」
「当然よ」
「楽しみですわね」
「アルスお兄ちゃん?マオも欲しいな?」
人類と魔王の会談の後から、マオちゃんとエレイナとレイナちゃんとユイナ王女と一緒にデートに行く事になりました。




